演劇人にインタビュー 頭を下げれば大丈夫

藤井 颯太郎

脚本家。演出家。俳優

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夜に

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今日はどうぞ、よろしくお願いします。幻灯劇場の代表、藤井さんにお話を伺います。最近、どんな感じでしょうか。
藤井 
よろしくお願いします。一昨日ぐらいに発表になったんですけど、ミュージカルの執筆を依頼されて、その締め切りが今月末です。
__ 
メガネニカナウプロデュースの「DOGS,UNDER THE ROSE!」ですね。
藤井 
その執筆と、4月からレギュラーでラジオに出ることになったんですがその打ち合わせ、8月に上演する幻灯劇場のヴィジュアル撮影とかをしています。今は仕込みの期間ですね。
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こないだ知ったんですが、幻灯劇場には大阪支部があるそうですね。「現逃劇場」。
藤井 
劇団内で2個下ぐらいの人たちの拠点が大阪でに固まっていて、それで作る事になりました。コントチックなことをする人達です。
幻灯劇場

映像作家や俳優、ダンサー、写真家などジャンルを超えた作家が集まり、「祈り」と「遊び」をテーマに創作をする演劇集団。2017年文化庁文化交流事業として大韓民国演劇祭へ招致され『56db』を上演。韓国紙にて「息が止まる、沈黙のサーカス」と評され高い評価を得るなど、国内外で挑戦的な作品を発表し続けている。2018年、日本の演劇シーンで活躍する人材を育てることを目的に、京都に新設されたプログラム『Under30』に採択され、2021年までの3年間、京都府立文化芸術会館などと協働しながら作品を発表していく。(公式サイトより)

「盲年」

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前回公演「盲年」がとても面白かったです。彼らが犯した罪が、因果応報ではあるけれどもそのまま彼らに返ってくるのではなく、形を変え現在の彼らに戻ってくる。彼らの魂や尊厳は、傷付いているのは確かなんだけど、自分がどう傷付くのかにはもしかしたら、罪や罰以外の要素があるのかもしれない。それは何だろうか。そんな事を思いました。
藤井 
楽しく見てくださってありがとうございます。盲年自体はどうなんだろうな、結構久しぶりに、稽古場の空気がいいなと思っていて。自分は劇作家なので、創作する時どうしても言葉から逃げられない感覚があるんです。台本を稽古場へ持っていくと僕が作った言葉をみんなで分解するわけですけど、結局僕がやりたいこと風景を立ち上げようと頑張ってくれている姿を見ると、なんだかなぁって思っちゃって。天邪鬼ですよね。でも今回は言葉の外側の領域で、この道具を使ってどういう面白いことができるのか、この雰囲気の中でどんな音を作ったら風景が突然違う意味を持つのかとか話し合えて。何だろう、それぞれの領域の外へうまく足を踏み出せた。久々に、気持ちいい稽古場だなと思いました。
__ 
俳優の演技については、どんな方針がありましたか。
藤井 
これまでの作品では情報を伝達する技術的な上手さを求めていましたが、今作は俳優としての技術は求めず、一人の作家のとして作品をどう捉えるか、どういうスタンスで存在するのかということを求めました。メンバーの技術の向上もあって、ようやく「作品」を作れるようになってきたという実感があります。
第七回公演「盲年」

