冬のユリゲラー
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- では、コーヒーが来るまでの間、世間話をしたいと思います。最近どうですか。
- 本多
- 最近どうですかで入りますよねえ(笑う)。
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- ええ。
- 本多
- ねえ。いい質問ですよね。変わらずですよ昔と。全然。
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- 実はですね、こんなものを持ってきました(バック・トゥ・2000シリーズのチラシ)。いいチラシですよね。
- 本多
- ありがとうございます。大変なんですよ。
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- 今回、舞台セットの製作はどうしてるんですか?ヨーロッパハウスで?
- 本多
- ちゃんと芸術センターを借りて。「冬のユリゲラー」だけは、初めてなんですが外注して。
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- 実は「冬のユリゲラー」だけは見た事がないんですよ。
- 本多
- あ、そうなんですか。珍しいですね、ユリゲラーが3本中一番観た人多いんですよ。是非。岡嶋さんも首藤君も出てるんで。
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- ピラミッドビルダーだけは見たんですけど。
- 本多
- ピラミッダーですね(笑う)。吉永さんとの対談でそう書いてて。笑ってしまったんですけど。
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- そういう呼び方だと思ってまして。今、どんな感じですか?
- 本多
- 練習ですか?今は交互でやっていってる感じなんですけど。ピラミッダーが先に初日なんですけど。ユリゲラーは客演の方が三人いて。首藤くんはやったことがあるけど、岡嶋さんとガッツリやるのは初めてだし。
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- ですね。
- 本多
- で、人羅さんという。
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- お笑いの。確か、イクイプメンの。
- 本多
- なんで、凄い新鮮ですね。
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- 楽しみです。必ず観に行きます。
- 本多
- そうですね、だから、昼間タタキやって夜は練習して。練習のない日は他の作業をやって。だから、昔と本当に何も変わってないですね。
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- 忙しいでしょうねえ。
- 本多
- いや、まあ、でも楽しいです。皆と一緒にやれてるんで。
ヨーロッパ企画
98年、同志社大学演劇サークル「同志社小劇場」内において上田、諏訪、永野によりユニット結成。00年、独立。 「劇団」の枠にとらわれない活動方針で、京都を拠点に全国でフットワーク軽く活動中。本公演では、代表・上田誠の作・演出による、ある一定のシチュエーションにおける群像劇を数多く上演。(公式サイトより)
バック・トゥ・2000シリーズ
2000年に行われた公演「苦悩のピラミッダー」「冬のユリゲラー」「衛星都市へのサウダージ」を、 3本連続再演するという企画。まずは先の2本「苦悩のピラミッダー」「冬のユリゲラー」を、ヨーロッパの役者陣が2チームに分かれて上演し、そののちに、再び1つにまとまって、「衛星都市へのサウダージ」を上演する、という流れ。3公演それぞれを、大阪・東京の2都市で行い、計91ステージという途方もないステージ数となった。(公式サイトより)
冬のユリゲラー
ヨーロッパ企画作品。初演:2000年12月15日〜17日。その後再演を重ね、映画化もされる。参考:「曲がれ!スプーン」オフィシャルサイト
企画集団
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- ヨーロッパには俳優の他にデザインですとか、そういう仕事の出来る方が多くいらっしゃいますよね。
- 本多
- そうですね、諏訪さんとか。角田さんとか。
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- そういう面から見ても、新しい集団ですよね。
- 本多
- 僕とか、別に他の特技とかないから。永野さんとか漫画描いたり出来るから。僕とか、何もないから。
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- な、何を。何を・・・。
- 本多
- でも、映像とか編集とか、パソコンさえあって教えて貰えれば皆、均等に作業が出来るようになるじゃないですか。そういう感じで。
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- そうですね、そういうチームのあり方ですよね。
- 本多
- うん。
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- ええ・・・。
- 本多
- ・・・。
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- しかし、いい名前ですよね、ヨーロッパ企画。
- 本多
- ねえ。今考えたらいい名前ですよね。
- __
- 「企画」ってちゃんと付けてるところがいいですよね。企画集団なだけに。
- 本多
- 最初は、色んな企画をやろうとして付けたわけじゃないんですよ。「劇団」って付けるのがあれやなあって。でも、今とそうしなくて良かったなあと。でも、よく「劇団ヨーロッパ企画」って書かれちゃうんですけどね(笑う)。
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- ああ(笑う)。
- 本多
- はい・・・。
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- 感慨深いですよね。「バック・トゥ・2000」。
- 本多
- そうですね。
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- ええ。
- 本多
- そうなんですよ。
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- あの時いなかった人も、今回は。
- 本多
- そうですね。当時いたメンバーもいなかったりして。
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- 今回は、フルメンバーではなく、俳優を3つに分けて。
- 本多
- そうですね。7年前を振り返る、という事で、当時の写真を見てたら永野さんが現在と同じ服を着てたり。
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- ああ(笑う)。7年か・・・。7年長いですよね。7年あったら小学生が・・・。
- 本多
- ねえ。小学校卒業出来るし。
カバー
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- そのですね。ヨーロッパの舞台は、いつも新鮮ですよね。
- 本多
