月面クロワッサンを終えて
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- 今日はどうぞ、宜しくお願い申し上げます。月面クロワッサン 、お疲れ様でした。面白かったです。
- 佐々木
- いや〜、そう言って頂けたら嬉しいです〜。
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- 佐々木さん、ああいうお芝居をされるんですね。
- 佐々木
- 久しぶりな感じの演技でしたね。学生劇団ではあんなのを主にやっていたので。
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- ちょけた感じですよね。森の精であるモリンチュとハナンチュを呼び出すのに、宇宙人を先導して呼びかけるのが無理矢理で面白かったです。
- 佐々木
- ありがとうございます。今回中々掴めなくて・・・今回演出が変わっていったので、本番入ってからこうしたらいいや、って思い切りました。
努力クラブ
元劇団紫の合田団地と元劇団西一風の佐々木峻一を中心に結成。上の人たちに加えて、斉藤千尋という女の人が制作担当として加入したので、今現在、構成メンバーは3人。今後、増えていったり減っていったりするかどうかはわからない。未来のことは全くわからない。未来のことをわかったようなふりするのは格好悪いとも思うしつまらないとも思う。だから、僕らは未来のことをわかったようなふりをするのはしない。できるだけしない。できるだけしないように努力している。未来のことをわかったふりをしている人がいたら、「それは格好悪いしつまらないことなのですよ」と言ってあげるように努力している。(公式サイトより)
月面クロワッサン
2011年、本公演の全作品の脚本と演出を、作道雄がつとめる演劇団体として設立。劇団員は随時募集しているが、基本的には作品ごとにキャスト・スタッフを集め、公演を行っている。2月、「月面クロワッサンvol.0/どっちみち阪急河原町」が、京都学生演劇祭にて第2位、最高総得点を記録。6月、「バイバイ、セブンワンダー」を京都市内2会場で公演、380人を動員。緻密でスピード感溢れるストーリー構成の脚本と、観客からの視覚的構図を意識した演出で独自の劇的世界を構築する。(公式サイトより)
無目的ビーム
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- 最近はどんな感じでしょうか。
- 佐々木
- 月面クロワッサンが終わって、努力クラブの稽古ですね。
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- 「無目的ビーム」。多目的ホールをもじったんでしょうね。いいタイトルですよね。
- 佐々木
- 合田さんのあのセンスは大好きですね。
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- ビームという、指向性そのものが無目的という矛盾が面白いですね。ここで改めて伺いたいのですが、努力クラブとは何なのですか?
- 佐々木
- 僕が三回生の時、西一風の座長をやっていたんです。その時高田ひとしさんが企画した、学生劇団の代表を集めようという会があって。その時に彼に会いました。
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- 第一印象は。
- 佐々木
- 変なビジュアルで気持ち悪いなあと思いました。その後劇団紫を観に行ったんですよ。出た事もあります。大好きなんですよ。本番の前にアップしないし、セットも作らないし、西一風だったら「ちゃんとせな」って怒られるような感じでした。だからショッキングでしたね。
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- それで結成したんですね。
- 佐々木
- 去年C.T.T. に出そうという計画があったんですが、一年くらいぐだぐだしていて。その後ようやく旗揚げしました。
努力クラブ3「無目的ビーム」
公演時期:2011/12/23〜26。会場:壱坪シアタースワン。
C.T.T
C.T.T.とはContemporary Theater Trainingの略で「現代演劇の訓練」を意味する。1995年に京都のアトリエ劇研で発足し、70回以上の上演会を行う。現状、3カ月毎の上演会を予定。(公式サイトより)
劇団内自立
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- 佐々木さんは、努力クラブにあってどんな存在でいたいと思われますか?
- 佐々木
- 合田くんとは全然別の存在でいたいと思いますね。相方ではあるんですけど、仲は全く良くないので、それが団体としてはしんどいところです。が、ある程度距離は取れてはいるんですけど。
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- なるほど。
- 佐々木
- 普通に、合田団地・佐々木俊一と自立していたいですね。その上でお互い、リスペクトしていられたら。柿喰う客みたいですね。
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- おお、柿は確かにそういう関係性だそうですね。
質問 桐山 泰典さんから 佐々木 峻一さんへ
『演技をする』っていう演技
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- 佐々木さんは、何か思い出に残る芝居の体験はありますか?
