演劇人にインタビュー 頭を下げれば大丈夫

松岡 咲子

女優。コミュニケーションティーチャー

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夏の日の緑の服の女の子

__ 
今日はどうぞ、よろしくお願いします。最近、松岡さんはどんな感じでしょうか。
松岡 
よろしくお願いします。この1年はひたすら上演漬けで、走り続けていた感がありますね。去年の11月・12月とドキドキぼーいずの公演があって、今年に入って3月には東京公演があって、6月京都、7月には利賀にも行きました。
__ 
忙しかったんですね。
松岡 
今はやっと落ち着いたみたいな。でも有意義な上演漬けでしたね。一年の上半期が立て込んでいるのはいいですね。冬になるとちょっと私、ダメなので。
__ 
あー・・・。
松岡 
寒いのが凄く苦手で、元気が無くなっちゃうんです。実際、季節性のものがあって、冬はなるべく静かにしておこう、みたいな。とか言ってもずっと喋ってるんですけどね。
__ 
おしゃべりするのがお好きなんですね。
松岡 
ある後輩には、「蓮行さんのところで仕事するようになってから喋るようになった」と言われて笑。なんか、情報がいっぱい入ってくるからですかね?
ドキドキぼーいず

人々はテレビやスマートフォンのニュース、SNSで無造作に流れていく情報にどれだけ『知った気』でいるだろうか。 我々ドキドキぼーいずは、今を生きる若者の身体・言葉・意識を解離させる演出技法により、作品を創作している。 人と社会の関わりを報道する者、それを眺める『第4者』の存在を、演出家・本間広大は最も表現したい事であり、創作において重要視している。代表、本間と同世代である1990年代以降に生まれた若者たちに、「この国に今生きている」という意識が芽生えるきっかけになればと思う。 それが「私たちが信じる演劇」であり、エンターテインメント(娯楽)を超える第一歩である。2013年、代表である本間広大の学生卒業を機に再旗揚げ。京都を拠点に活動する若手演劇チーム。メンバーは9名で構成されており、俳優・演出家の他、音響・照明・映像・美術のスタッフが専属的に在籍しており、俳優と演出家で構成される日本の劇団には珍しい形態をとっている。2015年よりアトリエ劇研創造サポートカンパニーに選出される。'14.02 第35回kyoto演劇フェスティバル 実行委員長特別賞受賞(奨励賞)'15.10 第6回せんがわ劇場演劇コンクールグランプリ並びに演出賞(演出:本間広大)(公式サイトより)

利賀でのこと

__ 
ドキドキぼーいずで利賀演劇コンクールに参加したんですよね。お疲れ様でした。いかがでしたか。
松岡 
二年前と同じく、ハムレットをやりました。私は再びガートルード。やるべきやれる事をやった、と思ってるんですけど、講評会では審査員の先生方に残念がられました。言われた事は凄く親切だったんですけどね。2年前と同じく、親切な見方をしていただけたんですが。そうか、コンクールに変化を求めてはいけないのかもな、と。やっぱり変化は、自分たちで伸びていく事でしかないんだな、って。そういう意識が根付いたという感じです。作品自体は凄く素敵な出来になりました。良い舞台になったと思うんですけど。
__ 
他人ではなく、自分達こそが成長しないといけない。
松岡 
2年前に偶然にせよ得られた機会から、そこから経た変化とカラーが本間の中で生まれてきたのを、他人に委ねてしまったというか・・・私たちの発見だったりとかを共有してほしかったし、本間も自分の持っているものを見せる苦心はしていたと思うんです。
__ 
相手に自分達の見つけたものを、ただ見て、理解してほしかったんですよね。
松岡 
私は、劇団の俳優としてどうあるべきなのかなというのを考えたきっかけになりました。結構反省していたんですよ、この時これに私が気づいていれば!みたいな点があったなあと。俳優にしか気づけない、共有出来ない部分。稽古期間は短かったんですけどもっと気付いていける事はあったのかな、って講評会の時に気付きました。
__ 
でも今回は気付けた。
松岡 
そういう意味では変化はあったのかな。

