演劇人にインタビュー 頭を下げれば大丈夫

ピンク地底人2号

女優

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畑迫 有紀(フリー・その他)
延命 聡子(中野劇団)
サリngROCK(突劇金魚)
渡辺 綾子(イッパイアンテナ)
山口 茜(トリコ・A)
佐々木 ヤス子(フリー・その他)
岩田 奈々(kitt)
三木 万侑加(フリー・その他)
片桐 慎和子(フリー・その他)
奥田 ワレタ(クロムモリブデン)
ミネユキ(子供鉅人)
中村 彩乃(劇団飛び道具)
三鬼 春奈(gallop)
名越 未央(フリー・その他)
中村 真利亜(TAKE IT EASY!)
丹下 真寿美(フリー・その他)
九鬼 そねみ(努力クラブ)
兵頭 祐香(RICOMOTION)
稲森 明日香(夕暮社弱男ユニット)
土肥 希理子(フリー・その他)
嘉納 みなこ(かのうとおっさん)
望月 綾乃(ロロ)
四方 香菜(フリー・その他)
西分 綾香(壱劇屋)
いのり(フリー・その他)

夏の日のピンク地底人

__ 
今日はどうぞ、よろしくお願いします。最近、2号さんはどんな感じでしょうか。
2号 
昨日、みんなでラーメンを食べにいきました。
__ 
ええ。
2号 
そこで話したんですけど、私、20歳を越えた頃から自分の年齢が分かんなかったんですよ。そうなんですよ。今は、俳優として一番元気じゃないといけない年なんですよね。
__ 
そうかもしれませんね。
2号 
元気じゃないといけない歳なんだな。って。あと、自分が結構色々なところに客演しているから活動的だと思っていたんですが、そうでもない事がわかりました。私は本当に、凄いぼーっとしていて、演劇が無かったら二度寝だけの人生なのかもしれない。平日は朝起きて仕事して、寝て、土日は朝起きて二度寝して・・・あれ、何の話でしたっけ?
__ 
いえ、何の話でも構わないと思います。
ピンク地底人

京都の地下は墨染に生まれた貧乏な三兄弟。日々の孤独と戦うため、ときおり地上にあらわれては演劇活動をしている。夢は関西一円を征服することと、自分たちを捨てた母への復讐。最近は仲間も増え、京都を中心に大阪にも出没中。(公式サイトより)

ピンク地底人暴虐の第10回公演「明日を落としても」

__ 
暴虐の第十回公演「明日を落としても」ですね。
2号 
はい。暴れ、虐げる。
__ 
第8回が「空前」 、第9回が「反逆」 でしたね。インパクトとしては、今回が最大ですね。
2号 
それはいつも私が付けてるんですけど、おりゃーという言葉が無くなりつつあります。
__ 
地上を侵略するには大変なエネルギーを要すると思うのですが、それが表れているようですね。
2号 
でも、地底人はムチャクチャ気が弱いので。ちょっと、逆にそういう言葉を使っています。暴れ虐げるなんてとんでもないですけど、その言葉を使う事で、元気を貰えるんじゃないかなと。
__ 
自分に言い聞かせるみたいなね。初の関東公演ですね。
2号 
前から誘っては頂いていたんですけど、何か、ピンク地底人が大きくなったからいくんだぜという感じじゃないんですよ。実は。やってほしいと言って下さった方がいて。関東でやる価値があると仰って下さったんです。それだけで、モチベーションが120まであがります。
__ 
なるほど。3号さんは東京でいまウケている芝居に影響されてはいないと言っていたと思うんですが、その上で、向こうの離れた場所にいる人に見いだされた訳ですね。
2号 
それが凄くうれしいですね。
ピンク地底人暴虐の第10回公演「明日を落としても」

公演時期:2012/6/30〜7/1(大阪)、2012/8/17〜8/19(東京)。会場:インディペンデントシアター2nd(大阪)、王子小劇場(東京)。

ピンク地底人空前の第8回公演「ある光」

公演時期:2012/7/8〜10。会場:シアトリカル應典院。

ピンク地底人反逆の第9回公演「マリコのために」

公演時期:2011/12/15〜18。会場:東山青少年活動センター。

質問 大塚 宣幸さんから ピンク地底人2号さんへ

__ 
前々々回インタビューさせていただいた、大阪バンガー帝国 の大塚さんから質問です。(先ほどの竹子さんからは質問を頂くのを忘れてしまいました)「僕は色としてピンク色が好きなんですけど、勝負下着もピンクなんです。なら、ピンク地底人であるみなさんの勝負下着も同様にピンクなんですよね。そうでなければ、何色なんですか?その理由は?」
2号 
ピンクです。
大阪バンガー帝国