- 佐々木
- 客で言うと、下鴨車窓 「王様」 の時の岡嶋さんの演技ですね。今年は、あれをひたすら思い出しながら芝居していました。
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- 凄いですからね。
- 佐々木
- 例えば、他の登場人物に「兄さん!」って叫んで立ち上がって、ちゃんとした上手い演技をしながら、たまに手がピクピク震えてるんですよ。「うわ〜この人、『演技をする』っていう演技をしてるよ〜」って思って。ああいうのを見ると嬉しくなります。あれ、やっぱり計算してやってるんでしょうね。
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- 織田さんのインタビューの時に、役に沿った外し方をするとか伺いました。衛星の稽古場でもそんな感じだったと思います。
- 佐々木
- すごいですね。憧れます。
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- では、舞台に立った時の思い入れの深い体験は。
- 佐々木
- 色々ありますね。でも特にFrance_panは忘れられないです。
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- 私は拝見出来なかったんですが、実験的な試みだったそうですね。
- 佐々木
- 本当に勉強になりました。凄まじい経験値を得られたと思います。感謝しています。感謝感謝です。
下鴨車窓
京都を拠点に活動する劇作家・演出家の田辺剛が主宰するユニット。(活動紹介より)
下鴨車窓#7「王様」
公演時期:2010/12/16〜2010/12/23(京都)、2011/1/29〜2011/1/30(広島)。会場:アトリエ劇研(アステールプラザ多目的スタジオ)。
ドヒャー!ワー
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- 佐々木さんがお芝居を始められたキッカケを教えて頂けないでしょうか?
- 佐々木
- 大学に入って軽音部に入ろうと思っていたんですが、新歓ブースに行ったら何だか違うなと思って。その時に西一風が新人募集をしていて、チラシで「演劇なんて壊してしまえ」みたいな事を言ってて。でブースに行ったら全然適当で、全然勧誘する気がなくて。「うわ〜素晴らしいここ」って思ったんです。
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- というのは。
- 佐々木
- ガツガツしていないのが好きだったんですかね。音響希望で入ったんですけど、そのうち役者もやらされて。
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- 最初はどうでしたか?
- 佐々木
- 最初は演技ってものが全くできませんでした。僕、演技って嫌なんですよ。今はまあ、良くも悪くも慣れましたけど、当時はドラマとか観てても「はいはい演技やろ」としかなれなくて。台本を渡されても、これを読んで会話なんか出来るわけないやんと。
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- なるほど。
- 佐々木
- 稽古でも、劇の会話というものが全く出来ずに全部棒読みしてました。本番二週間前になって、急に何故か、セリフ全部叫んでやってました。
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- 誰にも何も言われないのに?
- 佐々木
- はい、勝手に叫んでました。
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- 素晴らしい。
- 佐々木
- もうわからへん、ドヒャー!ワーって。したら高田さんが面白がってくれてそのまま舞台に上がりました。
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- 佐々木さんは、なぜ叫ばれたのでしょうか?
- 佐々木
- とりあえずその、会話風にセリフのやり取りをするのが嫌だったんです。そんな、嘘に塗り固めてしまうんじゃなくて。嘘やでーって。
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- 嘘であろうという疑念があったんですね。もしかして、ヤケクソだった?
- 佐々木
- そうですね。そのときの出てた役者たちの中で、圧倒的に僕が役者を出来ていないのが分かっていたし。まあ、とにかく本番はあるからどうにかしないと、と思っていました。
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- 今でも叫びたいと思いますか?
- 佐々木
- う〜ん・・・思いますね。僕は今でも普通の会話劇は、きっと出来ないだろうなと思います。今でも「いま僕は嘘のセリフをホント風にやっています」という声が聞こえてきて。
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- お芝居しながらご自身を批評しているんですね。
- 佐々木
- それはありますね。忘れたくないです。
もっと僕がクソになれたら
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- 今後、どんな風に攻めていかれますか?
- 佐々木
- 今年旗揚げして、ありがたい事に音響としての仕事も頂いてきて。努力クラブとしては、もっと僕がクソになれたらなと思っています。
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- クソとは、ナンセンスという事でしょうか?
- 佐々木
- そう言えるかもしれません。
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- 例えば前回公演「牛らしさ」の時に、数字を数えるシステムのコントがあったと思うんですが、あれはナンセンスでしたね。
- 佐々木
- あれ、合田さんのインタビューの時に「時間の無駄でした」って言われてて、本当に「ああ、よかった」と思って。嬉しかったです。良い人やって。
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- ああ、良かった。あれは本当に見るだけ無駄でしたね。全然意味ないし。
- 佐々木
- そうですね。生産性が全くない作品で。
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- 無価値な物って、この世にはなかなか無いと思うんですよね。空気でさえ価値があるし、ゴミでもなんでも燃やしたら暖かくなる。つまらない芝居だったら、次の誰かの芝居の肥やしになるかもしれない。でも、無駄な芝居はマイナスですよね。人を集めて何週間も稽古してあまつさえお金を取って、見せるのは0でもマイナスでもない、''。空白文字。リソースを無駄に使う。
- 佐々木
- 確かにそうですね。
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- そんな馬鹿馬鹿しいから騒ぎが、実際楽しかったんですよ。
- 佐々木
- どうやったらよりマイナスなものを作れるか、計算出来るようになりたいです。
おもちゃセット
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- お話を伺えたお礼に、プレゼントがございます。
- 佐々木
- ありがとうございま〜す。
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- どうぞ。
- 佐々木
- お〜。クリスマスですね。(開ける)お〜。ミスティスモーク、大爆笑ブーブークッション! それに丸メンコだ。
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- 親戚のお子さんがいたら、ぜひ。
- 佐々木
- 姉に子供が生まれたら使います。