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村川拓也「羅生門」 を終えて

__ 
今日はどうぞ、よろしくお願いします!最近、舞台でよく見る大石さんにお話を伺います。大石さんは、最近はどんな感じでしょうか?
大石 
よろしくお願いします。最近は、『羅生門』が終わって、バイトをしたり、映画を観たりと、のんびりとした時間を過ごしています。
__ 
村川拓也さんの『羅生門』ですね。振り返ってみると、大石さんの良さが非常によく出た作品だったと、私は思っています。ご自身にとっては、どんな経験になりましたか?
大石 
自信を持つことが出来た公演でした。自分のことを役者と名乗ることに対しての抵抗が、少しだけ減りました。
__ 
なるほど。公演の内容的に、結構特殊な役どころでしたね。大石さんが言葉の通じないドイツ人の女性に、身振り手振りで羅生門を説明するという作品でしたね。でもそれが、どこか重なるかのような。伝わったというか、重なったんじゃないかなと。どのような稽古場だったのでしょうか?
大石 
他の稽古場のとき以上に、演出家(村川拓也さん)と対話をする時間が多い稽古場でした。自分の考えを言葉にして伝えなればならない状況が、他の稽古場よりも多かったように思います。
__ 
言葉にするというのは、セリフの言い方を整理する為に、考え方を精査するという作業でしょうか?
大石 
うーん、というよりも、舞台でする行為を僕自身が自覚して行えているかに、向き合う作業だったように思います。うん、何だか的は外していないのですが、伝えたいことと微妙に違うような気もします。一言では表せない作業でした。
AAFリージョナル・シアター2013〜京都と愛知 vol.3〜 参加作品 村川拓也「羅生門」

公演時期:2013/6/13〜16(愛知)、2013/6/21〜23(京都)。会場:愛知県芸術劇場小ホール、京都芸術センター。

逆に、そこで吹っ切れたんです

__ 
たくさん出演されている大石さんですが、どのような感じで参加しているんでしょうか。
大石 
ほとんどがオーディションですね。THE ROB CARLTON さんは、ヨーロッパ企画 さんのカウントダウンイベントに作家チーム(イベントの企画を考えるチーム)で入ったときに演出の村角太洋さんと知り合って、それで誘われたのがキッカケです。
__ 
この作品は自分を変えた、というのはありますか?
大石 
たくさんあります。強いて挙げるならば、中野劇団さん 、マームとジプシーの藤田貴大さんが作・演出された『LAND→SCAPE/海を眺望→街を展望 』 、そして、『羅生門』ですね。
__ 
『LAND→SCAPE』は、北九州での滞在制作作品ですよね。結構な冒険だったのではないでしょうか。
大石 
そうですね。まぁ、仕事を辞めたので。藤田さんの作品が好きだったというのも大きな理由ですが、そのとき参加していた中野劇団さんでの経験も後押しになりました。
__ 
というと。
大石 
以前は社会人をしながら演劇に携わっていたのですが、中野劇団の役者さんたちは社会人しながらも、出来る限り面白い作品を目指して稽古しておられて。正社員として働いてるか働いてないかは、芝居をするという点では関係ないのかもと思って。もちろん、実際上での制約はあるでしょうが。
__ 
社会人として働きつつ、自分のパフォーマンスを最大限発揮しようとしている。
大石 
例えば、桐山さんは、めちゃめちゃ忙しそうなのに、仕事をしているからという甘えがないように見えて。芝居の問題の原因を、そこに持っていかないように感じて、潔いなと感じていました。
__ 
つまり、正社員として社会に登録されていようがいまいが、演劇人としては関係ない、という事ですね。
大石 
逆に、そこで吹っ切れたんです。芝居を、もっとガッツリやっていても良いんだなと。
__ 
ありがとうございます。思い切ったんですね。
THE ROB CARLTON

京都で活動する非秘密集団。(公式サイトより)

ヨーロッパ企画

98年、同志社大学演劇サークル「同志社小劇場」内において上田、諏訪、永野によりユニット結成。00年、独立。「劇団」の枠にとらわれない活動方針で、京都を拠点に全国でフットワーク軽く活動中。(公式サイトより)

中野劇団

2003年に京都で旗揚げした劇団です。長篇の公演と短篇(コント)オムニバス公演と2つの形式があり、どちらもほとんどが「笑い」が主体の内容です。長篇はほぼ全てが一幕もので、シチュエーションコメディの要素を含むことが多いです。(公式サイトより)

