笑の万博
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- 今日は、宜しくお願いします。
- 高杉
- 宜しくお願いします。
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- 最近はまだ暑いですが、残暑というやつですね。
- 高杉
- 西部講堂は凄い暑さですよ。
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- 笑の内閣の仕込みですね。楽しみです。高杉さんは、芝居とプロレスのどちらに出演されるのですか?
- 高杉
- 両方ですね。最初はプロレスだけだったんですけど、いつの間にか芝居の方にもちょこっとだけ出ることになって。全然セリフ覚えてないですけど(笑う)。
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- 頑張って下さい。
イッパイアンテナ
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- 最近は、イッパイアンテナの公演が終わりましたね。
- 高杉
- はい。次の12月公演の稽古が10月後半からですので、それまで色々芝居とか映画を見ようと思っています。
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- 今日は、イッパイアンテナの事についても沢山伺えればと思います。まず、高杉さんはどんな形で関わっておられるのでしょうか。
- 高杉
- 旗揚げからの劇団員ですね。もともと、同志社小劇場が母体なんですよ。一つ下の後輩に大崎くんという人がいて、彼の脚本はその頃から面白くて良いなと思っていたんです。僕も役者を続けたいと思っていたので旗揚げしたんですけど。
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- ところで、「イッパイアンテナ」という名前ですが、いったいどんな経緯で。
- 高杉
- 2日間くらいみんなで悩んでたんですよ。色んな候補が出まくって、その中の一つの案だったんです。メンバーの一人が、「イッパイアッテナ」という絵本のシリーズ名を「イッパイアンテナ」だと思い込んでいたというエピソードがあって。
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- 良いですね、そういう決め方。さて、前回の「No Meet No Life」ですが、いつもああいったシチュエーションコメディを取り扱っているんですか?
- 高杉
- いつもという訳じゃないんですけど、主宰や僕やメンバーが笑いを好きで、結果コメディになるというのはあります。全部が全部シチュエーションコメディになるということはないですよ。12月はコントをやりますし、色んな事をやっていけたらいいなと思っています。その辺、「イッパイアンテナ」という。後付けですけど。
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- なるほど、運命的な伏線ですね。ところでそのコント公演、西山さんが出演されるという事で結構楽しみなんですけど。
- 高杉
- はい、出演されますね。演出によると結構体力を使う作品らしくて、今みんなで走ってます。
前回公演「No Meet No Life」
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- さて、前回公演の「No Meet No Life」のお話に移りたいと思います。高杉さんは、いわゆる勝ち組がバカをネタにする悪趣味なパーティに招かれた、鉛筆で模型を作る体育教師の役でした。演じられて、いかがでしたか?
- 高杉
- いやあ、凄く楽しかったですね。僕はバカが好きなので。
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- 何か、苦労した事などはありませんでしたか?
- 高杉
- 僕はテンションの高い役だったんですけど、それで稽古中も一人だけ突っ走ってて、共演者の演技を見れていなかったというか。他の人との帳尻合わせに苦労しました。
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- 確かに熱い演技でした。そういうのが得意なのかなと思いましたが。
- 高杉
- いや、そうですかね。自分では分かりませんが、とりあえず疾走感は大切にしたいなと思いますね。
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- 疾走感。出てましたね。演技の流れが一つ一つ、置き去りにされずにキレイに流れていったというか。
- 高杉
- あれは漫才を意識していますね。かと言って、テンポを速すぎたりし過ぎるとお客さんがポカーンとしてしまうので、その点はかなりダメ出しされました。本番直前まで稽古していましたから。
イッパイアンテナ 3th session 「No Meet No Life」
公演時期:2008/8/29〜30。会場:新風館トランスジャンル。
セッション
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- 高杉さんはこのお芝居を、ご自分の出演歴にとってどういう位置付けで捉えておられますか?
