最近どうですか?
考えるひとたち・京都ロマンポップ
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- 浅田さんが、京都ロマンポップに入られたのは。
- 浅田
- ずっと学生劇団(立命芸術劇場)にいたんですけど、2年前くらいにロマンポップに客演で出させて頂いて、その時に誘われたんですよ。
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- 京都ロマンポップって、どんな劇団なのでしょうか。
- 浅田
- 気が狂った団体ですね(笑う)。反面、凄く考えている人たちだと思います。今の私たちがどうあるべきかとか、芸術についてとか。博識な人間が多いですね。雑学寄りになってしまうかもしれないけど。
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- どういうところに魅力を感じて。
- 浅田
- いま、同世代の若い人達がたくさん劇団を旗揚げされているんですけど、失礼かもしれませんがあまり考えずに作品を作っているように思ったんですよね。現状についてとか、どうありたいのかを考えずに流されてやっていやしないかと。
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- ロマンポップは考える所が違う。
- 浅田
- 考えて考えて、それでも前に進もうするのに魅力を感じます。一緒に戦って行ければと思いました。それが入団した理由ですね。考えすぎて立ち往生することもあるんですけど(笑う)。
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- かなり入念に下調べをされてから脚本を書かれているようですが。
- 浅田
- 最近は下調べして製作する作品が続きますね。資料を使って幅広く知識を集めてから書きあげるというスタイルです。前回公演の「復活」の公演の時に福祉に携わる方が観に来て下さって、「良く調べてるね」と褒めて下さったんです。というぐらい、調べているみたいです。
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- なるほど。
- 浅田
- 調べるのが主みたいですね。
人は何度でも出会える・前回公演「復活」
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- その前回公演「復活」。どんな作品だったのでしょうか。
- 浅田
- そうですね。「人は何度でも出会える」というテーマのお芝居でした。実際にあった精神医学のレポートを元に作ったんですね。
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- あ、実際にあった症例だったんですね。
- 浅田
- 発達障害を抱えた女の子が出てくるんですけど、それを精神科医が診るんです。彼女の頭の中には、凄く綺麗で何でも出来るというアンナという女の子がいる。そしてその女性が実際に出てくるんですが、アンナは彼女の成長とともに消えてしまうんです。精神科医はその女性が好きになっていたのに。それをバーでぐちぐち言っていたら、隣にいた初対面の男性に「お前なんやねん」って怒られるっていう。
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- 浅田さんはどんな役どころでしたか。
- 浅田
- その発達障害の女の子でした。まるがという名前なんですけど、足が悪くて精神年齢が5歳という。めちゃくちゃしごかれましたね。まるががおかしかったら全部おかしくなるって。歩き方とか表情とか。
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- 浅田さんは、どんな風にして演技を作っていくのでしょうか。
- 浅田
- 私もまず、人物について調べますね。ディテールから、自分と共通している点はどこかって。その上で、私にしか出来ない演技は何だろうと考えますね。結果的に感情ベースで作ってしまうのがまだ技術不足な点ですが。
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- なるほど。
- 浅田
- 最後には開き直って、「これが私のまるがや」って(笑う)。
京都ロマンポップ 第八回公演『復活』
作:よりふじゆき。演出:向坂達矢氏。会場:京都大学西部講堂。公演期間:2009年4月2〜6日。
無茶
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- 京都ロマンポップの作品の魅力とは。
- 浅田
- 荒削りなところですかね。それは欠点でもあるんですけど、計算された上での無茶と捉えて貰えばまた違うと思います。無茶の出来る劇団なんですよ。
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- 無茶。
- 浅田
- 役者の力押しという部分では、他の劇団よりは強いと思います。もっと、細かい部分での繊細な演技も出来るようになったらいいなとは思います。
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- 今後、どんな感じで攻めていったらいいと思われますか?
- 浅田
- いわゆる制作ですね。私自身制作者を兼任しているんですが、売り込み方がちょっと下手だと思うんで、もっと多くの人に見てもらえる方法を考えています。ロマンポップの、無茶さを前面に出した感じの。
今の若い人へ、怒り
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- では、京都ロマンポップは、何故演劇をしているのでしょうか。
- 浅田
- まず、芸術の発端について考えているんですよ。古代ギリシャでどうして芸術が生まれたのか。脚本家いわく、恐怖を根源として生まれたんではないかと。
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- なるほど。
- 浅田
- そういう発祥を持つ芸術に携わっているにも関わらず、今の若い人には怒りというものが足りないんじゃないかと。私たちの微々たる力でも、そういう現状を変えられるんじゃないかと思っているんですね。
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- なるほど。
- 浅田
- ウチの芝居にはもの凄くパワーがあると思うんですけど、くすぶっている人たちにそれを見て貰いたいですね。
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- どういう感じ方をして貰いたいですか?
- 浅田
- ざっくり言ってしまうと、考えてもらいたいですね。ウチの芝居の感想は、「何かよく分からなかった」というのが多いんです。まあそうやなと思うんですけど(笑う)。
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- ちょっと難解な作品が多いですね。
- 浅田
- でも、「ここはこうだったんだね」って、作品を理解して頂けると嬉しいんです。もちろん、何かを感じて頂けるだけでもと思います。
番外公演「苦しみを煮込んで喰え」、10・11月本公演
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- 次の公演予定は。
- 浅田
- 8月に番外公演「苦しみを煮込んで喰え」がアトリエ劇研でありまして、その次は10月に、団員の沢大洋の故郷、島根県の隠岐の島で公演をします。
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- おお、それはすごい。
- 浅田
- その作品は11月に京都のアートコンプレックス1928でも上演します。
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- どんな作品になりそうでしょうか。
- 浅田
- 沢のお父様が教師だったんですけど、その方の人生を追うという形になります。熱血教師ものになると思います。演劇教育を学校に取り入れようとした人で。実際の人物を取り上げるので、今脚本家がレポートを書いている最中ですね。
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- 面白そうですね。凄く楽しみです。
京都ロマンポップのさかあがりハリケーン vol.1『苦しみを煮込んで喰え』
作・演出:向坂達矢氏。会場:アトリエ劇研。公演期間:2009年8月15〜16日。
アートコンプレックス1928
京都市中京区三条に位置する劇場。1999年オープン、小劇場・コンサート・ライブイベントなど多数公演あり。
質問 七味 まゆ味さんから 浅田 麻衣さんへ
ちょっと空気が違うような
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- 浅田さんは、今後どういう感じで攻めていかれますか?
- 浅田
- 気の狂った役者になりたいですね。インパクトがあって、「あれ何だったんだろう」と思われるようになりたいと思います。そうなるためには色々勉強しないとダメなんですけど。
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- 変な人。
- 浅田
- いわゆる、統率の取れた役者にはなりたくなくて。その人だけちょっと空気が違うような、どこかしら気味の悪さを持った、何をしでかすか分からない人になれればと面白いなと思います。
ボタニカルズのハーブティー・レモンバーベナ
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- 今日はですね、浅田さんにお話を伺えたお礼にプレゼントがございます。
- 浅田
- ありがとうございます。開けても大丈夫ですか?
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- どうぞどうぞ。
- 浅田
- お、これは。ハーブティーですか?
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- そうですね。
- 浅田
- へえー。最近、ハーブとか好きなんですよ。
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- それはレモンバーベナというものです。いい香りですよ。