ドキドキぼーいず「じゅんすいなカタチ」

__ 
ドキドキぼーいずの「じゅんすいなカタチ」の話がしたいんですよ。あの作品の、俳優の演技体について。まず、ヰトウホノカさんの演技が凄く面白いなあ、と思っていて。相手の台詞を無視する時のある種の間。その時、彼女が道徳的にとか世間的にとか、いろいろなフレームからはみ出しているのを非常に端的に、でも雄弁に表現しているんですよね。表現をしない演技体。それが非常に特徴的で、きっと賛否両論あると思うんですけど、とにかく魅力的だったんですよね。佐藤さんの演技体も良かったです。立ってるけれど打ちひしがれている。あんな佇まいを手に入れるのにはどんな稽古をしないといけないんだろう。
ドキドキドキドキぼーいず#06Re: 「じゅんすいなカタチ」

公演時期:2016/6/16~20。会場:アトリエ劇研。

目では見えないけどはっきりと書いてある、蠢いている

__ 
自分の感情を積極的には表現しない演技体。他者の呼びかけを無視する事で得られた奥行。または、あえて掛け違えられた感情と身体。非常にユニークな演技体でした。それは、稽古場ではどんな風に作られているのでしょうか。って、そういう事を聞いていいんだろうか?
松岡 
いえ、それは別にどんどん開示していいことだと私は思っていて。やっぱり東京公演を経たのが大きいな、と思っています。まず、「愛と退屈な国」で、言葉と感情と身体の色々があえてバラバラになるような演技をしたんですよ。そのうえで、建前をなくしていくような演技を身に付けていきました。
__ 
「本音と建前」の建前?
松岡 
その建前を無くしていく。例えば、「あなたが好き」という言葉を言いながら、嫌いという感じを出す。東京公演で藤原ちからさんからだったかな、言われたのは、「日本人は建前の裏に本音を隠す習性があって、それを利用する演出家は多いけれども、私たち(ドキドキぼーいず)の年代になって、『もう言っちゃえ』という姿勢が始まった」。サブテキストとして思っている事を、もう言ってしまえ、みたいに。私たちももしかしたらそういう事をやっていたのかもしれない。とはいえ人間って本当にたくさんのものを抱えているから、その中からサブテキストとしてどれを表出するかは演出家と俳優のすりあわせでした。
__ 
なるほど。
松岡 
それ以降、稽古場でもそうした意識でのすり合わせをし始めていたと思います。コツじゃないですけど、役の上で、目の前で進行するシーンに対して「またこれか」みたいな既視感を持つ、すると何か、自分の持っているサブテキストが、身体の中をうごめているような感覚があるんですね。

