京丹波町で
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- 今日はどうぞ、よろしくお願い致します。お寿司の南野詩恵さんにお話を伺います。最近、南野さんはどんな感じでしょうか。
- 南野
- よろしくお願いします。去年の11月に京丹波町に引っ越しまして、もうすぐ1年経とうとしています。京丹波町をご存知ですか?
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- 名前だけは。
- 南野
- 京都市内から電車で1時間45分ぐらいの、鹿とかが住んでいるところで。私はまだあんまり馴染めていなくて、次の冬を越えたらなんとなく気持ちの上で大丈夫になるかもしれません。夫と子供はすぐ馴染んだんですが。雪が降りだすと怖いなぁ。
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- そうですね。
- 南野
- 半年ぐらい前が一番しんどかったです。芽吹きの時季と言いますか、雪解け後に草花がすごい生命力でブワァって出てきて。さらに春雨が降って気温が緩くなって、鳥たちが子供を育てるのに大忙しで。タケノコもぐんぐん伸びるじゃないですか。いっとき、そういうのに当てられてすごく落ち込んでしまって。結構やられました。
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- 植物の強さって凄いですよね。
- 南野
- 生気の匂いが来るんですよね。
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- 植物の群体が我々の目に見えないところで育っていて、しかも個体それぞれが外界に対する抵抗力を持っていて、例えばタンポポとか一本一本が純粋に強くて。彼らのその世界に対応する戦略とか認識が純粋にちょっと怖いですよね。
- 南野
- 花も咲きますしほころびますし。雨に打たれた草花がものすごくキラキラしていてそれについていけなくなって。回復してから、あの時はウツ状態だったんだと夫に言われて。不安神経症とか軽いパニックは性質として私の中にあって、それは作品にも反映されているんですが鬱にはかかったことはなかったんです。
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- 環境が変わり、何か引き出されたのかもしれませんね。
- 南野
- 受け入れまいと、アレルギー反応が出たんだと思います。
お寿司
京都を拠点に活動する舞台芸術団体。衣装作家、南野 詩恵が2016年に立ち上げる。作・演出・衣装を一つの頭から繰り出し、演者に対して、生地と文字という外面・内面両方からアプローチを試みる。アートやファッションに特化した演劇作品を生み出している。
お寿司 ボロレスコ『菠薐心中(ハローしんじゅう)』
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- 先日のお寿司の公演『ホームレスのオムレツ』が大変面白かったです。ロームシアター京都×京都芸術センター U35創造支援プログラム「KIPPU」に選出されましたが、とても納得がいく上演でした。
- 南野
- ありがとうございます。私にとっては、まさかでした。
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- 次回の『菠薐心中』ですが、どんな作品になりそうでしょうか。
- 南野
- 実は、原作を下敷きにした作品をお寿司で作るのはこれが初めてで。(小倉笑ちゃんとのユニット”皿の歌”では何度かありましたが、)今回は、曽根崎心中の二次創作物になります。現代における心中を探す演劇です。
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- そうなんですね。
- 南野
- 出演者の人数が多いのが大好きで、今回嬉しいです。それと、層になっている作品構造が大好きで。衣装を使って体の外側から、言葉を使って体の内側からアプローチをしていきたいです。なんかごめんなさい、企画書に書くみたいなことをそのまま喋っちゃって。そう書きました。
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- 大丈夫です。稽古の状況はどんな感じでしょうか。
- 南野
- 皆さんがいっぱい発案とか発言をしてくださって。私が言いやすいタイプだからか。それは私にとっても新しい発見があって。でも皆さん、私の脚本は「わからんわからん」って言うんですよ。それでも、「分からんけどやりますよ」って。藤原大介さん(出演者)(劇団飛び道具)とか、「分からんけど最後の方でわかるから」と。わからんけどいいよ、としてやってくれるのが良いですね。メンバーが良いです。
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- 豪華な出演陣ですよね。
- 南野
- 私は脚本は当書きするんです。この人がしゃべったらこういうことになるだろうとか。今後もしかしたら全く知らない人の台詞を書くかもしれないですけど、勝手知ったるメンバーと作らせてもらってる感じですかね。
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- 稽古場での「わからん」という発言。南野さんはそれをどう捉えていますか?