Under30支援制度プログラム採択 Kyoto演劇フェスティバル意欲的激励賞受賞作品 Story 舞台は大阪・八尾。ある誘拐事件に、 それぞれ関わりを持ってしまった四人の男女。 互いの距離が近づくにつれ「記録」と「記憶」がすれ違い、 不可解な事件のすべてが、盲目の少年に繋がっていく。 第四回せんだい短編戯曲賞を史上最年少受賞した藤井颯太郎の新作戯曲を、 Under30支援プログラムの第一弾として、京都府立文化芸術会館で上演。 世阿弥の息子・観世元雅の傑作能「弱法師」を下敷きに、現代の「盲目」を描ききる。 出演 村上亮太朗 / 春 松本真依 / 立花 橘カレン / 梅 藤井颯太郎 / 透 スタッフ 作・演出 / 藤井颯太郎 演出助手 / 今井聖菜  機材 / 長井佑樹(ぷっちヨ@Kyoto.lighting) 音響 / 小野桃子 衣裳 / 杉山沙織 宣伝美術・写真 / 松本真依  広報 / 橘カレン 石原口大樹 制作 / 谷風作 プロデューサー / 小野桃子 日程 2019年 1月 12日(土)~2月 3日 (日) 会場 人間座スタジオ・京都府立文化芸術会館

今の僕と過去の・・・

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藤井さんの最近のテーマを教えてください。
藤井 
スケジュール管理ですね。元々苦手なのでもう大変で。今はうちの今井聖菜に演出助手をお願いして、執筆スケジュールとか予定を管理して貰ってるので、非常にありがたいです。できるだけいっぱい良い作品を作りたいし、色々な人に会いたいし、だから予定と時間を詰められるだけ詰めようと思ってます。
__ 
大変そうですね。演劇でのテーマは?
藤井 
せんだい短編戯曲賞を受賞した「ミルユメコリオ」を8月に再演しようと思っていて。ていうのも、18歳の時のこの作品を書いていて、今読むと言葉が若いなと思って。過去に書いてしまった取り返しがつかない言葉を、取り返すために頑張ってみるのは面白いんじゃないかなと思って。
__ 
取り返しが付かないとは。
藤井 
読んでて性格悪いなと思うんです。動機が不純だし非常識。高校演劇の大会で「ファントムペインに血は流れるか」という作品を上演したら講評でに「野田秀樹だよね!」って褒められて。その時はまだ僕は拝見していなかったけど「透明人間の蒸気」と繋げて考えてしまったんだと思んです。大人の勘違いが知ったかぶりしながら上から目線で褒めてくれるのがめちゃくちゃに可笑しくって。先生とかそういう大人が嫌いだったので。次の上演で唐十郎さんの「透明人間」のセリフやピーターブルックの演出を引用しても「野田秀樹だよね!」と言われて。そういう人たちを可哀想だな、自分の知っていることの範疇でしか語る言葉を持てないんだなって軽蔑して、いたずらする感覚で作品を作っていました。
__ 
それはそれはだな。
藤井 
勿論、自分が書きたいことは沢山あったので、それを書きつつ、知ったかぶりする大人達を嘲笑する作品を書いていました。それで全然問題もなかったんですが、鈴木聡さんの作品等プロの作品に参加するようになってから、そんなつまんない演劇の遊び方もないなとも思って。今僕がどれだけお金をかけても良くって、世界中のどんな人でも自由にキャスティングできるとしたら、僕はどんな作品を作るんだろうと考えるようになった。そこでようやく、自分の為に、自分の本当にやりたいことだけやってみようと思えるようになりました。