北九州芸術劇場プロデュース「LAND→SCAPE/海を眺望→街を展望」

公演時期:2012/11/13〜18(北九州)、2013/3/8〜10(東京)。会場:北九州芸術劇場 小劇場、あうるすぽっと(東京)。

初舞台

__ 
大石さんが芝居を見たキッカケを教えて下さい。
大石 
大学に入ってからです。神戸大学の自由劇場さんが、土田英生さんの『約三十の嘘』をやってたんですよ。それを見て、演劇って、自分が思ってたのと違うんやなと思いました。そこが、スタートですね。それで、元々、モンティ・パイソンが好きだったので、その繋がりでケラリーノ・サンドロヴィッチさんの作品を見たんです。それがとても面白くて、更に、いろいろ芝居を見るようになりました。それから、もっと演劇を知りたくなって、ワークショップに参加するようになって、それでも物足りなくなって、あごうさとしさんの最後の代のビギナーズユニットに参加して初舞台を踏みました。だから、初舞台まで、めちゃめちゃ段階を踏んでるんですよ。
__ 
思ってたのとは違う、とは。
大石 
実際に、自由劇場さんの舞台を観るまでは、勝手なイメージなのですが、舞台上で凄い良い顔した人たちが、いい声を出して、カッコイイポーズを決めてるみたいなイメージを持ってたんです。舞台って、そなんやないのやなぁと、そのとき初めて思いました。

ふわふわのギター

__ 
大阪のC.T.Tで大石さんが作った「ふわふわのギター」 も面白かったですよ。それこそ、笑いのために作られた不条理というか。舞台に飽きた人がめちゃくちゃしようとして作った感じがありましたが、どういう作りかたをされたのでしょうか。
大石 
良いように言って下さって、ありがとうございます。単純に本を書いてみたい、作りたいと思ったんです。でも書いてみたら、次に書くセリフが全部、予定調和な気がして書けなくて。そしたら、もう僕が楽しいと思うことをポンポン繋げるしかないんじゃないかとなって、あのような作品になりました。
__ 
なるほど。
大石 
もっと、けちょんけちょんに言われると思っていたのですが、思った以上に好意的に観てくれる方が多かったのは、ありがたかったです。
__ 
もう一度拝見したいです。
大石 
そう言って下さるのは嬉しいですね。
C.T.T.大阪事務局試演会 vol.11

公演時期:2011/11/29〜30。会場:ウイングフィールド。

自覚的になりたい

__ 
いま、演技する上でのテーマは何かありますか?
大石 
もっともっと自覚的になりたいです。その日の劇場の空間や相手の役者さんに対して、自分が感じていることを今よりも意識的になるというか、ちょっとして変化に敏感になれると良いなぁと思います。

質問 silsilさんから 大石 英史さんへ

__ 
前回インタビューさせて頂きました方から、質問を頂いてきております。silsilさんという、画家の方からです。「もし、自分には絶対にムリな役があるとしたら?」
大石 
役を演じるって、そもそも全てが無理のあることのような気がしています。で、無理だからこそ、僕は演劇をやっているのかなぁと、今、話していて思いました。
__ 
ムリだからこそ?
大石 
自分が他人になることは無理だからこそ、役と自分のズレをきちんと感じられる訳ですし、100%は理解できないからこそ近づこうとのたうち回るのを面白いと、僕は思っているのかも知れません。

THE ROB CARLTONと前田司郎作品

__ 
次の出演作は。
大石 
8月末に、THE ROB CARLTONさんに出演します。10月には、五反田団の前田司郎さんの作品のリーディング公演で、また北九州に行きます。
__ 
今後、どんな感じで攻めていかれますか?
大石 
やっぱり、自分の興味のある舞台に出続けたいです。最近、思うのは、長く相手と関係しあわないと出来ない作品もあるので、今までのつながりも、きちんと深めていきたいです。
__ 
ありがとうございました。これからも面白い人達に出会えるといいですね。
大石 
はい。でも、それだけでは、演劇を続けるには心許ない気もするので、常に演劇との自分の携わり方について、もっと考えていきたいです。

ダーツセット

__ 
今日はですね、お話を伺えたお礼にプレゼントを持って参りました。
大石 
ありがとうございます。開けていいですか?
__ 
もちろんです。
大石 
(開ける)ダーツ。これは、オシャレ感がゼロな僕としては、部屋に飾るだけで、少しオシャレ感が増すような気がします。僕をオシャレにして頂いて、本日はありがとうございました。
(インタビュー終了)