大阪バンガー帝国、それはおもしろいことをやるために集まった社会不適合者で形成された集団。舞台、CM、ラジオなどジャンルに捕らわれないアーティスト集団。現在は、お休み中である。

導かれるように

__ 
ピンク地底人であると、自称するのはどんな理由があるのでしょうか。
2号 
凄い適当に付けたんですよ。でも、今から思うとピンク自体にすごく意味があって。例えば、イッパイアンテナはコメディを核にしていて、でも私たちは「核はあるけれど何なのか分からないよね」。これ3号の言い方なんですけど。ふわっとしてますけど私もそう思ってます。
__ 
ええ。
2号 
劇団名は適当でしたが、でも、色々導かれているような気がしています。チラシを作っても、そのチラシのどこかの部分が作品に反映されたり。
__ 
例えば。
2号 
「マリコのために」も、5号の写真を撮ってもらったら、伏し目がちの写真があって。なんとなく目線が切れるように写真をレイアウトしたんですね。そうしたら、別に相談した訳じゃないですけど役も無言という設定になっていったんです。導かれるように。そういうふうに、色んなものがバーっていい流れに乗るのが。
__ 
地底演劇の強みなんでしょうね。
2号 
はい。そこに俳優としてどう関わってくるかという事もあるんですけど、流れとかタイミングが命なんで。あ、でも竹子はそれとは逆で。
__ 
そうですね。竹子さんは、コントロールする事に意識が向いていますね。
2号 
私と竹子は正反対なんですよ。他にもたくさん、面白い人が増えました。これまで誰にも見向きもされなかったピンク地底人が、モリモリメンバーが増えていって、嬉しくて仕方ないです。

チラシ担当として

__ 
今回のチラシもいいですよね。何か、オススメポイントはありますか?
2号 
劇団ソノノチ のほっかいゆrゐこさんが作ってくれたこのロゴと、あとこの数式。物体が落下する時の速度の式なんですよ。キーワードです。
__ 
ほお。
2号 
でもあんまり突っ込まれないんですけどね。
__ 
ピンク地底人のチラシ、好きなんですよ。仕事はデザイン関係じゃないんですよね。意外です。
2号 
そうなんですよ。あ、今は貢ぎ物を頂いたらチラシを作る活動をしています。この間はベビー・ピー さんのチラシを作らせて頂いたし。
__ 
あのチラシね。面白いですよね。
2号 
貢物としては、ランコムのマスカラを頂きました。
劇団ソノノチ

中谷と北海が大学在学中に4年間所属していた劇団テフノロGを卒業後、2008年に社会人劇団として集団を再結成。メンバーはそれぞれにジャンルの異なった自身の作家活動や制作活動をおこなっているため、その得意分野を生かした舞台表現に今後注目が集まる。人と時間の繋がりを大切にしながら継続的に作品発表の場を持ち続けることを目標にしており、舞台表現とアート・デザインの複合性とその「これから」を探る(劇団名もこの「これから(その後)を探る」にちなんでつけられた)。(公式サイトより)

ベビー・ピー

作家・演出家・俳優の根本コースケを中心とした演劇ユニット。 2002年、当時根本が所属していたニットキャップシアターの劇団内ユニットとして結成。 翌々年に独立。以降、公演ごとに役者・スタッフを集めるスタイルで、京都を拠点に活動している。(公式サイトより)

