店長一年目
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- 今日はどうぞ、よろしくお願いします。末山さんは最近、どんな感じでしょうか。
- 末山
- 次は、岩戸山のコックピット にKAIKA劇団 会華*開可として出ます。
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- どんなお話になるでしょうか。
- 末山
- いやあもう、宇宙です。
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- お仕事も忙しいでしょうに。
- 末山
- (笑う)店長一年目なので、大変ですね。雇われ店長なので。
KAIKA劇団 会華*開可
[KAIKA劇団 会華*開可]京都市下京区・KAIKAに所属する劇団。「楽しいことをしているときの人は輝いていてステキ」という思いから、「楽しい」「やってみたい」「おもしろそう」とメンバーで共有できるものを模索しながら、作品を創ることをモットーとしている。2011年から始動した地域劇団。『楽しさのクオリティ』の向上を目指して活動中。(公式BLOGより)
岩戸山のコックピット
公演時期:2013/10/7〜27。会場:KAIKA。
四角い傷跡
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- 末山さんは小売店の店長でもあると同時に、写真家であり劇作家・演出家でもあるんですよね。お店としては大丈夫なんですか?
- 末山
- ありがたいことに、意外と大丈夫です。写真は大体、休みの日とかに撮っています。仕事に差し支えない範囲でやっています。忙しいと、中々稽古場には行けないんですが。
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- 写真はいつから撮り始めたのでしょうか。
- 末山
- 学生劇団時代にチラシを作ったりしていて。何かを作るのっていいなあと思って。それから、結婚式場の撮影を担当する部署に就いたんです。ただ、一眼も触った事がない状態だったうえに激務で、すぐ辞めてしまって。でも、何だか悔しいというか情けない気がして。その延長で、写真を趣味で撮り始めました。
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- なるほど。
- 末山
- 今は、演劇のチラシ写真の撮影とデザインも手がけています。資料を持って来ました。
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- ありがとうございます!(受け取る)あ、何色何番 のプラスチック・ガールや、宗岡さんのチラシがありますね。
- 末山
- 出ましたね。
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- 宗岡さんのこのチラシ、撮影の時のUstream見ました。年末に。面白かったです。末山さんは、人物を撮る時にどういう事に気を配っていますか?
- 末山
- まずは明かりと、なるべく作りすぎない感じの表情が撮れたらいいなと思います。ポーズは細かく指定するんですけど。
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- 細かい指定・・・例えばこの十中連合 の「濡れると、乾く」は。
- 末山
- 水浸しの世界で、身を寄せてこじんまりと生きていこうという雰囲気が出たらいいなあと。人物を撮る時は、この人のこの表情はあんまり見いひんやろう、とか、実はこの角度いいよね、みたいな。意外な感じが見えてそれがいい表情だと、いいなあと思っています。
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- 意外な面。
- 末山
- ピンク地底人2号さんとか、四方香菜さんとか。
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- あ、分かると思います。全然知らない人に見えますよね。寂しそうな表情が見事でした。写真を見た人に、どう思ってもらいたいですか?
- 末山
- 場合によりますけど、女の子の写真を撮る時は「意外と可愛いやん」と思ってもらいたいですね。
何色何番
京都の片隅にてお芝居の活動をしています。(主に京都市内の北側にて)たかつかな と 村井春也。(むらいはるな)の二人で構成されています。よく「女の子らしい芝居だ」と評されるのですが、二人とも女の子なのでそりゃあそうだろうなと思います。等身大の生活(外世界)と自分(内世界)を、基本的に地味に、時々派手に創り上げます。毎公演ごとに色(テーマ)を決めて企画を練り、御馴染さんやその色に合った方を招いて、ユニット形式で公演を打っています。年に2回程の公演を心がけています。(公式サイトより)
十中連合
2009年大谷大学演劇部劇団蒲団座を母体に旗揚げ。京都を中心に現在5名で活動中。渡邉のSF(少し不思議)な脚本を元に、悲しいことも楽しいことも全て「茶番劇」に作り変えてしまう。(公式サイトより)
切り離す
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- 末山さんの脚本。「ビリビリ直子ちゃん」 、とても面白かったです。ある高校の文化祭を舞台に、原発問題と表現の自由を描く野心作。書く時に、どのような事を考えましたか?
