前回公演
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- 今日は宜しくお願いします。
- たかつ
- 宜しくお願いします。
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- 何色何番の前回公演、拝見しました。
- たかつ
- あ、ありがとうございます。
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- 非常に面白かったです。ご自身の手ごたえはいかがでしたか。
- たかつ
- そうですね。台風も重なってて、お客さん来ないかなと思ってたんですが。思ったより来て頂いて。反応も良かったので。半分以上、分からない人が出るかと思ってたので、それは凄い良かったと思いました。
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- 分からない、と仰いますのは。
- たかつ
- 理解出来ないとか、嫌悪感とか。あるかもしれないなあ、と。結局どっちが好きだったん?とか。アンケートを読むと、ぱらぱらとそういう人はいたみたいで。主人公が男の方を好きだと思っていて、何で最後まで行かなかったのか分からなかった、とか。
何色何番
たかつかな・村井春也。の二名による演劇ユニット。各公演に〜〜色と題して、全くテイストの異なる公演を行う。
紐
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- 確か、前回公演の劇場の中は舞台・客席問わず赤い紐がたくさん垂れ下がってましたけども。
- たかつ
- はい。垂らしてました。舞台の子に頼んで。
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- 単刀直入に、あれは一体どういう意味があったんでしょうか。
- たかつ
- あれは、いわゆる赤い糸というのがテーマにあるので、そういう意味もありますし。後は自分を組織するものという意味で、血管を表していたり、自ら縛る蜘蛛の紐という意味、も付けてましたね。何か、やりながら「こう見えるなあ、ああ見えるなあ」と意味を付けていくのが凄く好きで。私も、村井も。
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- 意味が後々結びついていくのが。
- たかつ
- 面白いですね。何か、見えない所に糸があったりとか。
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- 分かります。それは、作品作りの醍醐味ですよね。
- たかつ
- そうですね。
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- あと、お芝居自体の事についてお聞きしたいと思うのですが、かなりナチュラルな演技だったと思うんですが、ご自分では、あの芝居をどのように考えられているのでしょうか。例えば、たかつさんを含めた3人の会話のシーンで、凄くふざけた、外した感じの演技があったんですけど。ナチュラルとはまた違うのかなと。
- たかつ
- とにかく、「普通にやってほしい」とずっと言ってたんですよ。どうも他の二人はアドリブが苦手なようで、半エチュードの練習。
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- 半エチュード。
- たかつ
- そうですね。一応台本はあって、その通りに進めようとはするんですけど「今そう思ってないのに言ったよね」ってのがあって。「もう台本とっぱらえ」って、私自分から台本を離したんですね。多分、1、2回から台本を取って、誰のセリフだ?みたいな事になりながら無理やり進めるという方向で。とにかく、セリフに頼らないで、と。役者も、「どれだけ自分がセリフに頼っていたかが分かった」って言ってました。
村井さん
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- 私はその、何色何番さんがどういう経歴を持っているのか知りませんでして。
- たかつ
- 大学が精華大だったんですけど、私は1、2回までフリーで役者をやっていて。で、村井が円劇飴色というサークルを作っていて。2回の時に観たものがキッカケで、一緒にやろうと。大学で演劇をやる場も欲しかったので、ちょうどいいやと思って。でもたまたま、村井さんはその時に演劇をやめるつもりだったらしいんですよ。でも、一回だけやったら面白かったんですよ。で、まあ、二人でやっていこうとなって。4回の時に、円劇飴色から何色何番になって、大学を卒業しても続けていく事になりました。それから、年に一回か二回公演してます。
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- いつも、前回公演のような、ナチュラルな会話と差し挟まれる奇妙さ、みたいな芝居をされるんですか?