蠢いている

__ 
諸江さん演じるお隣さんが鳴らすチャイムを、舞台上の家族がしばらく無視するじゃないですか。あれが非常に象徴的だったと思うんです。ていうか、あれは一般的な家庭でもよくありそうですよね。家族の団らんの中でチャイムがなり、しかして誰も気付いていないフリをする、そんな排外的な瞬間って。それこそ、「演技」と名付けられるものでしょうか。あの瞬間、家全体が死を装うのかもしれない。
松岡 
「じゅんすいなカタチ」の時のテーマは生と死で、少なくとも和駿くんだけはずっと死んでいたんですね。私たちは生きていて、死んでいる彼に連れてこられたように舞台に立つと、ビックリするものがあるんですね。このまま死ぬかもしれない。でもそれも仕方ないよね・・・そういう方向に行くんです。家族一人の死が引き連れて来るものを、普段は見ようとしないから。やっぱり、見たくないものを見ないといけないな、って。私も、見たくないものは見たくないけど、演劇をやっていると見ざるを得ないんですよね。まあ、どうせ生きているなら愉快に生きたいですけどね。でも劇場に社会を見に来る、という事があったほうが良いと私は思っています。だからドキドキぼーいずにはこういう作品が多いのかもしれません。「言っちゃえ」というのも、私達にしか出なかった発想だったと思うんですよ、今思えば。
__ 
「言っちゃえ」、ね。
松岡 
私達の世代って、自分の意見を持つのが苦手な世代だと思うんですよ。何しろ情報も多いし。情報を踏まえて、「自分の事として考えましょう」という姿勢は身についていますけど、その先、どう自分の行動に移すのかというのは凄く苦手なんだと思います。コンプレックスになっている。そうした傾向を、稽古の中では一段階として再体験しているのかもしれない、と思っています。
__ 
そこからサブテキストを用いた演技作りが始まっている?
松岡 
本当に、サブテキストを出すというのが稽古場の共通言語になっていると思います。「好き」というセリフと同時に「嫌い」という。そうした側面をそれぞれが色々な捉え方で探っていって。
__ 
サブテキスト。やっぱり家族って想像で繋がってる訳ですからね。実際、人間って赤ちゃんの頃から想像を伝手に生きているとこありますからね。そこから絆とかつながりとかが形成されていく訳ですから。
松岡 
そういう事ばっかり考えさせる芝居ばっかり作ってますからね。そうしたいとどこかで思ってるんでしょうね。そうだ、この間蓮行と教えにいった大学で、チーム分けして自由に演劇を作ってもらう授業をしたんですよ。そうしたらその発表会で、誰かが死ぬ話なんですけど、時間が巻戻っていく話なんですよ。
__ 
あ、影響されてますね。
松岡 
凄い!おもしろい!と思って。その子達は「じゅんすいなカタチ」を凄く深く見てくれていて。介護とか戦争とかの筋があって、だから結構、自分達の話だと思ってくれたらしくて。凄くうれしかったですね。
__ 
冥利に尽きますね。
松岡 
私もビックリして。ホワイトボードで、月日が遡ってくんですよ!

和駿くんの立ち方

松岡 
ちなみに和駿くんは喋らない方が良いっていう伝説があって。スプリングフェスの時も結構、喋らないポジションでした。
__ 
しかし彼はハイタウン2016 のサイボーグコメディでは非常に面白かった。何やら奇妙なウケの取り方をしていましたね。
松岡 
見ました。
__ 
あれはもう黒木正浩さんのキャスティングがすさまじく良かったんだと思うんです。人類滅亡前の世紀末の砂漠で、正義と悪のサイボーグ同士の激闘の中で、彼は博士の助手の役で。基本は奥の方で見守ってるんだけど、自分が気になる事があったら前に出てきてツッコミをしてみて、なんか悔しがったりして、でまた下がっていくという。あの残念な感じは素晴らしく面白かった。
松岡 
彼の出来る事であり得意分野ですね。彼はコメディをやると結構おもしろい。
__ 
黒木さんは凄い。
松岡 
黒木さんは凄いですよね。笑えるけど、違うところに想像がいくじゃないですか。重いという訳じゃないですけど、地に足の付いた作品でした。
__ 
この間合田団地さんへのインタビューで、ダリが言ってたそうなんですけど、「自分がふざけているかどうかを他人に知られてはいけない。また自分自身も知ろうとしてはいけない」みたいな。黒木さんはまさにそんなところがあるよなあ、って思ってます。
ヨーロッパ企画presents ハイタウン2016

