板橋さん
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- 最近はお忙しいそうで。あ、最新公演か。
- 門脇
- そうですね。12月に、ニットの本番があって。であとまあ、今月は助成金の締め切りシーズンで。
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- あー。
- 門脇
- それがね、驚くような忙しさで。
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- ああ。
- 門脇
- 制作が忙しい。
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- 忙しいですよね。
- 門脇
- 板橋さんがいなくなっちゃって、で僕が引き継ぐ形になって。今は宣伝美術的な仕事もしていて、まあチラシはもちろん宣伝美術の人が作ってくれるんですけど、その校正とかDMにしたりとか。
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- ああー。
- 門脇
- 宣伝の映像をYouTubeにあげたりとかしてて。今日は朝からそれでした。そういう感じですね。
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- なるほど。・・・板橋さん、いなくなっちゃいましたね・・・。
- 門脇
- ねえ。この前来てましたけどね。クロムモリブデンで。
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- あ、そうですね。いい仕事してましたね。
- 門脇
- クロムは勢いがありますよね。皆さん、しっかりしてらっしゃいますよね。
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- 声も枯れてなかったし。さすが。
みんなボブ
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- えー、ニットの事もお伺いしたいんですけど、ベビー・ピーの・・・。
- 門脇
- おっ、ベビー・ピー。
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- ベビー・ピーのこないだのは、滅茶苦茶凄かったんで。
- 門脇
- あ、「みんなボブ」?ありがとうございます。
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- あれは傑作というか、久しぶりに良かったなと。
- 門脇
- 嬉しいです。
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- どうでした、やってて。
- 門脇
- いや面白かったですよ。四都市公演だったしね。
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- いや、見ていてですね、バランスが良かった。かつロックだったというか、その辺の。例えば、いいビデオ借りたなあ、みたいな。
- 門脇
- バランスっていうのは、その、役者間の?
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- あ、演出の方だと思うんですけど。押し付けすぎずみたいな。なんと言っていいやら。
- (飲み物が運ばれてくる)
- 門脇
- 何か最近、ミーティングする時に皆がロイヤルミルクティーを頼んでたから。頼んでみようかなあと。(注ぐ)
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- ・・・白いですね。
- 門脇
- まだ淹れちゃだめだったのかな。(飲む)
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- いかがですか。
- 門脇
- かもしれない。紅茶がまだ出てないかも。ロイヤルミルクティーって煮出したりするんだっけ?
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- いや、それはチャイですね。
- 門脇
- チャイか。
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- ・・・。
- 門脇
- いや、ベビー・ピーも年末に公演するんですよ。
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- あ、そうなんですか。
- 門脇
- 根本・首藤・横江の三人芝居です。
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- へー。
- 門脇
- まあ僕らは、26日まで公演なんで、受付やってるとおもうけど。
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- なるほど。
- 門脇
- いやー。ベビー・ピーもね、楽しいんだけどもね。
- __
- 何か、感じる所が。
- 門脇
- やっぱり、二重に所属してるってのが難しい。その、ベビー・ピーをやってる時はそっちをやっていこうと思うんですよ。まあその、期間が分かれる訳じゃないですか。ニットキャップに戻ってくると、それどころじゃないんですよ。
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- あー。
- 門脇
- それどころじゃないんですよ。
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- というのは、制作的な面で。
- 門脇
- 一応、制作と役者とやっていて、で、ニットにいると中々役者が出来ない。それはまあ制作が忙しいから。
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- うーん。
- 門脇
- でもねえ、ベビー・ピーは楽しいしやりがいがあるし。こんな言い方はアレだけど、ニットがつまらなかったらベビー・ピーに・・・。
- __
- 切り換えると。
- 門脇
- まあありがたいことに、そうはなってないので。(笑う)ニットもやりがいがあって、困る。
ベビー・ピー
京都の劇団。主にニットキャップシアターの若手俳優によって結成。脚本・演出、根本コースケによる幻想的な世界を現代演劇に即して表現する。
ベビー・ピー「みんなボブ」
公演時期:2006年8月18日・20日。京都会場:shin-bi、大阪会場:BlackChamber(文化祭 =Culture Carnival= 参加作品)。
演劇人
- 門脇
- どうでしたか、観てて。