地底人と結婚

2号 
4号・竹子は本当に、仕事をしっかりこなす女の子で。そういう風に、社会と接点をしっかり持つ事って大事やなと思うんです。自分が、演劇が無かったら一生二度寝してるだろうから余計思うんですけど。
__ 
なるほど。
2号 
だから、笑の内閣 の高間さんが演劇人のまま結婚されたというのが嬉しいんですね。自分の演劇をきちんと保ったまま結婚出来るって。いいなと思います。
__ 
結婚。
2号 
子供鉅人 のBABさんも、結婚されたんですよね。出産もされて。お母さんになっても芝居を続けるって、凄いなと。
__ 
私も含め、生活も表現活動もどっちも手を抜かず、でも折り合いを付けて続けるというのは大変ですけどね。
2号 
ええ。
__ 
マイペースでもいいから。そうしてやっている人たちの作品が、例えば時代を反映していたり、あるいは前衛的であったり、「攻め」の作品だったり。そうした上で高く評価されている人がもっと増えたらいいなと思っています。理想的すぎるのかもしれませんが、演劇活動を社会に評価されているアマチュアが認知されて、それが当たり前の世界になったらいいなと思っています。
2号 
目標なんですか?
__ 
そうですね。地味な目標ですけど。
笑の内閣

2005年、元劇団紫高間響が代表をつとめるプロデュース団体として結成、後に劇団として旗揚げ。プロレスを演劇に組み込んだ作品を作り続ける。派手なプロレス演出の完成度は高く、しかも笑いを取るための努力を惜しまない。

子供鉅人

2005年、代表の益山貴司、寛司兄弟を中心に結成。奔放に広がる幻視的イメージを舞台空間へ自由自在に紡ぎ上げる。(公式サイトより)

導かれるタイミングを見逃さない

__ 
ピンク地底人の魅力を教えて下さい。
2号 
うちの魅力は、出来る限り誠実にやる事です。何か、偶然の現象に返答を返しているんですね。社会とか、世界とか。そういうものに対して。
__ 
社会派ですね。
2号 
この間、3号に「チラシに社会派って入れてくれ」と言われたんですね。でも、そこに縛られたくないと悩んでましたけど。
__ 
なるほど。今後、どんな感じで攻めていかれますか?
2号 
多分、今は私達が一番元気じゃないといけない時期だと思っているんです。いつも稽古場で言ってるんですけど、セッションする事、タイミングに合わせる事、導かれているかどうかを意識するんです。そういう事でファーッとなるんで。俳優として修業の場にはならないんですよね。今持っているものをどう出せるか。私にとってはそういう場所です。
__ 
なるほど。
2号 
それで成立するのは竹子が音頭を取ってくれているからなんですけど。これからも、この環境で経験を積んでいきたいと思っています。今、そんな感じで燃えています。例えば、INDEPENDENTに一人芝居でエントリーする話もあるんです。コトリ会議 の山本さんに脚本を書いてもらって。
__ 
なるほど。
2号 
一人芝居、6号と対決するというコンセプトでした。「ちょっといま、戦いたい気分なんだよ」とか言って。今、頑張りたいんです。いや、うーん、これまで頑張るという事が、その・・・。出来れば頑張らずに、汗一つかかずに全てをクールにこなしたいなと思っていたんですけど。
__ 
頑張る事自体は恥ずかしい事でも隠す事ではないと思います。頑張りの証として汗や血を流すのを気持ち良く感じてそれが目的になってしまう事を恐れるべきであって。
2号 
頑張りたい時は頑張ったらいいんですよね。それに見返りを求めるのはおかしいぜと。頑張ったから出来るというのはおかしい。
__ 
それはきっと、導かれてきた者だからこそ言えるせりふかもしれませんね。
2号 
そうですかね。でも、導かれるタイミングを見逃さない努力はいります。
コトリ会議

2007年結成。一生懸命になりすぎてなんだか変なことになっちゃった人たちの生活を部屋のすみっこだったり銀河に浮かぶ惑星だったり所かまわず描いています。おもしろいものが好きな劇団です。2010年にspace×drama2010という演劇祭で優秀劇団に選んでいただきました。ますますこの劇団の作品はおもしろくなるなと心密かに確信しながら毎日動きつづける劇団です。(公式サイトより)

ラズベリーのジュース

__ 
今日はお話を伺えたお礼に、プレゼントがございます。
2号 
やった。開けていいですか?
__ 
どうぞ。
2号 
おっ。ピンク色だ。
__ 
水やサイダーを入れて飲む、ジュースの原液みたいな奴です。
2号 
ありがとうございます。これは、いいですね。ラズベリー。このパッケージ、めっちゃいい。
__ 
飲んで頂ければ幸いです。
(インタビュー終了)