公演時期:2016/5/5~8。会場:元・立誠小学校。

松岡 
ドキドキぼーいずの稽古場は楽しいですよ。私最近、それで売ってこうと思ってます。
__ 
ああ、あのメンバーは面白そうですよね。
松岡 
楽しいし、長く付き合う事で、変に気を使いあうというのもなくなってきたし、共通言語が増えるというのは大きいですよね。「サブテキスト」って一言で言って、他から来た役者さんは中々分からないと思うんですよ。そこに付随する何百個の蓄積があるって、全然違いますよね。
__ 
「サブテキスト」。本音とその人自身の背景や、社会的な流れ、そしてお客さんの生理や鑑賞体験もあるのかな。
松岡 
そこに、さらに複雑な絡まり方をしているんですよ。私たちもあんまり語彙力がなくてすぐ「バーン!て感じ!」とか、「すーん。って感じ。」とか言っちゃうんです。そこが私も若干コンプレックスです。それも楽しい事ではありますけど。しんどくなる時もありますけど、結局、作るのが好きなんだな、って。

想像させることの重要性

__ 
なぜ、ドキドキぼーいずは「そういうこと」をやっているのでしょうか。
松岡 
少し前、「日本を豊かにドキドキぼーいず」って言ってたじゃないですか。でもこの前、豊かにじゃなくてマトモに、やなって。追いつかないかもしれないですけど。ちょっと偉そうな言い方になっちゃうかもしれませんが、私個人的には世のため人のため、と思って演劇を作っています。
__ 
世のため人のため。
松岡 
劇場に芝居を見に来て共感することもあれば共感しないこともあると思う。少なくとも、そういうのが生まれるようなことはしないといけない。時間だけは平等にみんなに流れていて、その時間を共有しているんだとしたら、つまらなかったでもいいし考えるきっかけになったでもいい、軽い一言で片づけられないものを生み出したい、作り出したいです。京都造形芸術大学で学んだ一番大きいことの一つには、お客さんに想像させる余白でした。ダンスの先生だった寺田みさこさんに学んだ「想像させることの重要性」が印象に残っていて。そういうものを作っていないと、クリエイティブな人材とは言えないんじゃないか、って。
__ 
それは、見ている人の想像と創造を誘発する存在、ということ?
松岡 
そうですね。他者と関わらないといけないですからね、嫌なこともあるけれど。でも結局関わらないといけない。人が大好きなタイプにとっては、演劇って凄く大事なジャンルなんじゃないかなと思う。
__ 
なぜ、見ている人に創造を求めるのでしょうか。
松岡 
私が、誰かと何かをしたいと思ってるからかな。そうしないといけない、そんな気がする。私も舞台を見ているとき、「この出来事は何なんだろう」って思う瞬間が好きで、そこから想像が始まるんですね。そういう時がないと、死んでしまうと思う。実際に死にはしないですけど。

質問 合田団地さんから 松岡 咲子さんへ

__ 
前回インタビューさせていただいた、努力クラブの合田団地さんから質問を頂いてきております。「不良になりたい瞬間はありますか?」
松岡 
今はない、かな。私は元々そういうタイプだったんです中学生の頃は。悪い事するのがカッコいいみたいな時期があって、だから私そういう子と仲良く出来るし地元にもそういう友達はいるんですけど、通り過ぎちゃった。

質問 熊谷みずほさんから 松岡 咲子さんへ

__ 
熊谷みずほさんからも質問を頂いてきております。「今一番好きな人は、どういう瞬間に好きだって気付いたんですか?」
松岡 
イカれてるなあ・・・って思った時かな。それと、自分の知らない新しい何かを教えてくれる予感、その両方を感じた時です。

戦争と選挙

__ 
「じゅんすいなカタチ」は、国防の中に作られた平和のドームの中で行われた、静かな戦争準備の話だとも言えるなあ、と思っています。介護と、武器工場と。そんな緊張状態にある青年の精神がどう壊れていったのかが克明に描き出されていたんだと思うんですよね。なにもない平和というのは奇跡のようなものではないか。
松岡 
奇跡なんですけど、奇跡と思ってない人がいるのだなあ、って思っています。私は選挙にはいかないといけないと思っているタイプなんですけど、私の周りにも選挙に行かない人は少なくないんですよ。でもその子達の気持ちも分かるんですよ。いわく、「誰に入れたらいいのか分からない」であるとか、「何を信じたらいいのか分からない」である、とか。誰も選ばないという選択をした、という事なんですよね。でもそれは反映はされない。私は、委ねるという事しか出来ないけれども・・・リーダーを決めるのってそういう事だと思うんですね。児童会長の選挙もそうだったし。私小学生の時に立候補したんですけど、クラスの中で票が足りなくて出馬出来なかったんです。それが悔しくて、ちょっと人間性変わりましたね笑。

