おしゃべりの仕事♪
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- 今日はどうぞ、宜しくお願いします。
- 四方
- よろしくお願いします!
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- 最近、四方さんはどんな感じですか?
- 四方
- 最近はありがたいことに仕事仕事の毎日です。喋る仕事なんですけど、一日おきに現場に行ってラジオのパーソナリティをしたり、アナウンサーをしたり。
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- おお!凄いですね。例えば。
- 四方
- 公開生放送とかしているんです。カフェの前にあるスタジオで仕事するんですが、周りが凄くキレイでオシャレで緊張するんですよ(笑う)。でも、やっていて楽しい仕事です。
豆乳らーめん専門店「豆禅」
京都下鴨にある豆乳らーめん専門店。店内にライブや語学教室ができるイベントスペースがある。
12ヶ月連続・月1回の一人芝居「STAND UP ALONE」 を終えて。
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- さて、「STAND UP ALONE」略して「スタアロ」。お疲れさまでした。一年間、ご自分で書いた作品を一人芝居で上演するという企画だったんですよね。
- 四方
- はい。この豆禅さんでやらせてもらいました。
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- すごいですよね。店内で一人芝居。
- 四方
- あそこの窓際の一畳がアクティングスペースで、客席に20人ぐらい詰めて座って頂いて。カウンターに座ってご覧になるお客さんもいて。それだけ長い間ここで続けていると、不思議な現象が起こってくるんです。お客さん同士で仲良くなるんですよ。映画館現象というか、やっぱり作品が終わった後に感想を言い合ったりして。以前の共演者とか、independentの一人芝居フェスを見て来てくれた人とか、最初は接点の無い人同士が、いつの間にか「次は土曜日に来るんですよ」って。
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- 楽しそうな雰囲気が伝わりますね。
- 四方
- それは、ここでしか出来ない事だなあって。やっぱり、会場がご飯を食べるところだから、喋れる雰囲気が既にあるんですよ。
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- うーん、それは多分、四方さんのキャラクターだったからこそなのかなあと思います。
- 四方
- そんな良いもんだったらいいですね。喋るといえば、このお店での公演、準備はそこのカウンターでしていたんです。だから、開場中はお客さんから丸見えなんですね。いっそ開き直っちゃって、始まる寸前までお客さんと喋ってたんですね。
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- 素晴らしい。
- 四方
- 公開プレトークというか。それが良い雰囲気に繋がっていたらいいですね。
「STAND UP ALONE」
12ヶ月連続・月1回の一人芝居。公演時期:2011年。会場:豆禅。
物語の一年
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- 一年間ずっとやっていたんですよね。私が拝見したのは最後の最後に人間座で上演された総集編で、それまで見なかった事を後悔するぐらい面白かったです。
- 四方
- ありがとうございます。
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- 私が見たのは女子高生3人の話でした。
- 四方
- 1年間、毎月最低一本の作品を上演していて、総集編 はプログラムを4つにしたんですね。ご覧いただけたのはプログラムは、3つの作品を一つにまとめたものだったんです。どれも上演時期がバラバラで、まとめたらあんな事になりました。
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- 通して観た人は感慨深かったでしょうね。しかも、別の月の作品の登場人物も出てくるし。
- 四方
- 最初から最後まで観ていたら、忘れた頃に繋がるようになっていて、最初の頃にちらっと出てきたキャラクターが、後の主人公で出てきたり、裏の物語が後で明らかになったりですね。もちろん、一回しか観ない人のために一つで完結するようにしていました。
四方香菜一人芝居「STAND UP ALONE」総集編。
公演時期:2012/03/17〜03/18(大阪)、人間座(京都)。会場:STAGE+PLUS(大阪)、2012/03/24〜25(京都)。
気が抜けないお芝居。
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- 四方さんのお芝居を観ながら考えていた事があるんですが、エンターテイメントにカテゴライズされる演劇の演技って、もしかしたら長い短いがあるのかもなって。
- 四方
- というと。
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- 以前みた芝居に役者がたくさん出演していたんですが、やっぱり上手下手があったんですよ。色々な要素があってそう感じているとは思うんですが、主に何がそう感じさせるのかと思っていたんです。もしかしたら、演技:台詞と動きのアクション、その流れが一つの絵を表現してそこで流れが終わってしまうのが、何だか「短いな」と思ったんですよね。
- 四方
- ああー。
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- その、台詞や身振りが一つの絵を表現し、次の流れに入って、流れて流れて、そういう粘り強い芝居というのかな、を「長い」演技だと思うんです。四方さんの演技は、先入観で思っていたより凄く長かったんですよ。
- 四方
- ありがとうございます。何か分かる気がします。前にいた劇団で教えられていたのが、「素になる瞬間を作るな」という事だったんですよね。「短い」と思うという事は、そこで演技が終わっているという事ですよね。普通にぼーっと立っている時でも、そこに意味を持たせないといけない。台詞を言って、指示されたような動き方をして、終わったら素に戻るのが「短い」と感じさせるのかもしれません。余韻が作れる人は、例えば立つ事にも意味を持たせられるんですよ。
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- 観客の観点からして、俳優が素に戻っている時、流れが終わっているように思うんでしょうね。それが狙いであればいいんですが。「長い」芝居は、表現したい内容があって、そこを表現したから終わりという訳じゃないんです。四方さんの演技を観て思ったのは、「ゴールポイントを設定してないんじゃないか」と思ったんですよ。一つのセリフを言う身体に辿り着けた・そこで終わりではなく、次のセリフに既に連携している、みたいな。それは、舞台上で生きている事を表現する、一つの方法なのかもしれませんね。しかも、一つ一つのステップが計算されているし。あれは、どういう意識で作っていたんですか?