- 南野
- ほっとします、その、今わかられても困るというのがあるので。分かっちゃったらもう、どうやって分からなくしようかと思います。
ロームシアター京都×京都芸術センター U35創造支援プログラム”KIPPU”お寿司 ボロレスコ 『菠薐心中(ハローしんじゅう)』
義理立てたい日本人から三百余年、「想い」と「痛み」はイコールでは無くなった現代における「心中」を探る。 曽根崎心中を下敷きに、過去と現在を織り交ぜ、変わったこと変わらぬ事を現代の日本を舞台に描く。文楽人形をアイデアソースに、複数人が身体ごと衣装に入り、大きな人形遣いを行う。つのる想いや、雪玉の様に転がる事態を、そのままサイズで表現し、1対7人の心中を作る。 お初と徳兵衛が夜明け前の闇の中、堂島新地から梅田橋を渡り露天神社まで、手を取り走ったおよそ15分。曽根崎の森も今はビル街となっている。あの美しい道行文、現代では何が目に映るのか。煌々と明るい歓楽街、日が落ちてから人が集まる飲み屋街。それでも離れがたい世界の事を吐きながら、七人一体となり、舞台を動き行く。力を持つ言葉と、物語を持つ衣装と、呼応する身体。そこには「お寿司」でしか実現され得ない絵がある。 2019年12月11日(水)~ 12月13日(金) 会場:ロームシアター京都 ノースホール 出演・スタッフ 作・演出・衣装:南野詩恵 出演:内田和成、大石英史、梶川貴弘、木村雅子(トランク企画)、合田有紀、下野優希、関珠希、瀧口翔、竹ち代毬也、野村香子、藤原大介(劇団飛び道具)、三枝眞希、村上渉 舞台監督:浜村修二 照明:池辺茜 音響:甲田徹 美術・写真 : 松本成弘 宣伝美術:山本晃 制作:那木萌美 あらすじ 小さな会社の、一課が舞台。机のひとシマで繰り広げられる。 人形のように何も喋らない男と、その姿に自分を重ねる女。それぞれに配偶者と婚約者が居るが、お互いに家庭においてすでに心の拠り所を無くしている。 徳島の突然の解雇を巡り、課は葛藤と格闘を重ねるが、言われるがままに転落して行く徳島の気持ちは、誰にも見えない。 黒衣は物語を操り、太夫は語り、人形遣いは息を合わせる。 「この心の中を伝えようとしたら、一体何をもってすれば良いんでしょうね。」
『ホームレスのオムレツ』
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- お寿司作品はあまり物語に頼っていない気がします。「ホームレスのオムレツ」は何かがflowしているとしかいいようのない場が実現していて。もしかしたら、flow出来る人間になるようにするのがお寿司の稽古なんじゃないかなと思ってて。「分からない」けど「出来そうな気がするぐらい」に持っていきたいのかなと思ってて。
- 南野
- 「ホームレスのオムレツ」でflowできていたとすれば、出演者の皆さんの力です。それが、シチュエーションに出会ったからだと思ってて。出演者の皆さんが最強だったんで、溢れているとすれば溢れていない訳はないよなという人たちだったし。一番好きなシーンは、たくさんありますかほぼ全員が被り物してたんですけど、脱いで「みんなで考えよう」ってこっちを見るシーン。
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- あの間はとても奇妙でしたね。
- 南野
- 筋道のとおりに辿って地図のその場所にいたら、嘘が本当に触れる瞬間が来るべき時に来るという地図を書いてて。出演者の皆さんはそれが何語で書いてあるのかわからないし、東西南北も表示されていないけど本質的にはわかってくれてると思うんですね。わかってるんだけど言葉では説明できない。特に『菠薐心中』は通してみないと分からないので。
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- 通してみないとわからない?