- 高杉
- 同志社小劇場の頃からテンションの高い役をやってきたんですね。でもここ1、2年は自分の素の部分に近い根暗な役柄を舞台上に載せていこうとしていたんです。主宰にもそれは分かってもらっていたんですが。でも今回、久々にハイテンションな役どころで。
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- ネガからポジへ復帰したという。そこで、何か新しい手ごたえを感じられた。
- 高杉
- はい。そもそも、テンションが高いだけの役だったら声を張って激しく動いていればいいだけだったんのが、今回は人間として見せなくてはならなかったんですよ。そこは、ある程度出来たかなと思いますね。
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- あの芝居、確かに人がちゃんと描かれていましたね。後半のムードのあるシーンがちゃんと立ち上がってきていて、大きな見ごたえがありました。
- 高杉
- よく、舞台上でリアルに生きなければならないと言われますよね。スタニフラフスキーとか、舞台上で起こっていることは全て真実なんだと。凄く分かるんです。でもフィクションは、あくまで絶対に真実にはならないんですよ。例えば僕は今回、既婚の体育教師の役でしたが、僕個人にそんな経験はないんです。でも、これを前提として踏まえた上で演じるんです。その距離感を把握して、楽しむくらいでないと、盲目的に演じるだけの勘違いに終わると思うんですよね。
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- 自分が役とは違う存在である事を確認するという事でしょうか。
- 高杉
- 役と、自分との間を埋める作業にあくせくしてばっかりじゃだめだと思うんです。演じる事の傲慢さみたいなもんを自覚せずに演技したくはないですね。
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- キャラクターを演じる事とパフォーマーとしてあることを同時に求められる舞台上で、とりわけ後者を大事にすることでライブ性が高まり、リアルとなるという事でしょうか。
- 高杉
- そうですね。共演者とのセッション、お客さんとのセッションを大切にしたいです。出来ているかどうかは分かんないですけど。
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- 生の関係をまず成立させる必要性ですか。分かりました。ところで、今後やってみたい役とかはありますか?
- 高杉
- そうですね。昨日ユニット美人を見て、踊りたいなと思いましたね(笑う)。あと、歌ったり。まあ、色んな事したいです。コメディではないものもやりたいですし。
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- 落ち着いたクールキャッツさんもちょっと見たいですね。
ユニット美人
劇団衛星所属俳優の黒木陽子と紙本明子で2003年11月に結成。あまりに人気がない自分達が嫌になり「絶対モテモテになってやる!」とやけくそになって制作に福原加奈氏を迎え正式に結成。「女性が考える女性の強さ・美しさ・笑い」をテーマに日々精進中。(公式サイトより)
フレキシブル
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- 役者として普段、心がけていることは何かありますか?
- 高杉
- 走るぐらいですかね。あとは、常に相手の演技をよく見る事に気を使いますね。やっぱり、関係性というのが凄く大事だと思っているんです。相手の演技が変わる事によって、自分も変えていかなくては独りよがりになってしまうので。相手がこういう人だったら、僕はこういう感じでやってみようと。
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- 相手の役作りを反映して、演技を作るという事でしょうか。
- 高杉
- そうですね。元々、あまり役作りをガチガチにやっていくタイプではないので。
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- フレキシブルにしていくと。なるほど。でも、やっている人は同じクールキャッツ高杉さんなのであまりブレているようには見えない、のかな。
- 高杉
- どうですかね。分からないんですよね、ブレているかどうか、というのは自分ではなかなか。でも、ブレないほうが良いですよね。
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- そうですね。さて、高杉さんは、役者として今後どんな感じで攻めていかれますか。
- 高杉
- 色んな役がやれる役者になりたいですね。こういう役が似合う人だというんじゃなくて。色んな役をやっていきたいですね。
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- 分かりました。ありがとうございます。
質問 ちっくさん から クールキャッツ高杉さん へ
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- 今日は前回インタビューを受けて頂きました、ちっくさんから質問を頂いてきております。
- 高杉
- ちっくさん。はい。
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- 1.一番尊敬している人は誰ですか?
- 高杉
- 誰だろう。尊敬している人ですか? まあ、ジョン・ベルーシですかね。ブルースブラザースの一人で。
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- どんな人なんでしょうか。
- 高杉
- 役者です。太っていて、でもバク転も出来るし歌えるし、芝居も上手いという。尊敬している役者ですね。
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- 2つめです。好みの女性のタイプはどんなですか?
- 高杉
- そうですね。真面目な人ですかね。物事をちゃんと考えているというか。僕が不真面目なところがあるので(笑う)。
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- 3つ目です。プロレスに関してどんなイメージを持っていますか?
- 高杉
- プロレスに関して・・・。ある種、芝居と同じ面があるのかなと思いますね。自分の体を傷つけてお客さんを楽しませる、サービス精神というか。
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- 4つめです。芝居を初めて何年ですか?
- 高杉
- 高校から始めているので、7年ですかね。でも、高校の演劇部はすぐに辞めたので、実質は6年くらいです。
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- 分かりました。ありがとうございます。
フェアトレード商品・ペンギンのぬいぐるみ
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- 今日は高杉さんにお話を伺えたお礼に、プレゼントを用意しました。
- 高杉
- ありがとうございます。
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- こちらです。
- 高杉
- 凄いですね。開けてもいいですか。
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- はい。
- 高杉
- (開ける)あ、これすげーな・・・。あはは。
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- ペンギンのぬいぐるみです。
- 高杉
- かわいいな。大好きです、こういうの。
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- インテリアにどうぞ。
- 高杉
- ブックエンドになりそうですね。