- たかつ
- どうなんですかね。いつも、色を決めていて。こないだのは「残色企画(のこりいろきかく)」。あれは、初めて恋の話を書こうと思って。それが何故か切なくなっちゃって、で「残り色」になったんですけど。でもめっちゃアホな奴もあります。
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- 確か、アンケートにそれらしいタイトルが。
- たかつ
- 恋色企画『美少女戦隊!ドキレンジャー』というのがあって。あれはですね。演劇における笑いは主に男の人が取っていくじゃないですか。それを、女の子でも力技で取れないかと。セーラームーンのパロディをやりつつ、女の子だって変態だぜっていう感じでやってたんですよ。
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- 素晴らしい。毎回毎回、違うんですね。
- たかつ
- でも、根底に流れているのは同じだって言われた事はあります。
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- そうでしょうね。
- たかつ
- でも、それは私には分からない。
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- それは重要な事ですよね。自分の物が分かんないというのは。
恋色企画『美少女戦隊!ドキレンジャー』
その後、再演した。公演時期:2008年1月13〜14日。会場:人間座スタジオ 。
地味
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- 今後、何色何番としてはどのような展開をされていくのでしょうか。年に1、2回のペースで公演されるとの事ですが。
- たかつ
- 地味にやりたいんですよ。何か、そう言うと皆笑うんですけど。
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- 地味に。
- たかつ
- 自分のペースを守っていく事が大事だなと。特に大それたことは考えていないので。出来れば、ずっと好きでいられたらいいなと思います。回りの期待に応えていかないと、とかもあるんですけど。むしろ、期待されているのかというのもありますが。でも、面白いとお客さんが言ってくれるのであれば半年に一回はやりたいと思うし。ずっと続けていくには、あまり見栄を張らないで行こうと(少し笑う)。多分、今までとおり私と村井さんがやりたい事を続けていくと思います。
ストイック
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- 今後、たかつさんは役者としてはどんな感じで攻めていかれますか。
- たかつ
- 実は、こないだの公演は、「役者をちゃんとやろう」と物凄く久しぶりに思ったんですよ。主役も、多分2年ぶりぐらいなので。呼んでる役者さんも、自分がいいと思った人だったので、肩を並べるんだと思って足掻いて足掻いて。でも演出もしなきゃいけなくて、集中出来なくてと凄く揺れ動いてて。本番では、自分が行きたかった所までいけたと思ってます。表現したかった表情であったりとか、そういうのが出たからお客さんが反応してくれたんだと思っているので。なので、今後は役者として、も、ちゃんとやっていかねばと思っています。
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- なるほど。
- たかつ
- ただ、どうなんですかね。まだ客演がしたいとか、そういう所までは行ってないですね。外で役者に集中出来るかどうか。役者として専念させてくれる所は、そもそも出させてくれるか?という所なので。中々。どちらかというと味のある役者ではなく、器用貧乏だと思っているので。反面、例えば、村井さんとかは味のある役者ですね。
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- そうですね。
- たかつ
- あの子は演出としては扱いにくいんですけど、自分のやりたい事をガンっと持ってくるし、まだこちらが決めかねている部分を「早く決めろ」ってせっついてくるので。でも役者としてそれは必要な部分なんだろうと思います。私が「こうしてほしい」と言った、それ以上のものを持ってくるんですよ。絶対。
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- それはいいですね。
- たかつ
- で、本番だとその3倍くらいのものを持ってくるんですよ。それが凄いなあと思って。あの子は自分に課しているものが凄い大きいので。
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- そうですか。
- たかつ
- 私は、あそこまでストイックになれるかどうか。
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- ストイック?
- たかつ
- 自分で、自分の最低限の目標を決めなくちゃならないじゃないですか。それは簡単に超えられるものじゃ駄目なんですよ。そこの加減がきついんですよ。あの子は自分に厳しいので、もちろん、人にも厳しいんですけどね。一緒にやってる相手でも、相手が本気じゃないと分かったら凄く怒るんで。「私は本気なのにあなたが本気じゃないんだったら、あなた以外の人と演技する」って言うんですよ。そしたら相手は焦って、じゃあ頑張るって。そういう時の相乗効果が、近くで見てると凄い面白いんですよ。私は、役者はそれぐらいやらなくちゃならんな、と思っているんで。自分はまだまだ、スタートに立ててすらいないと。
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- もう、精一杯やるしかないと。
- たかつ
- そうですね。自分を冷静に分析するという、演出の立場からの視点が強くなってしまいがちで。駄目だなと。
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- ふんふん。
- たかつ
- 演出以上の事を持っていかないと駄目だなと。私は、役者に役を渡す時に、「これは私の作った役だけど、今後あなたの方がもっとこの役について詳しくなって下さい」と言うんです。役者は、演出の範囲を超えなくちゃならないんですよ。それが自分で出来るかどうかというと、中々出来ないんで。まあ、出来ない事をやれと言ってるんですが(少し笑う)。
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- ちょっとすみません、たかつさんの仰る演出という仕事ですが、これは具体的にどういう仕事なんでしょうか?
- たかつ
- まあ、簡単に言うとまとめ役ですね。全体の尺であったりとか、見せ方ですとか。作品の代表者なので。お客さんが観る芝居も、結局は演出を観ている事になると思うんですよ。なので、作品は全部その人の責任ですね。ただ今回は、結構役者に好きにしてもらってますね。「そこは駄目」とか、「それはもうちょっと言って」ぐらいしか言ってないんですよ。今回のは、ものすごく普通な会話と、そうでない、自分の中の世界との対比を見せたかったので。会話シーンでは、ほぼ何も演出してないですね。
サンタ・マリア・ノヴェッラ・ティ・サネリーアの歯磨き粉
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- 今日はですね、お話を伺えたお礼にプレゼントがあります。
- たかつ
- あ、見ました、このサイト。いつも貰ってるなと思って。
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- どうぞ。
- たかつ
- ありがとうございます。わ、どきどきする。えらく上等な袋ですけど。
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- いや、どうですかね。
- たかつ
- (開ける)ん?香水?チューブですね。あ、歯磨き粉。
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- そうですね。
- たかつ
- えらく立派な歯磨き粉ですね。世界最古の薬局。へー、凄いヨーロピアンですね。
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- 何か、それは天然由来の成分を使っているみたいですね。
- たかつ
- 私、そういうの大好きなんですよ。家でも、頭洗うのは石鹸由来のものを使っていて。オリーブオイルの入ったやつで体を洗ったり。やったー。使います。