冬の旅
- 安田
- 色々と考えてみたんだけど、高橋君に質問しようかなあと。
- __
- はい。
- 安田
- 疲れてる?大丈夫?
- __
- いえ、大丈夫です。
- 安田
- 今日何をしてたん?
- __
- 今日は三時まで家で色々やってましたね。
- 安田
- メール打ったり、インターネットしたり?
- __
- ええ。
- 安田
- 何回生?
- __
- 5回生です。
- 安田
- ハハ、あ、ごめん笑うとこじゃないわ。
- __
- いえ。
- 安田
- なるほどね。まあ、ありきたりだけど、好きな映画ってなに?
- __
- 好きな映画。ロシアの「冬の旅」ってご存知ですか?
- 安田
- いや、知らん。
- __
- そういうのがありまして。麻薬中毒の女の子がロシアを献血の謝礼金を貰いながら歩き回るという話で。最後は行き倒れになるんですよ。それがまた。
- 安田
- ふーん。今度みてみるわ。
- __
- いえ、もうどこにも無いと思いますよ。
- 安田
- え?何でないの?
- __
- 方々で探したんですけどね。
- 安田
- どこで見たの?
- __
- 高校の頃、テレビで。
高橋君
インタビュアーの苗字。
「冬の旅」
1985年。監督:アニエス・ヴァルダ。インタビュアーがロシア映画と間違えていたが、さっきネットで検索したらフランス映画だった。
時間
- 安田
- 昔から思ってることがあってさ、頭悪いとか思われるかもしれないんだけど。織田信長てさ、いや歴史上の人物ってホンマにおったんかなって。
- __
- あー。
- 安田
- あーって。そう思わへん?ずっと思ってたんだけど、ヒミコとか。
- __
- いたとは信じがたいってことですか?
- 安田
- 現に見てる人がいないわけやん。「こういうもんやろう」としてる人がいるだけで。なんだろうとずっと思ってて。地球の歴史にしても誰が知っとんだっていう。
- __
- ああ・・・・・・アカシックレコードっていう、この世の全てを記録している存在があるそうなんですよ。いや、そう考えられているだけなんですけどね。ヨガとかその辺の人たちに。
- 安田
- おお。
- __
- その存在を信じられないんじゃないですかね。
- 安田
- ?
- __
- 思うにね、時間なんてのはどうにでもなるもんなんですよ。
- 安田
- おっ、強気だねえ。
- __
- 時間というのは単に物質的なもので、例えば我々人間のみならず物質も含めた、そういう存在が勝手に感じているだけのもんなんすよ。だから時間を普通に無視してもいいんです。そうすると、この時代にも例えば原始時代がどっかにあるんじゃないかと。
- 安田
- ごめん、わからへん。
- __
- はい。
時間について
今読むと何だかよく分からないが、たぶん出来事に時系列的な順序を与えて整理する考え方が苦手だったのではないかと思う。
野球
- 安田
- 高橋君は?野球はどこのファン?
- __
- 伯母がトラキチなんで、受動的にタイガースファンですね。
- 安田
- あ、ウチの筒井もトラキチガイ。サイトの日記もそんなんやで。
- 高橋
- へえ。
- 安田
- なんで伯母さん?
- __
- ここ、伯母の嫁いできた家なんですよ。
- 安田
- ああ、知り合いだからか。
- __
- 知り合いっていうか、身内ですから。
- 安田
- ああ、ごめんごめん。
- __
- ここの家の人結構最近亡くなってるんですよ。
- 安田
- 気をつけな。大丈夫?何かないの?
- __
- あ、だからあのドア赤いんです。
- 安田
- は?赤って魔除けなん?
- __
- ええ。
- 安田
- あ、そうか。鳥居とかか。
- __
- この前ですね。面白い本を見つけまして。国ごとによる色へのイメージ図鑑というのがありまして。
- 安田
- ああ、あるよね。アメリカだったら紫はアカンとか。
- __
- ええ。例えばアジア圏だと黄色は軽薄みたいだとか、緑はヨーロッパだと高貴な色だから悪魔の象徴だとか。
- 安田
- うん、え?
- __
- 赤は大体どの国でも血を連想させるみたいなんですけど、鳥居とか参考にして。
- 安田
- 風水か。
- __
- まあ。
- 安田
- 間違ってたら偉いことやで。