目的

藤井 
韓国で始まった「56db」シリーズはそのやりたいことの一つですね。劇場内で56デシベル以上の音を立ててはいけないという作品です。お客さんもその音の域を絶対に超えないようにするルールが劇場で敷かれるんですね。
__ 
緊張感が凄そうですね。
藤井 
いや、普段から劇場はお客さんはしゃべってはいけないっていうマナーがあるじゃないですか。あれと同じです。でもルールとして言葉にしてみると、あれってすごく気持ち悪いんですよね。2000人ぐらいの人間が、薄暗い場所に集められて二時間ぐらい黙って椅子に座り続ける。劇場によくある風景を、意識的に見られたら面白いなと思い付いて。音をコンセプトにしたのは、初めて海外の人達と作品を作るとなったのが大きかった。国を超えた普遍的な道具が欲しかったからなんですよね。で、音にした。人類は音から逃げることができないから。あと僕は、いわゆる参加型演劇が苦手なんですけど、このスタイルなら参加したくない人は黙って座ってみてるだけでいいし、楽だなって。韓国公演では立ち上がって声出すお客さんとかいましたね。国によって反応が違います。
__ 
56デシベル以上の音を立ててはいけないルールか。
藤井 
遊びと物語の両立を目指しました。神戸公演では物語も変更しました。月のクレーター「豊かの海」にある街が突然水の底へ沈んでしまって、電柱と電線だけが水面から顔をつきだしている(去年の水害に襲われた岡山のように)。電線に逃れ、わずかに生き残った「マグレ」と呼ばれる人々が、「カグヤ」という化け物から逃げて続け安心できない日々を過ごしている。少しでも大きな音を立てると「カグヤ」に襲われてしまう。だからマグレ達は「静かの海」に逃れるんです。二酸化炭素は月の水に溶けやすい、僕たちは二酸化炭素で話すじゃないですか、だから月の水面では言葉は溶けてしまう。静かなら襲われる心配はない。3人のマグレは共通の友人である「幸」という、好きな女の子を亡くしていて、でもその死体を置いて行くことができなかった。死後硬直で固まった死体を担ぎ上げて、電線を伝いながら、静かの海を目指す。
__ 
面白そうですね。
藤井 
面白そうでしょう、面白いんですよ僕の作品。
__ 
観客にはどんな姿勢を求めますか?
藤井 
楽しんでくれれば。楽しめない人は途中で出てもいいし。初めて出会った人とお話しする感覚で見てくれればいいかなと思ってます。初対面の人には何も求めませんね。

質問 きたまりさんから 藤井 颯太郎さんへ

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前回インタビューさせて頂いたきたまりさんから質問をいただいてきております。「今までに強く体感したことを教えてください」
藤井 
身体が覚えている衝撃という意味で言うと…。小学校6年生の時に主役で出演していた詩人の方が書かれた作品の事で。黒焦げになったおにぎりがモチーフで出てくる、大惨事世界大戦という架空の戦争を題材にした作品だったんです。それから6年位経って、全く別件の取材で広島に行ったんですね。原爆資料館の入り口に、ふと見たら焼け残ったお弁当が展示されてたんです。それを見た瞬間に、昔俳優の自分がイメージしていた映像と今目の前に存在してる物がポンとぶつかって、呼吸が出来なくなって動くことが出来なくなってしまいました。体感といか、肌に何かを衝撃を受けたような感じがありましたね。演劇はこれだけ時間を越えでも威力を発揮するんだという経験でもありました。人生の中でも大切な体感の一つですね。面白い質問ですねこれ。体感って結構忘れてしまうもんだと思うんですよ。ダンサーさんはそういうのを覚えておくのも仕事だと思うんですけど。
__ 
あ、そういう感覚をダンサーが舞台上で完璧に再現出来てたとして、それが観客に伝わったとして、それはもちろん魅力的だけど、別にそれが「超目的」じゃないよな、みたいな事を思った。
藤井 
あ、それはそうですね。
__ 
地震で受ける、あのどうしようもなく地面に罰される感覚を表現した作品があったとして、でもそれをギャグとして笑う演出もあって良いと思う訳ですよ。
藤井 
僕はパフォーマンスには、情報を伝達する「表現」と、観客に発見を委ねる「存在」の二つがあると思うんですよ。それは作品によって違うと思いますし、どちらがゴールとも言えない。