- 南野
- この脚本は書くのに1年ぐらいかかっていて。私は生まれたてホヤホヤの脚本家なので地図に道のりを書くみたいな、楽譜みたいなものを1年ぐらい自分の中でバァーっとやっちゃってて。そしたら私の中で一周半ぐらい行ってて。台本に動きも書いてあるけどもう読んだだけではちんぷんかんぷんだし、場面と場面の繋がりもやっぱり通してみないと分からない。でも脚本通りにやってみてくれというわけじゃなくて、ものすごく皆さん真摯にやってくださってます。
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- 南野さんが一周半した脚本がご自身の頭の中にあって、その交通整理をするということでしょうか。
- 南野
- 交通整理と茶々入れ(邪魔)をしているとよく言われます。竹ち代毬谷(出演者)さんに。物語を物語のように整えつつ崩して行くみたいなことを、『ホームレスのオムレツ』の後に竹ち代さんと話したんですよ。先輩は酔っぱらってて。「悲しいものは悲しく、重いものは重く、みたいなのは、舞台以外だけで充分じゃないか」って話をしました。今回は心中ものなので本人にとっては切実なんですけど、どれだけそこに茶々入れをして皮をかぶせて行けるかと思ってます。先日3時間くらい藤原さんと大石英史(出演者)さんと木村雅子(出演者)(トランク企画)さんに自分の頭の中を説明したんですけど、すみません。て謝ったら、「昨日の稽古よりためになった」と言ってくださって。説明の中で自分の言葉に「あー分かった!」ってなって、「あんたが書いたんや」って藤原さんに突っ込まれました。でもこれって山口茜さん(トリコ・A、サファリ・P 主宰)の現場でも、そういう現象が起きていました。
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- 自分で自分の思想を説明すると、整理されていく物ってありますよね。イメージに時間軸を打つ作業だからかもしれませんね。
お寿司演劇公演〈その2〉ホームレスのオムレツ
公演時期:2019/2/8~9。会場:UrBANGUILD。
衣装作家の見ている世界
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- 衣装を作るとき、何から着想を得ますか?
- 南野
- 何でしょうね。まず一つは「損をしてほしいな」と思っています。衣装で得をしてしまうと禄なことがないと思うんです。どういうことだと言うと、動きを見せる作品なら動きやすい衣装しかないと思うんですけど、もし私にそれを頼んでくださるなら、スポーツウェアが一番いいと思うんですよね。その上で言うと、自由を損なうことで動きやすくなると思うんですよ。その方が新しくなると言うか。”ダサい”と”カッコいい”って同じ意味だし、「病気」 の時の衣装も動きにくくて動きにくくてしょうがなかったんですけど、その中で自由を得てくださったらそれこそある意味での成功だったんじゃないかなと思います。答えになっていますか。
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- 「損をする」というのは、ダサいとか見苦しいとか意味が分からないとかのネガティブな要素ということでしょうか。
- 南野
- ネガティブ要素を出したいと思ってます。かっこいい服を着て踊ってもしょうがないやんと思うんですよね。私が衣装を担当した「破壊の子ら」(演出 筒井潤)も、ものすごく”ダサい”服だったんですけどすごく輝いてたんですよ、ダンサーの方たちが。そうした方が得をするんじゃないかと思うんです。でもそこにも塩梅があって、あからさまにやってしまうとあざとくなってしまう。そのぐらいのバランスが演者の力になるんじゃないかなと思うんです。
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- そのバランスってきっと、ものすごく難しいですよね。
- 南野
- 山口茜さんの現場での「失敗してもいいから、詩恵ちゃんのしてみたい事に挑戦してくれ」という言葉に影響を受けたと思います。山口茜さんにはそれ以前にもの凄い影響を受けていて。初めて衣装を担当させてもらったのが、トリコ・Aの『クリスチネ』。そこからほぼずっと8年くらいお世話になって、それが一昨年?『わたしの家族』の東京公演を見た時に頭鳴りが止まないぐらい続いていて。このまま衣装ばっかり続けていては駄目だ、ちゃんと自分で、作りたいものを作らなきゃダメだと思って、山口茜さんに「衣装をやめます」というお話をしに行きました。
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- そこで脚本を書き始めたということでしょうか。
- 南野
- お寿司自体はその以前からやっていたんですけど、「こんな作品を作る人がここにいるのに、他の人の作品の衣装をしているだけじゃダメだ」って。やらなくちゃって思ったんです。舞台の上で事件が起きていたような気がして。いつか私が、作品をきちんと作れて、ちゃんと立てるようになったら、またいつか衣装をさせて下さいというお話をしました。山口茜さんは「悲しい話のはずなのに嬉しい」って見送ってくださいました。
私が作った皮ともの
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- 南野さんが演劇を書くのはどのような経緯があったんでしょうか?