- そうですか。新鮮て。
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- 「Windows5000」を見て思ったんですが。コンセプトが強くあって、俳優の掛け合いが強く訴えかけてくるものはないんですけれど、何故か見たことのないものを見ている気がします。というのはですね。何かのメディアから取って来たコピー舞台を見る機会が最近ありまして。もちろん、コピーなんて当然なんですが、それが一つの世界観からの丸ごとコピーだったりして。ちょっと、創造とか工夫の跡が見られなくてがっかりした事がありまして。で、ヨロパの舞台はこう、上田さんのオリジナルというか、常に新しいものを見ている気がしますね。見たことがない。
- 本多
- 「Windows5000」は、まあ毎回そうなんですけど、舞台上での段取りは決まっているんですが、それ以外は本当に生活する、っていう。
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- ええ。
- 本多
- ねえ。やってて新鮮ですしねえ。
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- アジアンの持ってきたおにぎりのタッパーがあったじゃないですか。あのタッパーの白い濁りと、赤いおにぎりが透けているあたりが。
- 本多
- 生活感ありますね(笑う)。みんな部屋から、色々もって来てましたからね。
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- それが、全部消えましたからね。
- 本多
- ええ。全部消えて、公園で立て看板だけがあって、皆がポツンとしていて。
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- ええ。
- 本多
- めっちゃ受けるかと思ってたんですが。
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- シーン、でしたからね。
- 本多
- やっぱり、ショックがあったんですかね(笑う)。友達に聞いたらショックだったそうで。
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- 私もショックでしたね。
- 本多
- それがやりたかったみたいですね。生活の営みが全て消えると。
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- ただ、トイレだけが残ってたじゃないですか。で、トイレのレバーのカバーだけが残っていたと。あれは、どういう・・・。
- 本多
- あ、あれ気付いてたんですね。凄いですね。
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- いや、私は、カバーを取っていった方がいいかなあとか思ってたんですが。
- 本多
- あれは、多分、元々公園にあったもので。市役所の二人も、撤去後にトイレの中まで見ないじゃないですか。で、残って。その残った感じが。何か哀しみみたいな。
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- そこか・・・。
- 本多
- そうだったんじゃないですかね。
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- もう、2年くらい疑問だったんですが。
- 本多
- ええ。
- __
- 私は、取っていった方が美しかったのではないかと。
- 本多
- いや、そこに気付いてたってのが凄いですよ。公園になっちゃった時、サイバーの人の部屋の斜面が滑り台だってのに気付いてた人も少なかったし。
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- ええ。
- 本多
- でもそれが分かるように説明的にはせずに、明かりがついてすぐに消えるという。
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- いやー。その。残心ってあるじゃないですか。剣道でいう。
- 本多
- ええ。
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- レバーカバーはあれかなあと思ってたんですが。失礼しました。
ヨーロッパ企画第20回公演「Windows5000」
公演時期:2006年3〜4月。会場:滋賀・京都・東京各地にて。
感覚
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- その、ヨーロッパの本番前の様子の事を伺いたいのですが。あまり、これからお芝居する、みたいな様子ではないとか。
- 本多
- そうですね。
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- どんな姿勢で、本番に臨まれるのでしょうか。
- 本多
- 人によってバラバラですけど、普段と一緒ですね。別に気合を入れようとかは。たまにやるけど、と言ってももう何年もやってないけど。最近声を潰したりとかあったから、ストレッチやったり。劇場に入ったらピュンっというかシャンとなるから、客席を走ったり、普段全然やらないのに腹筋をしてみたりとか。
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- シャンとなる。
- 本多
- 何やろう。でもまあだらだらしてますね。本番前になったら服を着替えて。自分のリズムがありますからね。トイレ行ったりとか。でも、皆で行くぞーみたいなのは。
- __
- 舞台で、新鮮な感覚を・・・。
- 本多
- いや、新鮮な感覚とかはないですね。発声もやったりはするけど、乗っかってる感じで。
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- ああ。
- 本多
- でも、初日はそういう余裕はないから。大慌てでやってますね。
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- 初日。そういえば、ピラミッダーの初日は4月4日ですね。
- 本多
- そろそろですね。公演。そろそろやなあ、という感じですね。
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- ええ。
- 本多
- テンションの持って生き方が、違うかな。本番前に舞台上に集まってお酒を回してちょっとづつ飲むとか、ああいうのはないから。
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- なるほど。
- 本多
- ああ、でも東京の下北沢の駅前劇場でやったときに。永野さんが近くのレコード屋にめっちゃ良いカバンが売ってるとか言ってて。本番15分前ぐらいの時に。
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- ええ。
- 本多
- 皆観に行こうとなって(笑う)。買おうとか言って財布持ってったのに。行ったらめっちゃダサくって。そのままバーっと帰って。
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- それはテンションが上がりますね。
余裕
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- 若干話題を変えて。今後、本多さんはどこへ向かいますか?
