最近のこと
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- 今日はどうぞ、よろしくお願いします。最近は、川瀬さんはいかがお過ごしでしょうか。
- 川瀬
- よろしくお願いします。どんな感じでしょう。一昨年ぐらいは出演する公演をすごく多く頂いていたんですけど、それが少しずつ落ち着いてきて。今年の初めには予定が決まっていないという、そんな感じで緩やかに、先々のことを考えたりしながら過ごしています。
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- そうなんですね。
- 川瀬
- 作年の後半は、色々公演を見に行ったりとか、声をかけてもらって人に教わりに入ったり、リサーチする稽古場があったらお手伝いに行ったり。あと、ダンスをもう一度とらえなおす目的もあって、対して演劇ともっと近づこうと地点のカルチベートプログラムに参加してました。秋頃からは、ANTIBODIES Collective にも関わらせてもらっています。
ソノノチ「いられずの豆」
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- 次に出演されるのは劇団ソノノチの「いられずの豆」ですね。稽古は今、どんな感じでしょうか。
- 川瀬
- 徐々に徐々にという感じです。3月に入ってから週に何回か稽古があるという。今回は中谷さんが新しく脚本を、これまでとは違う雰囲気のものを書きたいとおっしゃっていて。草稿を役者が読み、どう感じられたかをフィードバックされていたり、あと、カフェの設定について資料を読んで理解を深めたり。今はそういう感じです。(インタビュー時点、3月初旬)
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- 舞台となるカフェの歴史を作るということですね。
- 川瀬
- さぁ、そういうこともあるんでしょうか。今回の話題となるのはコミュニティカフェということになってるんですけど、そういう場所で人が出会っていって何が起きるのか、そのカフェにいる人間の歴史とかも見えるんでしょうか。コミュニティカフェという営利目的ではない場所がなぜ運営されているのか、なぜそこに人が集まるのか。その辺のことがこれからもっと分かってくるのかな?
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- 私の田舎にも公民館という場所もあって、そこがそういう、コミュニティスペースになっていましたね。
- 川瀬
- そういうのの延長にあるのかなと私も思っています。今回は一応、町なかという設定ですが、コミュニティから外れている人とかもあるじゃないですか。コミュニティがどこにあるのかがわからない人たちもいる。私自身が住んでいる町内でも、子供があんまりいなくても地蔵盆をやったりするんですよね。お菓子を配ったりして、最終的には、足洗いをするというのが重要みたいですね。そういうことがあると、同じところに住んでいる人たちの事が分かったりして。
ソノノチ「いられずの豆」
脚本・演出:中谷和代 店主のいない、一軒のカフェ。古くから通う人、新しく来た人など、そこに集う人々が、独自のルールを築いていく。それぞれにそれぞれの人生があり、よろこびを求めて、もがきながらも、でもこの場所にしかない何かを求めて、小さな町の人々は、このスペースを訪れる。 「―――わたしたちはこの場所で、どれだけ、どのくらいのあいだ、一緒にいられるのだろう。わたしたちには、一体なにができるのだろう。」 (※「いられずの豆」台本イメージより) 【公演日時】 4月15日(日)12:00~/ 14:00~ 4月24日(火)18:00~/ 20:00~ 4月25日(水)18:00~/ 20:00~ 4月29日(日)12:00~/ 14:00~ 4月30日(月・祝)12:00~/ 14:00~ (各回10名限定。物販コーナーもございます) (開場は開演の20分前) 【会場】 Social Kitchen 1F Café(京都市上京区相国寺門前町699) 【出演】 藤原美保(ソノノチ) 川瀬亜衣 佐藤和駿(ドキドキぼーいず) 西村貴治 【チケット料金】 前売チケット:2,500円(事前決済のお客様) 予約・当日チケット:3,000円(当日精算のお客様) 応援チケット:5,000円(前売りのみ・グッズ付き) ※すべて1ドリンク付き。 <あらすじ> 舞台は、とある閑静な住宅街、さくら町。 この町の美術大学に通うチハルは、商店街の福引で偶然珈琲チケットが当たり、「カフェえんがわ」を初めて訪れる。 上の階に住むフリーライターのホシノはじめ、常連客たちと出会い会話をする内に、この場所が単なるカフェではなく、訪れる人々によって自主的に運営されている場所だということが明らかになっていく。 そしてやがては、この場所に集う常連客がさまざまに抱えた思いや、カフェえんがわ誕生当時のエピソードにたどり着いて・・・。 コミュニティカフェという地域に開かれた場所と、「近づかないけど離れない」人々の関係をめぐる物語。 【クレジット】 脚本・演出:中谷和代/演出助手:外谷美沙子(以上、ソノノチ) イラスト・題字製作 森岡りえ子/舞台監督:北方こだち/楽曲製作:いちろー(廃墟文藝部) 制作:渡邉裕史/制作補佐:義村夏樹/物販協力:森岡ふみ子、のちノのち 喫茶:Kitchen hanare 協力:加茂谷慎治(株式会社エイチツーオー) 主催・企画・製作:ソノノチ 共催:NPO法人フリンジシアタープロジェクト 後援:NPO法人京都舞台芸術協会 京都芸術センター制作支援事業/made in KAIKA 【お問い合せ・チケット購入】 ソノノチ 050-5318-7717(制作)/info@sononochi.com
