貫禄のある体格
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- 今日は笑の内閣の俳優、眞野ともきさんにお話を伺います。
- 眞野
- 宜しくお願い致します。
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- 眞野さんと言えば非常に貫禄のある体格で・・・ええと、いきなりで失礼かもしれませんが。
- 眞野
- 何をおっしゃいますか。何でもどうぞ。遠慮だけは遠慮して下さい。
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- ありがとうございます。あとで、色々伺えればと思います。
笑の内閣
2005年、元劇団紫高間響が代表をつとめるプロデュース団体として結成、後に劇団として旗揚げ。プロレスを演劇に組み込んだ作品を作り続ける。派手なプロレス演出の完成度は高く、しかも笑いを取るための努力を惜しまない。
プロレス劇団としてすっかり
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- 最近はプロレス劇団としてすっかり認知された笑の内閣ですが、眞野さんが参加されたのはいつ頃からなのでしょうか。
- 眞野
- 3年前からですね。
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- そうだったんですね。ブッチャーを模したプロレスラーを演じられていることが多いですが、非常にインパクトの強い演技ですよね。
- 眞野
- ありがとうございます。
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- プロレス芝居なんて、誰かがやってそうで実は斬新ですよね。芝居の後でプロレスを本格的にやるという。演じられている側として、何か面白い発見などはありますか?
- 眞野
- 外部の団体にも参加させて頂く機会も何度か頂きまして、それで内閣がどういうところが違うのか分かったんですね。良い言い方をすると著しく独特というか、異端児な。
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- どういうところが違うのでしょうか。
- 眞野
- まあ、例えば使うネタですね。正直すぎる部分があると申しますか。誰かが傷ついていないならば幸いと思い、それならばもっとやらせてもらいましょうか、と。
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- なるほど。確かに、異端という言葉が良く似合いますね(笑う)。
笑の万博
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- 前回の笑の万博ですが。4日にわたる公演でしたね。楽しませて頂きました。眞野さんはプロレスでもお芝居でも出演されていましたね。
- 眞野
- はい。芝居ではアメリカの外交補佐官をやらせてもらいました。
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- あれは非常に面白かったです。ご自身としてはいかがでしたか?
- 眞野
- そうですね。あの時の私は人を思いやる気持ちが足りていなかったというのがただ一言いえることなんですが・・・。それ以外は好き勝手やらせて頂きました。
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- 万博というイベント自体についてはいかがですか?
- 眞野
- 一言で言えば、色んな意味で「想像通り物事は進まない」という。
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- なるほど。
- 眞野
- でもこれは単に失敗ではなく、すごい経験を得たと思います。ただ、ひどく足を挫いてしまいましたが(笑う)。我々が思い浮かぶ倍をやらなければ追いつかないという事だったんですね。楽しいイベントをやるんだから、「これぐらいでいいだろう」じゃなくて、「これ以上やらなくちゃ」という気持ちでいかないと、という事が良く分かりました。もしかすると、我々のためのイベントだったのかもしれません(笑う)。
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- 良い経験でしたね。
- 眞野
- それでも、少しでも楽しんで頂けた人がいたら幸いです。
プロレスでもお芝居でも
笑の万博ではプロレスと芝居を独立して上演。芝居では、「朝まで生ゴヅラ」の再演。
第9次笑の内閣 さよならにせんとくん 〜あなたのハートに3カウント
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- 今年の3月にindependent theater 2ndで公演を予定されているんですよね。その公演も通りプロレス芝居だとか。
- 眞野
- はい。私も出させて頂きます。
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- 作品作りはどんな感じですか? 差し支えなければお聞きしたいのですが。
- 眞野
- ウチの代表が遅筆なので、脚本を中々読めなかったのですが、第一稿は今までで一番面白くなかったという(笑う)。あの人は頭で考えていることが中々指先に伝わらなくて、それを皆で繋げていって作品を作っていたんですけど・・・今回はかなり難産な。
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- あ、そうだったんですか。
- 眞野
- その内、第二稿がやっと上がったんですけど「あ、面白い」とすんなり思えるようなものだったんです。感覚がもう摩耗してダメになってるかも知れないんですけど(笑う)。でもそれこそがチャンスだと思うようにしています。今が自分の限界だとすれば、もっと先に行けるかもしれないという期待があります。
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- 退廃の果てに何があるんでしょうか。とても楽しみです。ところで、今回は弱小プロレス団体が有名プロレス団体に挑戦するというお話だとか。
- 眞野
- 有名なほうは第7次に出てきた団体と同じというか、パラレルなんですよ。業界トップに弱小が、挑戦して売り込んでいくという。
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- おお、プロレス業界っぽいですね。期待しております。頑張ってください!
independent theater 2nd
大阪日本橋の劇場。広いキャパシティ、高い天井、これまで大掛かりな舞台を組む作品をいくつも上演してきた印象がある。
第7次に出てきた団体
第7次笑の内閣「THE SCHOOL OF THE LING いきなり最終章!全米が泣いた」のプロレス団体。
眞野さんVS.HIROFUMI
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- さて、笑の内閣の大きな見どころと言えばやはりプロレスですよね。眞野さんの体格を生かした対戦は非常に見どころがあると思います。特に第6次の、眞野さんVS.HIROFUMIは非常にダイナミックでした。ブンまわしてましたよね。
- 眞野
- あれは彼が頑張ってくれたのが大きいですね。僕一人じゃ何も出来ない。
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- 得意技は何ですか?