- 本多
- どこへ向かうんですかね(少し笑う)。わかんないですね。あんまり、ここへ向かうとかは。ある人はやっぱりあるのかなあ。こういう人になりたいなあというのはあって、その為にはこういう事をしとかな、ていうのはあるんですけど。うん。もうちょっと余裕がある人間になりたいですね。すぐいっぱいいっぱいになってしまうんで。
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- ああ、私もすぐそうなってしまいます。
- 本多
- 何か、このイベントはこの人が仕切る、みたいな持ち回りがあって。仕切る時に、余裕を持っているふうを装うとしているんですけど。この前の公開記者会見とかの仕切りが僕だったんですけど。大阪ではやれてたんですけど、東京ではいっぱいいっぱいで。後で永野さんに「爆発しそうだった」と言われて。
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- ああ(笑う)。
- 本多
- そういうのが多々あるんでね、余裕が欲しいですね。
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- はい。
- 本多
- あります?そういうの。
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- そうですね。私もすぐそうなってしまうんですが。仕事の難易度にポイントを付けて、どこでどれだけ掛かるかの見通しを付ければすっきりと仕事が進められる、というセンパイの話を聞いた事があります。
- 本多
- ああ、そうですねえ・・・。
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- あとは、不安にならないことですね。
- 本多
- そうですね、自信を持つ事ですよね。自信を持ちつつ、ダメな感じの大人になりたいですね。
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- ダメな感じの?
- 本多
- 好きな人にそういうのが多くて。
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- 飄々とした、というような。
- 本多
- 飄々ともしてるのかな。そういう人が、駄目という言葉を使うんですよ。宮沢章夫さんとかきたろうさんとか。ダメだなあ、という、褒め言葉になるような。
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- 今後、ヨーロッパ企画の見通し的なものについてはいかがでしょうか。
- 本多
- 見通し。今のまま、ずっと年とっていきたいなと思いますね。早く40歳ぐらいになったら。
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- ええ。
- 本多
- それぐらいになってまだ似たような事やってたら面白いですね。
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- 素晴らしいですね。
- 本多
- やっぱ、諏訪さんの存在が大きいですね。この前の断食とかも。
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- あの人は、企画の人ですよね。
- 本多
- 楽しい人ですよね。巻き込んでいくし。
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- デザインも出来ますしね。
- 本多
- そうですね・・・。このまま皆が幸せになれたらいいですね。知り合い全員。
諏訪雅氏
ヨーロッパ企画所属、俳優・制作。
ブックカバー、コーヒー豆(Starbucks)、Joanne Harris「ショコラ」(角川文庫)
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- 今日はちょっとですね。お話のお礼にプレゼントがあります。(渡す)
- 本多
- マジすか。ありがとうございます。
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- どうぞ。
- 本多
- 開けていいですか?
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- ええ。
- 本多
- これ、コーヒー?
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- 一応、挽いてもらってきたんですけど。豆挽きとかってありました?
- 本多
- いえ、ないです。
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- ああ、良かった。そこが今日一番のポイントだったので。
- 本多
- いや、ありがとうございます。コーヒー、よく飲むんですよ。あ、これは?
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- ブックカバーですね。
- 本多
- いや、ブックまであるじゃないですか。「ショコラ」。こんなんいいんですか。
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- ええ、どうぞ。
- 本多
- ・・・いや、僕もね。対談のサイトを読ませて貰って。プレゼント貰えるな、と思って。
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- はい。
- 本多
- 僕もね、プレゼントを持ってきたんですよ。
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- あ、ありがとうございます。
- 本多
- どうぞ、開けて下さい。
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- おお!「Actus」。素晴らしい、ありがとうございます。
- 本多
- しょうもないっすよそれ。多分。
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- いや、どんなものでも嬉しいですよ。(開ける。巨大なフォーク)
- 本多
- フォークです。
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- ・・・。
- 本多
- でっかいスプーンかフォークかで迷ったんですけど。スプーンなら使い道がありそうやけど、フォークだけ渡されても使い道ないかなと思って。
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- はい。
- 本多
- ナイフとか要りそうじゃないですか。これを、何に使うのかなと思って。