自転車でどこまでも
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- 今日はどうぞ、よろしくお願いします。望月さんは、最近はどんな感じなのでしょうか。
- 望月
- 京都に来て、今日でちょうど一週間です。稽古もありつつ、楽しんでいます。共演者の方々も優しくしてくれるし。満喫しています。久しぶりの一人暮らしなんですよ。横浜では実家暮らしなので。
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- 良かったですね。横浜と京都で、街の感じに違いはありますか?
- 望月
- あ、違いますね。時間がゆっくり流れている感じがします。そうだ、自転車が気持ちいいですね。横浜に住んでいると移動は全部電車なので、稽古場に行くのにも自転車で行けるのが新鮮です。漕ぎながら見る京都の光景がいいですよね。
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- 自転車でどこでも行けますからね。
- 望月
- レンタサイクルも多いし。自転車が生活の中にあるのかな。近い距離で手が届くんですよね。今共演している人たちも、自転車で行ける範囲で仕事や生活しているみたいで。そういうの、あったかいと思います。
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- 地点 の小林さんにインタビューさせて頂いた時に、京都での都市生活の最大のアドバンテージは終電がないという結論になりました。
- 望月
- いやそうなんですよね!私、お酒飲むの好きなんですけど、23時半にお店を出ないと横浜に帰れないんです。そうしなくても良いのが何とも良くて。酔っぱらってくると朝まで飲もうというテンションになる事もあるんですけど、1時ぐらいで帰りたくなると・・・。そんな時でも自転車でパッと帰れるのは最高ですよね。
永野宗典不条理劇場「劇野郎が来る!」
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- さて、5月24日から永野宗典不条理劇場「劇野郎が来る!」ですね。
- 望月
- そうですね。京都、東京、福岡と。共演者の方々が良くして下さって、和気藹々と。楽しくやらせてもらっています。
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- 楽しみなんですよ。
- 望月
- ぜひぜひ。女の子が私しかいなくて、良くしてもらっています。気兼ねせずしゃべれるような環境を作って貰って。頑張ります。
永野宗典不条理劇場「劇野郎が来る!」
公演時期:2012/5/24〜27(京都)、2012/6/5〜7(東京)、2012/6/15〜17(福岡)。会場:元・立誠小学校(京都)、シアター711(東京)、福岡女学院大学 学生ホール(福岡)。
明るく生きる
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- 望月さんが、今まで目標にしていた事って何かありますか?
- 望月
- 明るく生きようと思っています。代わりに、大きい目標は無いかもしれなくて。周りの方に影響されつつ、気がついたらここにいるなって。もしかしたら、これから大きな目標を持つ事になるかもしれませんけど。
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- なるほど。
- 望月
- 日大の演劇学科に入ったのも役者をやりたかったからじゃないし、ロロに入ったのもいつの間にかで、気がついたらロロが色んなところでやらせてもらえるようになって、私も色々呼ばれるようになって・・・。それはもちろん、制作やみんなのお陰ですけど。とは言っても、これをきちんとした職業にしないと、と思っています。具体的にこういう風に売れたいとか、ロロをこうしたいとかはまだ無いんですけど、もっとちゃんとしなきゃな、とは。
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- いや、明るく生きるというのは大切ですよね。
- 望月
- というか、あまり考え込まないようにして、力んでしまうと色々手に付かなくなるんですよ。考えるのは考えるんですけど、悩んでるばっかりで不満そうなの人にはなりたくないかな。
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- ああ、難しい人もいますね。
- 望月
- 「俺考えてるし、お前等も考えろや」みたいな。考えながらも、へらへら笑ってるように見える人の方がいいのかなと。最近はそう思います。
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- 身の回りのものを満たすぐらいの欲求で良しとする生き方もありますよね。清貧じゃないですけど程の良さというかね。
- 望月
- 私のはそんなにキレイなものじゃないと思います(笑う)。意外とプライド高いんですよ。オーディションとか、ふるいに掛けられるような時に、負けず嫌いになるところがあって。ごめんなさい、何かこじらせちゃってる感じで。
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- こうなりたいという自分がある?