ひととなりの事
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- 川瀬さんは今回、どんな役どころでしょうか。
- 川瀬
- 今分かっている範囲では、実家が珈琲の焙煎をやっているOL、です。
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- 見どころは。
- 川瀬
- 実は、俳優さんの中に俳優として出るのは初めてのことで。あごうさとしさん演出の「走りながら眠れ」では、ダンサーが役者をやる、というのが大元のコンセプトなので。どちらも会話劇だけど、まるで経緯が違うので。今回は脚本を作りながらなので、ちょっとドキドキしています。できるだけ準備はしっかりしていこうと思うけれども。あまり伝えようとしすぎないでいようと思っています。プレゼンしすぎないと言うか、どうとでも見てもらえる、風通しの良い立ち方でいれたらいいなと思っています。
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- それは何故ですか。
- 川瀬
- 自分が演劇とかを見に行った時に、喋ってる姿でも黙って立つ姿でも、それを見ている時には、何か思うことがあるからこそ入っていけるなと思うので。そういう隙間を作って、できるだけ、お客さんの思いを引き出せるようなことが自分にもできるといいなと。
隙のある役作り
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- 風通しの良い立ち方。なんとなく、隙のある絵画、みたいな事を思いました。もちろん、隙を見せすぎるのは良くないと思うんですよ。でも、ぼんやりとしたポイントがお客さんに若干の距離を取らせて、その輪郭が少しハッキリするような間合い探すためにお客さんが距離を測るような展示作品ってありますよね。
- 川瀬
- まず最初は気になる作品があって、焦点を変えたりしながら色々と結び目が見えたりしてきて。そういうことですか?
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- 輪郭という言葉からShapeという概念になりましたが、自分と作品の間の交点ができるみたいな。それが演劇で出来たらいいんですけどね。
- 川瀬
- 自分でハードルを上げてってどうしようと思いはじめました。
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- 力を抜けば大丈夫だと思いますよ。
- 川瀬
- 変な力は抜いた方がいいですね。
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- 周到な準備をすればするほど出来るような気もします。
- 川瀬
- そうですか。後はお客さんに任せても大丈夫だというぐらいには、本番では力まない。
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- それは大丈夫だと思いますよ。だって相手はお客さんなんだから。
わたしの制作
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- 川瀬さんがダンスを始めたのはいつからですか。
- 川瀬
- 大学を卒業してからです。子供の頃から元々舞台は好きで、同時に、絵を描いたり写真を撮ったり、書道を習っていたので文字も書いたり。先々は芸術方面に進みたいと思っていたんですよね。結局、行きたい大学の学科には受からなかったんですが、作家としてやっていくにしても美術をもっと知らねばと思って京都造形芸術大学の芸術表現・アートプロデュース学科に入りました。そこでマネジメントやプロデュース、編集とか研究を通っておけば、今後自分で何かを作るときにきっといいだろうと。
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- なるほど。
- 川瀬
- 大学を卒業後しばらくしてからは、制作活動を始めまして。これで作品を作れるというテーマが分かり、そのための方法も同時に見つけて。
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- どんな内容だったんでしょうか。
- 川瀬