- 眞野
- そうですね。毎回同じ事はしたくないなと思います。ミーハーみたいですが、老舗の人とか、枯れた技の持ち主でなければむしろ毎回違う事をするべきだと思っていますので。それでも一貫してやっているのは相手を持ち上げる、「リフト」ですね。
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- あれはその、HIROFUMIあたりはどうですか?
- 眞野
- 軽いですね。これは彼には悪いですが。
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- 軽く感じるんですね。
- 眞野
- ものっすごく軽いですね。
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- やっぱり実際の力が違うんですね・・・。眞野さんは恐らく、私の15倍くらいは脂肪層が厚いと思うんですけど、たとえば殴られたりしたら痛いんですか?
- 眞野
- 拳は全然効かないですね。まあ、場所によります。人と変わらない薄さの部分もあるので。バットはしんどいですけど、服を着ていた上で「来るぞ」って分かってれば耐えられます。打撃は効きません。だから、相手にはブチ壊すつもりで来て貰ってます。
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- あはは。いつ頃からそんな貫禄を身につけられたんですか?
- 眞野
- 小学校くらいからですね。
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- それ以前はそうでもなかったと。
- 眞野
- それ以前からそうでもあったんですけど、グラフにすると折れ線グラフがグンっと上に。
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- ダイエットをする予定はありますか?
- 眞野
- めちゃくちゃしたいですね。
HIROFUMI
笑の内閣への出演率が高い役者。いわゆる「空気を読めない人」をやらせると恐ろしくハマる逸材。
質問 葛井 よう子さん から眞野 ともきさん へ
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- 前回インタビューさせていただいた、劇団ZTONの葛井さんからご質問を頂いてきました。ちなみに、ZTONはご存じですか?多分同世代だと思うんですが。
- 眞野
- はい。名前くらいは。
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- 1.芝居を作る上で、得意なアプローチの仕方は何ですか?
- 眞野
- 僕がその世界にいれば、こう行動するんじゃないか?と想像するんですね。皆やってることかもしれませんが。僕が芝居を始めたのは、別の世界を体験出来るからなんですね。見えない膜一枚を隔てた向こうが全くの別の世界って、凄いことなんじゃないかと。
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- であれば、そこの眞野さんは常に面白いことをすると、確信されている訳ですね。
- 眞野
- はい。もちろん、演出の意向に逆らうという問題ではなく、主軸がそういうところにあると。
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- 分かりました。2.ご自分に身にしみている得意技みたいなのはありますか?
- 眞野
- 余計な事をする、ですね。最初から遠慮するんではなく、自分のやりたい事をやってみて。
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- ご自分で演技を考えて、変えていくということですね。
- 眞野
- それで周りの方も色々実験していって、最終的には合っていくということが多いですね。最初から演技を決めてしまって後悔するみたいな事にならないよう気を付けています。
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- 分かりました。3.今まで、感銘を受けた作品は何ですか?一つ挙げてみてください。
- 眞野
- 宮藤勘九朗さんの作品で「マンハッタンラブストーリー」というのを観させて頂いて。松岡の無言の演技だったんですけど、そういう昔の時代の作品作りを、あえて今されるのが斬新に感じましたね。
中間地点に立って
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- さて、眞野さんは今後、どんな感じで攻めていかれますか?演劇人として。
- 眞野
- 演劇人という目線しか持たないのではなく、中間地点に立っていたいですね。
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- というのは、何と何の中間なんでしょうか。
- 眞野
- お客さん、役者、そして自分ですね。
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- お客さんというのは。
- 眞野
- 観客という意味でもありますし、客観的にという意味ももちろんあります。その3つの僕が常にあってほしいですね。そういう風にして出来た領域をもっと広く持ちたいです。それぞれの視点が組み合わされば、また違ったものが作れるんじゃないかと。
一澤帆布製 ペンケース
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- 今日は眞野さんにお話を伺えたお礼に、プレゼントがあります。
- 眞野
- ありがとうございます。お返しするものもなくて。
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- いえいえ、どうぞ。
- 眞野
- (開ける)ええっ、これはかなりの業物ではないですか。いやいやこんな立派なものを。
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- 筆箱ですね。会計業務をされているとの事ですので、そういうものがもう一つあっても良いのではと思いまして。
- 眞野
- 筆箱、欲しかったんですよ。学校に持っていくものを無くしてからというもの、ペンをポケットに入れていたので。匠な選び方をされます。
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- いえ、とんでもないです。