社会の鏡なのかもしれない

__ 
演劇を始めたのはいつからですか。
松岡 
初舞台は小学校5年生でした。劇団フジで市民参加ミュージカルに出て、今はMousepeeseLeeの泰三さんに教えてもらったのが最初です。その劇団の代表の先生に、高一の夏に声を掛けてもらって入団しました。プロダクションみたいな劇団だったので、地元の三重から大阪に通いつつみたいな感じでしたね。
__ 
今後、どんな演劇を作っていきたいですか?
松岡 
作品としては、ドキドキぼーいずでやっていきたいです。劇団で作る事を私は重要視しています。社会の鏡となる作品を作っていきたいと思っていますね。それと、演劇というものをもっと社会に生かしていきたいという思いも強いですね。だから、コミュニケーションティーチャーという仕事には誇りを持っています。うーん・・・でも、そう思っていない演劇人も多いですよね。
__ 
いやあ、私の中では演劇教育は日本の中でもメジャーになりつつあると思いますよ。集団に対してあれだけ強い効果と速攻性を持っている訳ですから。
松岡 
そうです、そういう事も考えていきたいですね。実を言うと私、高校卒業後は作業療法士の資格が取れる大学に入ろうとしたんです。演劇を活用していると聞いて。けど受からなくて、だから好きな事しようと思って芸大に入ったんです。でもこの間作業療法士の方とお話したとき、「現状、演劇を取り入れている療法士もいるけど、現状はそんなに使われている訳ではない」って。だから、まだまだやれる事はあるんだな、って。
__ 
なるほど。
松岡 
せっかくみんな演劇やってるのに、創作だけに全てを突っ込むのはもったいないって私は思っています。いいものを作る事は大前提で、そっちの方が難しいから頑張るのは分かるんですけど、仕事としていろんなことをやってみたらみんな愉快で楽しく生きれるよ、と思うんですね。演劇の可能性というのを考えるようになりました。実は私、親が二人とも学校の先生で、何ならおばあちゃんも先生でした。血筋って怖いですね。

じぶんの意思

__ 
いつか、どんな演技が出来るようになりたいですか?
松岡 
一つは、コメディが出来るようになりたいですね。
__ 
「じゅんすいなカタチ」の従姉妹はお笑いでしたけどね。
松岡 
あ、あれは自分でも出来るんやなあ、と思いました。あと、第0楽章の今井さん。化け物か、と思ったんです。私はああはなれないけど。
__ 
どんなところが?
松岡 
生っぽいというか、リアリティ。共演した時も、言いしれない魅力を感じて。襲われそうな気がしていました。女性が襲ってくるような危険な感じ。そんな事がしたいのかな。
__ 
今後、どんな感じで攻めていかれますか?
松岡 
完全に、最近攻める事を覚えましたからね。でも、うーん・・・それこそ、自分の意志を持つのが苦手というコンプレックスがあって、でもやっぱり、持ちたいという意志が強いですね。勉強したって、最終的には自分の意志ですから。それを持つ力というのを、劇団員と協力して培って、攻めて行きたいと思います。

ミニチュアランドセル

__ 
今日はですね、お話を伺えたお礼にプレゼントを持って参りました。どうぞ。
松岡 
ありがとうございます。(開ける)かわいい!めっちゃ可愛いですね。すごーい。100円玉5枚入ります、って。くだらない事が書いてあるのがいいですね。私、こういう訳わかんないものが好きなんです。
(インタビュー終了)