発見

藤井 
子供の頃、比叡山のお寺で修行する機会があって、その時伺った「お経」についての話が心に残ってるんです。「経」というのは花が散った、水滴が長い年月を掛け岩を穿った、そういった、世界が発信してくるメッセージのことで、それを言葉に書き起こしたのが「経文」なんだそうです。「目に映るすべてのものはメッセージ」と歌うユーミンはお経の話をしていたんですねぇ。今、現代日本を生きてる僕らには、「経」を読み取る力が圧倒的に足りてないと思うんですね。自分が理解できない存在を受け止め、そこから自分を変容させる言葉を取り出す力。僕らは様々なメディアから一方的に伝達されることを教育されてきていて、発見する喜びは一部の人達が楽しむにとどまっている気がします。
__ 
鋭敏な感覚を持つ人は、舞台上にも客席上にも欲しいですね。
藤井 
そうですね。センスのある人と一緒に作品を作りたいですね。俳優の場合、感覚が発達してるという意味でのセンス。俳優を育てていくというのは、技術を向上させていくのもそうですけれど、それと同時に生理的な感覚を発達させるということも含むんだと思っています。感知する能力ですね。言葉にならないものをどれだけ言葉に出来るか。言葉から言葉にならないものを立ち上げられるか。そういう変換器としての役割を全うしてくれる俳優と仕事がしたい。稽古場でそれを積み重ねて、見えないものを見えるようにする・・・そういう作品を作りたいですね。
__ 
見えないものを見えるようにするというのはとても大切ですね。演劇で言うなら舞台上に視点が集まっている、そういう状況から呼び出されるものがあるんじゃないかなと思ってます。

言葉にならない

藤井 
今書いているミュージカルの脚本「DOGS,UNDER THE ROSE!」 ですが、今はレチタティーボに興味があって。オペラで言う、語りの部分のことですね。レチタティーボがあるミュージカルは一幕23〜25曲で構成されているのが一般的ですが、ない場合は11〜13曲程度しかない。無いとより音楽劇に近くなってしまう。普段なら台詞書いたらそれで執筆が終わりますが、台詞、語りの歌、歌、そのどれに振り分けるのかを考えないといけない。その作業が今すごく楽しい段階ですね。愛を伝えやすいのは歌なのか台詞なのか、とか。
__ 
伺おうと思っていた質問なんですが、ご自身の作品においてダンスとはどんな立ち位置を占めていますか?「盲年」にもダンスがありましたね。俳優がただダンスをする訳ではなく、役として踊っていて・・・先日インタビューをさせていただいた小野村優さんが開催されている「役者としてのダンスワークショップ」にも、そういうコンセプトがあるそうです。
藤井 
あれ、この方・・・
__ 
そうです。「DOGS」に出演されますよ。
藤井 
よろしくお願いします。俳優ではなく、キャラクターの肉体が踊っている感覚ですよね。
__ 
その感覚にどこまで近づけるのか。あるいは遠ざかっておきたいのか。表現の構成としてどのように考えるべきなのか、伺えれば。
藤井 
森山未來さん・伊藤郁女さんと作品を作るときに、メールでシナリオとかを送ってやり取りをしてたんです。ある時、未來さんと「言葉の指示通りに肉体が動くわけじゃない。言葉で語れないことを踊る」という話をして。要するに言葉から距離をとってどう肉体を立ち上げていくか、ということなんですよね。だって、言葉で語るんだったら最初から喋ったほうが早いし。だから言葉にできないものをダンスにするんですよね。言葉と肉体を分離する。ダンスのいいところは、意味が簡単に剥がれやすいじゃないですか。言葉は意味と結びついてしまいやすいという危険性が高いですけれど、身体から意味を剥がすのは難しくない。意味を剥がしてしまった時に、存在がすっと浮き出てくるんですよね。
__ 
そうですね。
藤井 
執筆で言うと、作家は誰しもどうしてもやりたくない、続きを書きたくないシーンにぶつかる事ってあると思うんですよ。盲年で言うと、息子が目の前の自分を監禁してきた男が、実の父親かもしれないと気づいてしまうシーンがそうでした。で、ラジオから漏れてきているオークショナーの値札を読む声に合わせて踊るシーンにした。あれは、戯曲の中にある言葉にならない部分を、言葉にしないままダンスにしているから、作品としてもキャラクターの肉体としても成立していたんだろうなと思います。
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京都府立文化会館での上演の時、ラストシーンの絵が素晴らしかったですね。
メガネニカナウプロデュース 『DOGS,UNDER THE ROSE!』