- 南野
- 私は衣装出身として、(お芝居のパンフレットに)クレジットされない時期があったんです。もちろん載せてくださる方も居ました。でも、そういうものなのかと思って、色々な人に相談したりしてたんですけど、田辺剛さん(下鴨車窓 主宰)に「そんなことは絶対にないんだよ」と。色々な、自分で発信していく方法とかを教えて下さったんです。ペーペーだからクレジットがつかないということはないんだよ、と。私は労働力なのか透明人間なのか、でも徐々にクレジットにあげられない理由とかも分かってきて。手続き上の理由とか。今回出てくださっている出演者の方々とはそういう時代からお付き合いさせて頂いていたんです。衣装も、作るのそんなに器用じゃないんですけど。幼少期にウルトラ怪獣大百科と言う、怪獣が延々と流れるというビデオをよく見ていました。あと、クレヨンしんちゃんとガンダムは見てはいけない家だったんですよ何故か。ガンダムは戦闘シーンがあるからで、クレヨンしんちゃんは品が無いからって。あと、ドラえもんのび太の雲の王国で出てくる土偶。怪獣と土偶が造形の原体験にあると思います。衣装を作るときはそういうのが無意識下のアイデアソースです。ずっとこれ(衣装)をやっていたいと思っていたけど、これを私の作品ですと言ってあげるにしても、確かにその皮は私が作ったものですが、演出家の方が動きの筋を立てて、照明の方が光を当てて、演者の身体を通した舞台の一瞬を切り取った写真を見ると、それが私の作ったものなのか分かんなくなってしまったんです。
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- そのことに違和感というか何かを感じたということですね。
- 南野
- 舞台写真の、お膳立てしてもらって、一番いい瞬間を送ってきてもらって見ると、その皮は私の作ったものなのに私の力ではないというか。今でもそうなんですよ、私が書いたものだけど、みんなで作ってるものだから。では私が作ったものだと思えるにはどうすればいいのか、と。文字も生地も一緒だという感覚で初めて脚本を書いたら「病気」が出来たんです。これが私の作品です、って人前に出して、誰からもツッコミが入らないかというと難しいんですけど。
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- 南野さんだけでも、自分で作ったと思えるもの。
- 南野
- そうですね。そういうものを作るんだったらゼロからやるしかないんだなと思って。奇妙なことに、衣装を作る時も物語を作るような感覚だったので。媒体が変わっただけなのかなと思っています。
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- 南野さんが書かれた戯曲で、なおかつ、役者の方による着想も入っている作品ですね。
- 南野
- でも、最終ジャッジを委ねてくれるんですよ。「詩恵ちゃんはどう思う」と。だからお寿司で舞台の写真を出しても誰にも文句を言われないような気がします。
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- 役者たち自身が、戯曲の衣装であると見ることもできるし、そういうのではなくて全てごちゃごちゃに混ざっているとみる事も出来る。南野さんが信じられればいいんじゃないでしょうか。
- 南野
- みんなで作ってると思うんですが、私たちが作りました・お寿司が作りましたということが思えたらゴールに達していると思います。
みんなのこと
- 南野
- 合田有紀さんと野村香子さんは元モノクロームサーカスの、世界的に活躍しているダンサーさんです。梶川貴弘さんと藤原さんはインタビューされてますよね。梶さんのものすごく若い時の写真を見ました。村上渉さんは今引っ張りだこのダンサーさん。三枝眞希さんは福岡から出てきて、ものすごく体の軸の強いダンサーさんでこないだのANTIBODIES Collectiveに出られました。瀧口翔さんは、ダンサーとして世界を周りながら、音楽も作っています。今回”KIPPU”にエントリーしてごらんと勧めてくれた方です。関珠希さんは舞台関係の周辺にいて、ドラァグクイーンをなさいます。下野優希さんは普段は舞台監督をなさってて、竹ち代毬也さんは言わずもがなで。木村雅子さんは初めて共演するんです。
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- 木村さんがセリフが舞台に出演するのは結構珍しいような気がします。
- 南野
- ものすごく久々だって言っておられました。演劇をする時、私はいつも、これが最後になるかもわからないと思ってるんですけど、最後にできるならこの人たちと一緒にやりたい、と。木村さんとは本当にいつかやりたいと思っていました。内田和成さんはホームレスのオムレツにも出てくださって。大石英史さんは、今回のチラシ写真に出てもらいました。野菜ネットで作った衣装なんですよ。
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- あ、傘も野菜ネット?