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- 観てて。うーん。ボブだけ観て言うんですが。感動を共有したという意味で感動しました。ええ。全然不満とかはないですよ。
- 門脇
- ええ。
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- いや、まあ、それで食っていけるのか系の話になると、うーんってなっちゃいますね。正直な所、観客としては。どうでも良いというわけではないんですが。「みんなボブ」みたいな作品がこの世に溢れていればそれで文句なんかないです。
- 門脇
- ぶっちゃけ、僕もそう。
- __
- でも、そういう演劇人の不安ってのはつきまとうものですよね。
- 門脇
- いや。何かね。何だろう。ニットキャップで感じてるのは、ニットってもともとどこを目指してるのか分からないところがあって。でもまあ、プロになるという原則はもともとあると思うんで。これはこの前蓮行さんと話していて思ったんだけど、衛星は小劇場の形を変えようとしてやっていこうとしていて、で自分達で色々企画してやっていってるわけじゃないですか。ニットもそういうことはやっているんだけども、でも本質的にそういう事がやりたい集団ではないなと。で、割と上手くいってる演劇人なんかはTVとかそういう世界に進んで活躍する道もあって。そこがそれぞれ違うなあと。
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- 集団の経営の立て方ってそれぞれですからね。
- 門脇
- で、その前の段階では色々不安とか葛藤もあったりして。具体的に叶わない夢とか。でもニットはある程度の段階に来てるから、まあ道があるわけで。
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- そうですね。
- 門脇
- 僕はどっちかっていうと、自分達で事業をやっていくのが好きなタイプなんだけれども。
パイジ
- 門脇
- 次の「お彼岸の魚」。大阪でやる奴なんですけど。
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- 「飼い犬キャロル」から改称した。
- 門脇
- タイトルが迷走してね。4つ目のタイトルなんで。
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- 4つ目?
- 門脇
- 最初は「パイジ」っていうタイトルで。
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- あ!そうだったね。
- 門脇
- 次は「恋は二万年」っていうのに変えて。
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- それも見た。仮チラシで。
- 門脇
- で「飼い犬キャロル」にして、「お彼岸の魚」にして。これは芝居の内容に合ってるんだけども。まあそこで落ち着いたので良かったと思います。
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- 最初「パイジ」って見ておおっと思ったんですよ。これは新しいと。
- 門脇
- 「パイジ」面白そうだよね。
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- 「パイジ」ありえないなと。
- 門脇
- 「パイジ」やりたかった。
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- ちょっとやらしいですよね。
- 門脇
- 「どん亀」のパンフ用に、とりあえず次回作のタイトルを出すことになって三つくらい考えたんだけど、残り二つはドロドロした感じのだったんだけど、そこに「パイジ」が出てきて。もうこれは「パイジ」でしょうと。キャッチーだし、想像が膨らむし。
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- カラフルでチープで。素晴らしいタイトルでした。
- 門脇
- じゃあ、いつか「パイジ」を。
ニットキャップシアター第22回公演「お彼岸の魚」
公演時期:2006年12月22日〜2007年5月20日。大阪:in→dependent theatre 2nd、東京:下北沢 駅前劇場、愛知:愛知県芸術劇場小ホール、福岡:ぽんプラザホール。
作品作り
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- 今後は、どんな感じで。しばらくニットとベビピという感じですか。
- 門脇
- そのつもりです。が、今はニットの時期だから専念するけど、ベビピに入るといやいやベビピを売り出すぞ、となる。割と専念できない方なんで。
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- ああ。
- 門脇
- まあ、悩ましいというか・・・。今は根本が割りと作品作りを誠実に進めていく時期だと思っているので。ムリしてどんどん売り出す公演をしていくつもりではないみたいですね。
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- うん。
- 門脇
- それはいいとおもってます。
計算機
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- 今日はですね、お話を聞かせていただいたお礼にプレゼントがあります(渡す)。
- 門脇
- あ、ありがとうございます。こういう袋って何かいいですよね。
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- ええ。
- 門脇
- 僕が、こういう店にあまり行かないだけかもしれませんが。(開ける。箱が出てくる)おお・・・。
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- 過剰包装ですね。箱が。
- 門脇
- (開ける)おおお。これはねえ、いいよ。嬉しいですよ。
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- 制作の仕事に役立てて頂ければと。
- 門脇
- うん。俺ね、持ってないよ。携帯で計算してて。
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- やった。当たった。
- 門脇
- 凄いよ、高橋くん。
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- きたね。
- 門脇
- これ、いいよ。ありがとうございます。