作・藤井颯太郎(幻灯劇場) 演出・勝山修平(彗星マジック) 【あらすじ】 元人気漫画家・桃田郎太郎は追い詰められていた。 作家生命を賭けた原稿を担当編集者に持ち逃げされたのだ。 担当の居場所を突き止めた桃田は地下五階のガールズバー「漢 (おとこ)」へ突入し、担当が女の子達に埋められている現場を目撃してしまう。 口止めの為殺されかけた桃田だが、No. 1嬢・オオイヌの提案で新人として働き始めることになる。 オオイヌ達は怯えていた。 桃田の漫画に「秘密」が暴かれてしまうのを。 【日程】 7月 9日(火) 19:30*初日乾杯 10日(水) 19:30*劇中歌アンコール(日替わり) 11日(木) 19:30*劇中歌アンコール(日替わり) 12日(金) 19:30*劇中歌アンコール(日替わり) 13日(土) 14:00*劇中歌アンコール(日替わり) 19:00*女子だけアフタートーク 14日(日) 14:00*男子だけアフタートーク 19:00*公開ダメ出し 15日(月) 13:00*作・演アフタートーク 17:00*小道具オークション *受付は開演の1時間前 *開場は開演の30分前 (当日受付順に整理券を発行し、 開場時期は演劇パス→こりっちの整理番号順にご入場いただきます) 【料金】 ・前売/当日◆4,000円 ・学生◆2,500円(要学生証) *日時指定自由席 【予約窓口】 ・演劇パス https://engeki.jp/pass/redirects/link/579 ・こりっち https://ticket.corich.jp/apply/99570/ 【場所】 in→dependent theatre 1st(6月新築予定) 【キャスト(五十音順)】 安東利香 岡田由紀 小野村優 喜多村夏実 さぶりな(IsLand☆12) 鳩川七海(YTJプロ / 幻灯劇場) 東千紗都(匿名劇壇) 水紀憧子(ジャパントータルエンターテイント) 山岡美穂 石畑達哉(匿名劇壇) 上杉逸平(メガネニカナウ) 河口仁(シアターシンクタンク万化) 中尾周統(激富) 中路輝(ゲキゲキ/劇団「劇団」) 【スタッフ】  作・藤井颯太郎(幻灯劇場) 演出・勝山修平(彗星マジック) 音響・八木進(baghdad cafe') 照明・西村洋輝 舞台監督・北村侑也 映像・堀川高志(KUTOWANS STUDIO) 制作・渡辺大(Limited_Spice) 宣伝美術・勝山修平(彗星マジック)

交差点

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今後、どんな感じで攻めて行かれますか?
藤井 
いまの僕の年齢だと、「新進気鋭の才能を持つ演出家」みたいな触れ込みで、ちょっといい感じに仕事がもらえたりするじゃないですか。そういうことが続いているうちにちゃんと面白いものを作りたいです。そういう人間、ひいては劇団になっていかないといけない。幻灯劇場を「この人たちが作るものは何でも面白い」と思って貰える集団にしたいです。俳優を見に幻灯劇場の作品を見に来たら僕の言葉に出会えて、次に松本の写真に出会って、次に戸根のコントに出会えて、みたいな。今後は、交差点として機能する劇団づくりをやっていきたいなと思っています。

水平線の入ったグラス

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今日はお話を頂いたお礼にプレゼントを持って参りました。
藤井 
ありがとうございます(開ける)。あ、グラスですか。うわあ嬉しい。めちゃくちゃ綺麗ですね。
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ちょっとゆらぎの要素が入ったグラスなんですね。平らな水平線のように見えて・・・
藤井 
あ、一直線に入った水平線じゃないんですね。おもしれーなー。これ面白いですね。
(インタビュー終了)