- 末山
- あの時、社会的な気分だったんですよ。原発に関して、あんなにいっぱい反対する人がいて、でも預かり知らぬ所で物事が決まっていって。そんなのでいいのか。黙っていていいのか?という疑問があって。しかし、とはいえ、僕が反対運動に参加する訳じゃなし。
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- ええ。
- 末山
- 大飯原発再稼働の時、会社の研修で東京に行っていて。滞在していたホテルの部屋で、デモのUstream中継を見たんです。僕は原発を信じていないし、あっさりと再稼働するのはおかしいと思っていまして。でも、反対派の人たちの騒ぎもどうかと思うんですよ。太鼓で音を鳴らしたり、神輿を担いだり。この人の中には、消費税増税反対派の人々もいるに違いないと。
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- そうでしょうね。
- 末山
- 身の回りの事を切り分けずに、色んな問題をいっしょくたにしてるんじゃないか。もっと、細かく切り分けて考えた方がいいと思うんですよ。それとこれとは話が違う。僕の中には、そういう考え方が根づいていたんです。
KAIKA劇団 会華*開可「ビリビリ直子ちゃん」
公演時期:2012/11/23〜25。会場:KAIKA。
正しく生きる
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- 末山さんがいま演劇を続けているのはどういう理由があるのでしょうか。
- 末山
- 何でしょうね・・・。漠然とした話なんですが、正しく生きたいという気持ちがあって。その正しく生きるという事が自分にとって何なのか?と言われると困るんですが。正しく生きる事を考え続ける為に演劇が必要だと思っています。
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- 逆に、演劇というフレームでどのような事が見つかりましたか?
- 末山
- 大事な話は面と向かってしないといけない、という事ですかね。それと、自分の身の回りは一つ一つ切り分けて考えないとおかしな事になるよな。という事。演劇を作る上で作品を突き詰めて考えるというのは切り分けるという事と凄く繋がってくると思います。
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- 脚本を書きたいという動機はどこから始まっていますか?
- 末山
- 前は個人的な恨みつらみの捌け口として書いていたんです。でも、その内に、世の中これじゃいけないだろうと思い始めてきて。人の心の持ちようから、もっと世の中が良くならないものかと。たくさんの人に見られる訳じゃないし、街頭演説する訳でもないんですが、手が届くちょっとの人に、思いが伝わって行ければと思います。
劇場へ
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- 演劇を始めた経緯を教えて頂けますでしょうか。
- 末山
- 高校の時に演劇部に入ったのがきっかけです。何か部活に入ろうと思って、でも運動神経がないので運動部じゃないし、めぼしい文化部もないし。何をしたらいいのかと迷っていたら、小学校の頃の学芸会が楽しかったので、それを思い出して。それと、模型を作るのが趣味だったんですが、小道具を作ってみたら面白いんじゃないかなと思って。高校を卒業後、京都府立大学でも演劇部に入りました。
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- 演劇実験場下鴨劇場ですね。「メガネ大使La・Gun」という作品がありましてですね、それが最高に面白かったんですよ。
- 末山
- ああ、伝説の。中野貴雄さんの作品ですね。僕ら後輩の間でも「La・Gunの頃が下劇のピークだったよね」と言われているぐらいです。僕らの代からまたちょっと方向性が変わっているみたいです。しょうもないアホな事を、たらたらやる、みたいなのを僕らの代が初めたんですよ。
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- 下劇、またゆっくり時間を取って見に行きたいですね。ところで、大学の演劇部時代で見た衝撃作を教えてください。
- 末山
- 電視游戲科学舘の惑星組曲と、ショウダウンの「僕らの二日間戦争(改)」でした。京都に来るまで小劇場を見たことがなくって本当に凄かったです。役者さんもすごいし、美術もすごいし。
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- 懐かしいですね!
- 末山
- 僕が大学に入った時なので、2004年ですね。あと、実は高校の頃に青年団が地元に上演しにきていて。「冒険王」という。子供向けの演劇とか以外で演劇を見たのはあれが初めてです。
質問 片岡 百萬両さんから 末山 孝如さんへ
十年
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- 今後、どんな感じで攻めていかれますか?
- 末山
- 地道に脚本を書くのと、写真を続けます。向こう10年くらいは、京都でこういう事をやっていきたいですね。仕事との両立を頑張りながら、もうちょっと演劇と写真を頑張りたいなと思います。
鮭とば
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- 今日はお話を伺えたお礼にプレゼントを持って参りました。どうぞ。
- 末山
- ありがとうございます。ドキドキですね。(開ける)うわわっ。鮭とばじゃないですか。北海道の帯広出身なので、懐かしいです。