- 南野
- 傘のバンドも新鮮野菜のシールなんですけど。ポスターになったら視認できるかもしれないって思っています。
こういうのが好き
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- 「ホームレスのオムレツ」は大変面白かったですね。彼らが味わっている寒さが伝わったし、彼らが競馬とオムレツを応援して巻き上がる熱気で暖かくもなって。
- 南野
- 彼らはハワイには行けないと思うんですよ。ホームレスの人って寒いので。私はオグリキャップのラストランを見て泣いてしまってね、最後やとわかってるんや、って。詩恵ちゃん馬に共感してるんや、って夫に言われました。最後とかに弱いんです。
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- 終末感の中でも底抜けに明るい、それが男のロマン。「可愛い」をすり抜けながら優しくまとまって成立していたと思うんですよね。そして終幕には本当に可愛い子供が出てくる。盛りだくさんでしたね。
- 南野
- 一日目は卵をひっくり返しちゃって。全然焼けなくて、でも最後にはようやく焼けて。会場が8周遅れの競走馬のラストランを応援していました。
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- セットも凝ってましたね。屋台みたいな。
- 南野
- あれは「キッチンカー」と呼んでました。あれはキッチンカーとは呼ばない。と言われたんですが、嬉しくなってしまって。あれを作ったのは夫で、「公演が終わったら壊してしまうのは作りたくないねん」と。私はそこまで達してないんですけど。松本成弘の作る美しい美術も、物語を持った舞台写真も、今回の見どころの一つです。
質問 山岡 美穂さんから 南野 詩恵さんへ
作り続ける
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- ボロレスコ『菠薐心中』とても楽しみです。今回が最後かもしれないというぐらいの気持ちなんですね。
- 南野
- そうですね。ロームシアター京都と心中するぐらいの・・・そんな事言ったら怒られる。私がロームシアター京都で公演できるなんてね、そんな気持ちです。本当に、選んでくださった方に何がお返しできるかというと、作り続けるだけで。
ミニカバのぬいぐるみ
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- 今日はですね、お話を伺えたお礼にプレゼントを持って参りました。
- 南野
- 知ってますこれ。クッションとかハーモニカとかもらえるんですよね。
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- そうです。どうぞ。
- 南野
- あ、ニフレルだ。目つぶって当ててみます。(開ける)動物だということはわかりました。四足歩行でしっぽがあって耳があり、つぶらな目があり、鼻の形が特徴的だけど豚ではない。耳も立っている。でも角はないからサイではない。目が横に出ているから草食動物。しっぽはクルンって回ってますね。
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- あ、背中辺りを触っていただくとヒントになるかもしれません。
- 南野
- あ?皮が余ってる。アルマジロ?
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- 違います。
- 南野
- (目を開ける)何だこれ。なにこれ。
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- カバですね。ミニカバです。
- 南野
- (笑う)子供が喜びます。