体を良く使う
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- 今日は、宜しくお願いします。
- 四宮
- 宜しくお願いします。
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- 最近は、悪い芝居の稽古が。
- 四宮
- そうですね。先週から。
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- 確か、ブログで拝見したんですが、稽古初日にビデオをご覧になったとか。
- 四宮
- 野田秀樹さんの作品ですね。体の使い方やテンポを参考にするという事で。
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- 体を良く使う作品なのでしょうか。
- 四宮
- そうですね。基本的に悪い芝居の稽古は、最初の方は身体を使うワークショップのようにして始まるんですけどね。どんどん体を使っていこうと。
悪い芝居
2004年12月24日、旗揚げ。メンバー11名。京都を拠点に、東京・大阪と活動の幅を広げつつある若手劇団。ぼんやりとした鬱憤から始まる発想を、刺激的に勢いよく噴出し、それでいてポップに仕立て上げる中毒性の高い作品を発表している。誤解されやすい団体名の由来は、『悪いけど、芝居させてください。の略』と、とても謙遜している。(公式サイトより)
「ベビーブームベイビー」
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- 悪い芝居の立ち上げから、もう3年は経つと思うのですが。
- 四宮
- はじまりは2004年の12月24日ですから、もっとですね。でも、まだ生まれたての劇団という感じですね。
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- そうですね。
- 四宮
- でも、その割には劇団員が増えたり、色々な人にお声を掛けて貰ったり。
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- 充実されてますよね。四宮さんは、一番の古株メンバーとの事ですが、旗揚げはどのような流れだったんでしょう。
- 四宮
- その時期は、まだ旗揚げするとかそういう感覚はなくて、山崎が大学を卒業してその後も芝居を続けたいなという話をしていたんですね。そういう中、二人で路上とかで色々やる内に劇団を作るという話になったんです。元々は西一風で一緒に芝居をやるという関係だったんですけどね。
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- では、西一風の頃から、台本を書かれていたんでしょうか。
- 四宮
- いえ、山崎は元々役者一本だったんですね。台本はそれまで書いた事がなかったんですよ。
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- あ、そうだったんですか。
- 四宮
- 先輩だから脚本を書く、みたいな流れでしたね(笑う)。
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- なるほど。私は「注目」の頃から拝見しているのですが、最近の作品のトレンドとしてはいかがでしょうか。前回の「ベビーブームベイビー」はとても作品性の高いものになっておりましたが。
- 四宮
- 第一回のものと比べても、内容はまあまあ、同じだと思います。同じ脚本家ですし。それでも、表現の仕方は変わってきていると思います。
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- 具体的には。
- 四宮
- 最近の方が、山崎さんの考えている事の表現がもっと如実に出てきていると思います。「もう、出しちゃっていいんじゃないか」となってきているのかもしれません。お客さんは、それを観てどう感じているのか・・・。
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- なるほど。では、次以降の悪い芝居の作品外での展開はいかがでしょうか。副代表として。
- 四宮
- そうですね、割と柔軟にやっていった方がいいんだろうなと思います。関係者の方に色々助けて頂いているんですが、自分達の実力が追いつかない点が多く、その差を埋めて行かなくてはならないと感じています。注目されているのは有難いのですが、このままではいずれぶつかるだろうと。
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- 成長期ですね。
- 四宮
- そういう意味では、もっと無茶をしていいのかなと思います。
笑顔チーム
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- そこ(フリースペース)で上演した「ベビーブームベイビー」ですが、もう半年前になりますね。非常に、身体の強さを見せ付けられた作品でした。
- 四宮
- とんでもない。
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- その中で、四宮さんが演じられた「エガオ」という役が非常に魅力的でした。本筋には明らかに関係のない役柄でしたが、あれはどういう過程で生まれたのでしょうか。
- 四宮
- 山崎が考えた一番最初の台本には、多分あの役はなかったんですね。実は作品を壊す形で生まれて来ているんだと思います。あの役があるおかげで、ストーリーが持つ二重構造の性格がさらにくっきり出たと思います。そういう部分が山崎さんらしいと言えるのかもしれません。
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- そうですね。
- 四宮
- 代わりに稽古場では苦労しました。笑顔と一緒に出てくる女の子とシーンのイメージを一致させるのが上手くいかなくて。笑顔チームって言ってたんですけど(笑う)、家族の話と関係が無いシーンをどういう風に提示していくのかと。
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- 意識合わせが大変だったと。
- 四宮
- 例えば、演技の話だったらある程度経験を積んでいれば相手と演技を合わせる事は出来るんですけど、世界観とかそういうものはもっと話し合っていかないと駄目だったんですよね。そういう意思疎通の点では、もっとやっていけたかもしれませんね。と言って正解の無い、ただ良い方向へと向かっていく作業ですので、柔軟に話し合っていればもっと良かったかもと思います。
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- とにかく、役やシーンのあり方を言葉にしてみようという作業が必要、という事ですね。
役者
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- 確か、「イク直前ニ歌エル女(幽霊みたいな顔で)」で非常に挙動不審な男性を演じられておりましたが。
- 四宮
- あれはですね(笑う)、色んな方に気持ち悪いと言われました。
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- ええ(笑う)。
- 四宮
- 普段もああいう人なのかと。そんな訳ないじゃないですか(笑う)。あの芝居は全員頭おかしかったんですけど。その中でも、ストーカーじゃないですけど、好きな女の子への気持ちを表現するのが下手な人で。そういう面では愛おしい役ですね。僕の中では。
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- 非常に良いキャラクターでした。
- 四宮
- あれをいつかどこかで、ちょっとだけでも出せればなと思います。
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- まあ、劇団の大きな武器というか財産ですよね。今後の話になりますが・・・、四宮さんは、今後どんな感じで攻めていかれますか。
- 四宮
- そうですね。うーん。やっぱり、もっともっと色んな事が出来る役者にならないといけないと思います。役者として中途半端な気がしていて。
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- そうとは思えないですが。
- 四宮
- そうですか、自分ではそう感じていまして。ちょっと器用なぐらいで。もっと器用になれよと思ってます。もっと極めてみようと。ウチの藤代みたいに、どこかから連れてきたかのような自然な演技をする訳でもないので。
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- なるほど。
- 四宮
- でも、演技のやり方を決めてしまうのもあんまり良くないかなと思います。こだわりすぎてしまうと息が詰まるように感じたり、周囲の評価に振り回されるような気がしたり。
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- そうでしたか。では今後はどのような姿勢で。
- 四宮
- 作品毎、自分が出来る事を精一杯やっていったら見える気もしています。分からないですけど。それが10年後、どう評価されるかは分かりませんが、その時は受け止めようと思います。
悪い芝居の弱気な言動2007 「イク直前ニ歌エル女(幽霊みたいな顔で)」
公演時期:2007年3月28日〜4月1日。会場:アトリエ劇研。
kikkerland ZeCar
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- 今日はですね、お話を伺えたお礼にプレゼントがあります。
- 四宮
- ありがとうございます。
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- どうぞ。
- 四宮
- (開ける)あ、凄い。
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- それは何というか、車のオモチャみたいな。
- 四宮
- あ、走るんですか。
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- ゆっくりと走りますね。
- 四宮
- オブジェ的な。
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- そうですね。
- 四宮
- ありがとうございます。飾ります。