- 最終的には、写真インスタレーション作品を作っています。何を撮っているかというと、水滴は表面張力で立体が生まれるんですけど、その集合でドローイングするというもので。時間が経つと蒸発して支持体には痕跡だけが残ります。途中、水滴には顔料や砂を撒いたり塩を入れたりもして変容させつつ。その様を定点で数百枚は撮影し、うちの何枚かを抜き取り、それらを写真インスタレーションとして提示するというものでした。いま思うと、制作自体は、もうちょっと続けても良かったかもしれないんですけど、これを作りはじめた頃に、コンセプトだけでもう完結してしまっていると感じて。でも作りたい欲求があり。これは何でだろうかと。ものを作るための手立てが経験値として私の中には少ないのかな、あるいは、コンセプトは立ってしまうけれども、頭で組み立てて、間に手を使って物を作るというのが介入しないまま、ある着地点にまで行ってしまうのはどうなんだろう、とか。頭の活動率と体の活動率のバランスが取れていないと思って。そこで、自分の制作と通じるところがある文面が載っていた、千日前青空ダンス倶楽部の新メンバ募集のチラシを見つけ、門を叩いたんです。体を媒体として作品をつくる集団の中に入ることで変わるかなと。実際やってみると、やっぱり自分の作品づくりの方にフィードバックする隙なんてなく、一生懸命やるしかなかったです(笑)
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- なるほど。
- 川瀬
- 舞台に立ったことで、そのこと自体が面白いなと思ったんです。作品を構成する材料の一部にもなる感覚が面白くて。絵に例えると、自分は絵具であり絵筆であり、少しは画家でもある、みたいな感覚です。舞台の中で動く自分は、生きものであることはあるんですが、作品を作品にするための材料のひとつというか。ある意味で。
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- 自分が素材になっている。
- 川瀬
- 自分が素材になっているというよりも、自分がいなくて、この身体が材になってると言うか。それが面白いと思ったんです。それが舞台に移行していく最初のきっかけになります。
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- テーマと手法が有機的な関係を築いていかなかったということでしょうか。
- 川瀬
- 制作時の話ですか? 先にも話していたような状況だったので、ちぐはぐさだけが当時自分の実感としてはありました。
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- 川瀬さんが、人格としてではなく、一つの構成部分として求められた時、新鮮さを感じたということであれば、それは何故でしょうか? 一体感?
- 川瀬
- いま考えてポンとでただけの答えになっちゃいますが、たぶん、作品の中に身を置くことが、芸術と自分の関係性として、これまでになくとてもフィットしたんで、新鮮だったんだと思います。それまでネックになっていた、コンセプトと、物としての作品との遊離する違和感が、解決する必要なく解消されちゃったのかもしれないです。
私の必要性
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- 踊るうえで、ご自身が抱えているテーマというものはありますか?
- 川瀬
- ダンサーとしてということですか? たぶん、テーマは無いです。いまのところ。作品によって、それぞれに存在しようと思っています。あ、逆に言ったら、私個人は存在させようとは思っていませんが、身体であるとかを通して、観客席にいる人が様々に何か感じたり思うなりしてもらえればとは思っています。
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- ありがとうございます。
- 川瀬
- ちょっと傲慢なんじゃないかと思ったりしますけど。
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- いえいえ。今まで関わった作品で、自分が必要とされたことは?
- 川瀬
- 実際、クリエイションの段階では、すごく各人の提案が必要だと思います。そこは私の課題に一つでもあるんですけど・・・。
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- 個性というのは身につけようとは出来ないもので、むしろ、贅肉をそぎ落としていったところにあるのが本当の個性だぜ論?または、役作りのアプローチの向こうにある味があって、逆にそこからは逃れられないかもしれないけど。
- 川瀬
- よく分からないですけど、ふと気が付くことがあるんですかね。そういうのは自意識の外側にありそうな気がします。私の場合、個性と言うか、ただただ実際にやりながら提案できるようになりたいです。
踊りとバランスについて
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- 体を動かすにあたり、気をつけていることはありますか?
- 川瀬
- 具体的に言ってしまうと、軸を取ることです。それが苦手なので、大切にしています。
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- なぜそれが大事なのですか?