- 四方
- スタアロは特殊だったと思うんですよ。ご覧になった作品には5人出てきたと思うんですが、しかも年齢を重ねた表現もしなくてはならなくて。力技でやらないと、結構同じ人に見えるんだろうなと。「チェリー」はギャルが二人いるので、見分けがつかないといけない。他にもたくさん登場人物はいるので、終始、必然的に気が抜けないんですよね。他の役の癖や素が出ると、世界観が崩れてしまうんですよね。言い聞かせないと出来なかったんですね。それがうまい具合に粘りに見えてくれたのかな。
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- なるほどね。
- 四方
- 一瞬だけでも気を抜くと訳分からなくなるんですね。
質問 岡田 あがささんから 四方 香菜さんへ
どんな演技でも面白い
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- 四方さんは、どういうところからお芝居を始められたのでしょうか。
- 四方
- きっかけという事ですよね。私、いつも答えるの困るんですよ。自分でも何でなのか分からないので。物心つく前から、誰かに言われたとかではなく幼稚園のお遊戯の段階で演劇をやりたいという子供だったんです。お楽しみ会だと、絶対に劇しかやりたがらない。ピーターパンをやる時、役者がいなかったので台本を改訂してやろうとしていました。折り紙の裏にお話を書いたり。気が付けばどっぷりはまっていたんです。
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- 伺いたいのですが、演技をしたかった? 劇がしたかった?
- 四方
- 高校生の頃は演技がしたかったですね。当時は、「ここでこういう台詞を言うのが好きなんだよね」的な。ただ単にそこでカッコいい台詞を決めるのがしたかっただけだったんですね。演劇を始めたら、そういうもんじゃないという事が分かって、そこからは色んな人生が体験出来るのが楽しいみたいな感覚に変わっていきました。もちろん、演技が気持ちいい時もありますけど。
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- 普通の俳優は、そうとう気合が入ってない限り、一人芝居をしようなんて思わないですからね。もしかしたら、四方さんは、何だろう、プロデュース的な活動をやりたいという事なのかなあと。
- 四方
- 最近、そんな気がしてきました。私は演出もたまにするんです。L3という団体でやらせてもらった時、稽古場で一番笑うのが私だったんですよね。
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- というと。
- 四方
- どんな演技でも面白いと思うからです。さすがにニュアンスが違えば指摘しますけど。私は多分、舞台上の演技や演出ではなく、台本上の事が気になるんですね。多分、書いたり計画を立てる事にこだわりが移ってきていると思うんです。以前は書く事なんて想像もつかなかったのに。正直なところ、いま仕事が詰まっていて客演の仕事が入れづらい状態なんですけど、台本の依頼なら遠慮なく受けると思います。スタアロも、誰かがやりたいと言ってくれればお願いしたかもしれません(笑う)。
総合レジャー施設みたい!
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- 今まで、目標としてきた事はありますか?
- 四方
- 絶対に、今まで誰も思いつかなかった事がやりたい。そういう目標がありました。物語上のネタとしての面白さよりも、技術とかギミックから作品づくりに入っていました。
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- 意外ですね。例えば。
- 四方
- L3の「机上のクローン」という作品では、授業中の生徒の筆談をネタにしたんですね。後ろに机の上を映して、役者は声を出さずに演技するんですよ。似顔絵書いたよーとか言って、ものすごいリアルな、お前これ鉛筆で書いてないだろみたいなものがバンって出てきたりとか。ストーリーは何も考えずに、とりあえずそういう事がやってみたかったんですね。スタアロもある意味そうでしたね。
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- 面白そうですね。これからの目標は。
- 四方
- また何か、面白そうな事を思いついたらやろうと思います。うーん、でもお芝居に関わらず、お客さんを楽しませる全般の事がやりたいです。総合的に面白いみたいな。努力クラブの合田さんが2月の公演に来て下さって。「四方さんの公演は総合レジャー施設みたいだ」と嬉しい言葉を下さったんですよ。
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- なるほど。
- 四方
- そういう、ずっと楽しい会場の雰囲気が大きかったと思うんです。これからも、そういう楽しい時間を提供出来たらいいですね。
目標はエンターテイナー
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- 今後、どんな感じで攻めていかれますか?
- 四方
- 難しいですね・・・ふ、フレンドリーに(笑う)? そうだ、演劇人じゃなくなりたいです。いまは仕事が詰まっていて芝居があんまり出来ないんですが、それも一つの機会だと考えて。あくまで目指す目標はエンターテイナーになりたいです。一緒に楽しんで、楽しませる人になりたいです。
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- なるほど。
- 四方
- 頑なに芝居一本で生きていくという訳じゃなくて。この内容だったら演劇が良いと思ったら演劇にするし、他の方法が良いと思ったらそうするし。柔軟に、色んな人に楽しいところを提供出来る人になりたいです。
スチームクリーム
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- 今日はですね、お話を伺えたお礼にプレゼントを持って参りました。
- 四方
- ありがとうございます。いつも大変ですよね。これ、やっぱりその人のイメージで贈られるんですか?
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- はい。
- 四方
- では、スタアロを見た状態の私のイメージが分かるという訳ですね。
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- まあ、最低限のルールとして、「ガラクタは選ばない」がありますので、普通に使えるものを心がけていますので・・・。
- 四方
- 何だろ何だろ(開ける)あ、スキンクリーム?かわいい。
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- 蒸気で作られたクリームだそうで、全身だけではなく髪にも使えるそうですよ。
- 四方
- 嬉しいー。最近、お肌が曲がり角なので嬉しいです。ありがとうございます。