- 望月
- それを持つとがんじがらめになってしまうんですよね。なれたらいいなとは思いつつ、Aを目指していながらBになっても、まあいいかと。
質問 宮下 絵馬さんから 望月 綾乃さんへ
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- 前回インタビューさせて頂きました、悪い芝居 の宮下さんから質問を頂いてきております。「思い入れのある劇場はありますか?」
- 望月
- ぱっと出てくるのは王子小劇場 ですね。ロロが旗揚げからやってる劇場だし、支配人の玉山さんにすごくお世話になってるんですよ。
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- いいですよね、王子。
- 望月
- 今年の8月、久しぶりにロロが公演に使わせてもらいます。私個人も、過去に王子小劇場に客演した事が多いんですよね。
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- あ、国分寺大人倶楽部とかね。
- 望月
- そうそう。王子の小屋の匂いを嗅ぐと、帰ってきた気分になります。
どこかのビル前にて
純粋さについて
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- ロロの魅力を教えて下さい。
- 望月
- 私が勝手に思っているのは、登場人物が奇妙な設定を背負っている事が多いんですよね。200年生きているおじいちゃんとか、恋すると光っちゃう女の子とか、体に棒が刺さっていて動けない人とか、生きていく上でなにか妙な設定を背負っている人が多いんですけど、それが直接その人のアイデンティティに関わってはいないというか。例えば人間の見た目(太っているとか顔が丸いとか)と並列にあるレベルで200歳とか光るとかがあるんです。その事ですごく思い悩む事もなく、超普通に生きているんですよね。それを亀島くんとかが演じるんですけど。
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- そうそう。200歳のおじいちゃんだからと言って、それっぽい、例えば威厳のあるような演技をする訳じゃないんですよね。
- 望月
- そういう感じの世界で、でもみんなと同じように恋愛には悩むんですよ。200歳のおじいちゃんだけど、亀島くんだしみたいな。
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- フラットに設定を乗り越えているというか・・・
- 望月
- あんまり考え込んでいないんじゃないかなと思います。
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- 何で200歳の亀島さんがそこに居れるんだろう。
- 望月
- 成就できない片思いの報われない思いを描くに出てきているのかな。三浦くんに聞かないとはっきりとは分からないですね(笑う)。棒が刺さっている人も、昔の心残りに封印されちゃっていて、解き放たれない事からそうなっているんですね。刺さっている事のリアリティとかは全く無くて。
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- つまり、ナンセンス描写を目指している訳では・・・
- 望月
- ないですね。三浦くんはそれを純粋にやれちゃうんですね。出来ないアイデアもたくさんありましたけど。そういうところがロロの魅力だと思います。
あのとき
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- 望月さん、赤坂炎上 に出演されてましたよね?
- 望月
- 出てます!あの作品、一回しかやってなくて。見てる人珍しいですよ。
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- 面白かったです。すぐロロが好きになりました。
- 望月
- あの作品、私も大好きで。あの時期、実はめちゃくちゃ尖ったことやってました。ラストで役者が全く動かないままポケットビスケッツが一曲まるまる掛かって終わったりとか。
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- 途中まで舞台上に男女二人がポーズを決めて後ろ向いてたりね。望月さんは確か幽霊の女の子役。
- 望月
- 幽霊役でしたね。ロロではいつも、引きの演技をするようなセカンドヒロインが多いんですけど。
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- あ、いつもそういう役割なんですね。
- 望月
- 私は割と切なさ担当で、亀ちゃんはヘタレな少年役、板橋さんはハードボイルドな男役かな。最近は別の役割を与えてみてます。
劇団福耳presents「第六回 赤坂炎上」
開催時期;2009年9月18日。会場:L@N AKASAKA。ライブ、インプロ、コント、演劇など、いわゆるショーケースとして楽しめるイベント。
歩く
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- 今後、どんな感じで攻めていかれますか?
- 望月
- あまり肩に力を入れず、ゆるっと行きたいです。でも、これで働いていかないといけないので、そのあたりの意識は常に持ちたいです。難しいなと、悩んでいますけど・・・
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- ええ。
- 望月
- でも、まあいいかなって。ゆるっとやれればいいのかなと。
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- 周りに面白い人がいるというのは、楽しい生き方ですよね。
- 望月
- 出会いの運だけはめっちゃあるんですよ。周りに凄く助けられているし、だからこんなにぼーっとしてられるのかも。
フォードヘア化粧品 ハーブマジック グロスクリーム
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- 今日はですね、お話を伺えたお礼にプレゼントを持って参りました。
- 望月
- ありがとうございます。何か貰えると噂ですよね。
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- どうぞ。
- 望月
- (開ける)モイスチャークリーム・・・?いい匂い。柑橘系の。
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- 髪に付けると、スタイリングが出来る上に髪質保護・修復も兼ねるものです。付けるトリートメントですね。
- 望月
- あ、いいにおい。私、京都にスタイリング剤とか持ってきて無かったので。使います。ありがとうございます。