- 川瀬
- 取れなかったら取れなかったで、もしかしたらいいかもしれないんですけど、なんでしょうね、すごく焦るんですよ。右や左のバランスを取って成立している時、すごく体が強張るんですよね。体の内側、深いところから動きが生まれてこない。軸が取れると、もうちょっと自由に動く場所が得られて、その時にはもうちょっと定まる。物理的に軸がのってるということと、次の動きのために体を整えておくとやりやすいというのがあるのかもしれないですね。やりやすい、でいいのかな。
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- バランスの中心にあるもの。骨格のバランス、筋肉のバランス、または身体を動かす上での、力の入り具合のトータルなバランス。
- 川瀬
- というよりも、片足立ちをするとしたら、構造物として成立する。ダンス作品の舞台に立って踊るという機会がこの数ヶ月はあまりなかったので、バレエやコンテの稽古をつけてもらうとか、日本舞踊を知っている人から教えてもらったりとか。だからそういう回答をしたのかなといま反芻してます。人前に見せるわけではない踊りをしてる時には、軸を取ろうとしていますね。色々な動きができるようになるために。
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- 軸をとることで、次の動きの準備ができる。
- 川瀬
- 次に左に動くためには、今は右の方に軸寄せておかないと動けませんよね。もっと、ここでこの動きをしたいという時に、それを逃さずブレずにしたいです。
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- 何かをし易くなるための、準備段階やかまえ。
- 川瀬
- 土台を成立させたいんです。安定している部分があった方が、動いていることが際立ちますよね。止まりがあるから、動きが見えてくると受け売りですが思います。
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- 観客はダンスを見て、止まっている人や安定している人は、こちらも静止して、焦点を合わせようとしてる気がします。その人の停止している状態を受け止める。
夕陽の横
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- 何か大きく影響を受けた瞬間を教えてください。
- 川瀬
- いま言われてすぐに思いつくのは、高校の時の文化祭の帰り道で、鴨川を自転車で走っていて、すごく疲れていて、ふと頬の辺が熱くて、ふと見たら夕陽だった、という時。熱が伝わったというのを実感したというのが今でも結構思い出します。太陽と、距離がめっちゃ遠いはずなのに、太陽の円とこの辺は無関係ではないんだなと。それが嬉しいなと感じたんですね。
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- 距離があるということと、頬を熱くさせているということは無関係ではないという事ですね。多分そこはリアリティの中だったと思うんですが、環境と条件が入り乱れた時、認識と感情にエモーショナルなもつれが発生したみたいな感じでしょうか。
- 川瀬
- たぶんそう。あまり理解してないかもしれないですけど。触れないものに対して、ほんまかな、というのがあって。触れられるものに対しても、本当はあるんですが。でも何か、あれだけ離れていても、皮膚感覚で影響を受けるという事が、ええな、と。ちゃんと説明できなくて申し訳ないです。
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- いえ、これは伺っておいてよかったです。
これからも
- 川瀬
- 今回の「いられずの豆」では役者さん達と一緒に演劇しますが、ダンスを辞めるつもりはなくて、演劇との可能性も探索しつつ、ずっと舞台に立ち続けられればと。
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- 今後どんな感じでせめて行かれますか。
- 川瀬
- どうしましょう。出演をしてきたいです。最近思うのは、いろいろな意味を含めて、オファーを受けるだけではなく、出演する側として、企画面でも主体的になった方が良いなと。座組の一人としてその公演への主体性は持っていて当たり前ですし、これまでも私なりに一出演者として舞台にしっかり立つことだけは、やってきたつもりです。ですが、企画や主催は作り手側にとても偏っていて。この数ヶ月、どういったことならできるかを考えています。
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- 暴走せず、ちょうどいいところを探っていけるといいですね。
- 川瀬
- そうですね。
質問 Saku Yanagawaさんから 川瀬 亜衣さんへ
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- 前回インタビューさせていただいた、スタンダップコメディアンのSakuYanagawaから質問をいただいてきております。ご自身が表現をする理由は何ですか?
- 川瀬
- 芸術が好きだからです。観るじゃなく、やりたいと思います。幼児期の時点で既に好きだったようですが(絵ばっかり描いていたので)、まず、芸術ていいなぁって思うんですよね。だから、食べるでも眠るでもない、生命維持のためには直接関係ないけれど、なんか、人間たちが寄り合って舞台作品を観たり、音楽を聴いたり、絵を観に行ったりするじゃないですか、なんだかそういう現象が愛しいなと思うんです。芸術がもっと、深まるとか大らかになる・・・どういう言葉が適しているのかが分からないのですが・・・芸術がもっと人の中で育っていってくれるといいな、と。芸術作品との接点がなくてもその人の時間の中に芸術はあると思いますが、それでも、作品を観ることを通して、純粋に芸術作品に深く触れていくことは他に換え難いものであるはず。私を含め芸術なしにはいられない人はもちろんのこと、そうでない人にも、これはもう自分の単純な欲求で、知ってほしいです。どこまでいまの自分がそれに加担できているのか、ダンサーとして踊ることでそれをやっていけると幸いです。
桜色の髪留め
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- 今日はですね、お話を伺いたお礼にプレゼントを持って参りました。
- 川瀬
- いいんですか。ありがとうございます。(開ける)おお、髪留めですね。春っぽい。
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- ちょっと派手すぎるかもしれませんが、春なのでいいかな、と。
- 川瀬
- いえいえ。私あまり、飾るものを持っていなかったので。ありがとうございます。