領域
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- こんな高い値段を設定しているのは、きっと相当味に自信があるんでしょうね・・・
- 吉田
- そうね。
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- あ、もうお決まりですか?
- 吉田
- うん。
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- 最近、どうですか?
- 吉田
- うーん。どう。なんか漠然としてるよね。
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- すいません、いや、なんとなく。
- 吉田
- なんとなく。体の調子が悪いかなあ。
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- 体・・・寒いですからね。
- 吉田
- いや、ちょっと過労気味だったからね。
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- お忙しいですか。
- 吉田
- いや、忙しいような、忙しくないような。
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- そうですか。
- 吉田
- 中途半端に時間が空いていて、リズムが崩れるような・・・ずっと忙しい方が楽だよね。
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- 分かりました。今日はですね。色んな人に吉田スタジオさんへの質問を貰ってきたんですよ。聞いてみてもいいですか?
- 吉田
- うん、どうぞ。
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- 吉田スタジオさんの名前の由来ってなんですか? 特に「スタジオ」が気になるんですが。
- 吉田
- うん、なんかこういう仕事をはじめるにあたってね、やっぱなんか名前つけなければならないっていうのがあって。色々考えたんだけど、どれもぱっとしなくて。まぁ、付けるのに困って付けた名前だね。
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- でもインパクトありますよね。次です。これ、一番聞きにくい質問なんですが、えー、その、スーツを常着してらっしゃるのは、なんででしょう。
- 吉田
- うん、それはよく聞かれる。
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- いや、答えたくないんでしたら・・・
- 吉田
- いや、何と答えていいのかわかんないんでね。だからその、よっぽどの場を除いて場所に服装を合わせるのは必要ないと思ってるんで。
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- いや、男らしい考えで。尊敬し直しました。もうこの際だから色々お聞きします。好きな食べ物は何ですか?
- 吉田
- (殺し笑い)魚全般かな。自分で釣っておろして食べる。
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- ああー。嫌いな食べ物は?
- 吉田
- あんまりないんじゃないかなぁ?。
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- 中学の時の修学旅行はどこでしたか?
- 吉田
- 九州だった。
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- 高校の時は?
- 吉田
- 高校も九州だった。
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- 九州好きになりましたか。
- 吉田
- いや、あんまり。
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- 好きな教科は?
- 吉田
- 数学、理科系。現代文も好きだったなぁ。
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- どんな音楽をお聴きになりますか?
- 吉田
- テクノかな。アンビエント系の・・・
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- 分かりました。最近ぬいぐるみ製作はどうですか?
- 吉田
- 注文いっぱい溜まってて。ほぼ毎日作ってる。
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- なるほど。いまはどんなのを制作されてるんですか?
- 吉田
- 今は剥製、とまでは行かないけど、写真を元にした、まあリアルな。
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- 人形を始められたキッカケっていうのはなんだったんですか?
- 吉田
- うん、あのー、よくおぼえていない。
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- よく覚えてないんですか。
- 吉田
- 昔、NHKでたまたまジュゴンの特集やってて。可愛いなーとおもってぬいぐるみをつくったのが最初。なんでぬいぐるみなのかはわかんない。
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- 造形への衝動がアレしたんですね。
高い
このインタビューを実施した店の価格設定が高く、ちょっとびっくりした。ポットサービスで1000円以上。その分、ものすごくおいしい。
スーツ
仕込みでもバラシでもスーツで仕事されていた。
ぬいぐるみ製作
吉田スタジオさんは舞台製作・監督の他にぬいぐるみ製作を行っている。NHK教育の講座番組に出演した事がある。
引き出し
- 吉田
- 趣味にしても(自分の引きだしが)膨大にあるから、今日の話も通してばらつきがあるというか。
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- ええ。
- 吉田
- そうだね、何かひとつ極めようとおもっても、多分あんまり大した事は出来ないんじゃないかな。何か見本があって、それを目指してみたところで所詮その途中にまでしか行けない訳であって。逆にぼくは、人と違う事を意識してしているんじゃなくって色んな事を結構やってるから。その結果なんだと思う。
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- なるほど。一つ何かを行おうとする時、全く別の分野から領域を越えて影響してくるんですね。
- 吉田
- うん。また、一つの領域を極めたところで、それ以上のものは出てこない。
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- 自分の敷居を低くしておくことで、なにかにつけて多様性のある対応、反応が出来るようになる、ということですね。
- 吉田
- 意識してるんじゃなくて、性格的にそうなるんだよね。僕は。