新作「うどんとカメラがポニーテール」
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- 今日は男肉duSoleilのメンバーであり、映画団体「22172PROJECT」の代表でもある角田さんにお話を伺えます。どうぞ、宜しくお願い致します。角田さんは、最近はいかがでしょうか。
- 角田
- 宜しくお願いします。今日は僕の新作「うどんとカメラがポニーテール」の上演会が中崎町の天劇キネマトロンでありまして。脚本が池浦さだ夢団長・主演が男肉duSoleilの陰核なので、かなり男肉の色が強い作品です。あとは男肉の公演「団長のビバリーヒルズコップ」の稽古も始まっています。3都市のツアー公演で、その稽古にも参加中です。
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- お忙しいですね。頑張って下さいませ。ではまず、角田さんは、一体どういうところから芝居や映画を始められたのでしょうか。
- 角田
- 近畿大学の舞台芸術コースからです。本当は立命館大学の経済学部に行きたかったんですけど、一浪してそこしか受からなかったんです。受かってからは演劇の勉強をしに、下北沢に行って芝居を見ていました。
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- なるほど。
- 角田
- そこで若手演出家コンクールにたまたま立ち会えて。演劇って面白いなあと興味を持ったんです。大学の授業で舞台に立つ前に、外の団体で舞台に立ってみようという事で男肉duSoleilに入りました。映画の方は、昔から好きだったんです。子供の頃から、普通よりは沢山みているんですね。大学でもチーズfilmにお世話になりました。
男肉 du Soleil
2005年、近畿大学にて碓井節子(うすいせつこ)に師事し、ダンスを学んでいた学生が集まり結成。J-POP、ヒップホップ、レゲエ、漫画、アニメ、ゲームなど、さまざまなポップカルチャーの知識を確信犯的に悪用するという方法論のもと、唯一無二のダンスパフォーマンスを繰り広げている。
22172PROJECT
映画制作団体。代表は角田行平。
恋愛
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- 監督作品の「あばうとあがーる」拝見しました。面白かったです。
- 角田
- ありがとうございます。
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- あれを拝見して思ったのですが、男の性欲青春モノなのに、救いがないのが珍しいなと。バッドエンドでも、少し成長するとか恋愛を笑うとか、そういう陽性を帯びるのがセオリーだと思っていたんですが、全然ない。むしろ、恋愛に対する怨嗟が感じられて。望んでも何も手に入れられない、全ての弱い人間のための物語なんじゃないかなと。
- 角田
- あれ、原作は男肉duSoleilの吉田みるくさんで、脚本は僕なんですね。ラストについては吉田さんと話していて、ハッピーエンドにはしたくないなと。2年後3年後はそれは立ち直ってるかもしれませんけど、高校生にとって恋愛って全てですから。
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- まあ、必ず中心には来るでしょうね。
- 角田
- そういう嘘は、映画の中ではつきたくないんです。もちろんお話なので嘘をついてもいいんですけど、あの作品の恋愛の終わりで無理矢理なハッピーエンドは悪い嘘だと。
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- 悪い嘘。
- 角田
- 当時流行っていた恋愛映画で、レイプされた女の子がすぐに次に進む決意をして新しい男とセックスする展開があったんです。そんなんは、悪い嘘だと思うんです。観た人に無責任な悪い影響を与えるんじゃないかって。
沢山のお客さんに見てもらわないと
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- 角田さんが男肉の舞台に出て踊っている姿を観るのが好きです。以前の長編「ミートコンプレックス1928」で、角田さんの金太郎姿が目に焼き付いています。他に、「CRAZY GONNA CRAZY」で角田さんを中心に全員が回るダンス。意味不明なんですけど、とにかく衝撃的な光景だと思うんです。
- 角田
- 嬉しいですが、分かって下さる方はあまりいないですね・・・。でも、twitterの感想で「今回の男肉は攻めてた」と書いて下さった時はすごく嬉しいです。
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- でも、分からないというお客さんも当然いる。私が男肉を気に入り過ぎているからか、その事実がどうしても受け入れられない部分がありますね。
- 角田
- 僕らの場合は多いんじゃないでしょうか。なぜか女性のお客さんが多いのですが、男性はちょっとそっぽを向いてしまうような。「ただ単に汗だくで一生懸命で踊ってるだけちゃうんか」と言われれば、まあその通りなんですけど・・・。
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- 見に来て欲しいお客さんにこそ訴えたい。だからこそ、男肉のチラシの趣味性は素晴らしいと思います。団長が雪山の中に住んでいるチラシとか、素晴らしいじゃないですか。
- 角田
- あれは可愛かったですね。
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- そして今は、それほどお客さんを限るチラシではない。
- 角田
- 団員の中でも意見の別れるところで、僕は沢山のお客さんに見てもらわないと、と思っています。楽しませる自信はあるんで。
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- なるほど。では、最近の男肉が前後にダンスを持って行っているのは、お客さんを楽しませる方向を重視しているのかもしれないですね。
質問 江坂 一平さんから 角田 行平さんへ
あばうとあがーる
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- 映画監督としての角田さんについて。まず伺いたいのですが、これはという映画はありますか?
- 角田
- 「スタンド・バイ・ミー」ですね。少年の純粋な好奇心とか。二十歳を越えてからは、ほろっと泣けてしまったり。僕もいつか、こういう作品に関わってみたいなと。
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- なるほど。「あばうとあがーる」なんですが、後半のシーン割がとても良かったんです。
- 角田
- ありがとうございます。
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- カットが終わって、想像をかき立てて、ラストに向かっていく。
- 角田
- そのあたりは気を遣いました。余韻が残るように作りました。
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- 「スタンド・バイ・ミー」もそういう感覚があるんですよね。分かりやすくて、手応えがある。
- 角田
- 僕は、基本的には単純なテーマが分かりやすく伝わる映画を取りたいと常に思っています。複雑な感情を描いていても、それを難しい表現にしたくはないんです。なるべく簡単なもので見せられるようになりたいです。
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- 難しいやり方には
- 角田
- 例えばセリフとかでもそうですね。高校生を選んだのはそういう理由もあります。あの年代は、好きな相手に少ない語彙で選んで選んで分かりやすく伝えようというもどかしさもあるんじゃないか。難しい言葉を選ばないで。
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- 最近観た個展で、高校生の少女と教師が畳の部屋でひたすらセックスをするみたいな展示があって。やはり、性が中心に来るシンプルな世界観なんですね。
- 角田
- そうですね。歌とかもそういうのが好きです。難しいものが嫌いではないですけど苦手なんですね。ドラえもんとか好きです。大人も子供も楽しめて、どこかにポロっと大切な言葉が書いてあるみたいな。
男肉しか知らない
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- 今後、どんな感じで攻めていかれますか?
- 角田
- 映画の方は、次は短編を撮りたいです。やりたいものは何本かあるので、15分ほどのものを撮ってみて、お客さんに見せて反応を見たいですね。映画は演劇と違ってDVDがあればどこでも上映できるので、ちょこちょこ色んなところで活動していきたいですね。
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- 頑張って下さい。
- 角田
- 演劇の方は、男肉の方でもう少し忙しくなっていくと思います。あと、僕は一回も客演をしたことがないので。他の現場でどういう事をやっているのか、少し興味が出てきて。演劇に関しては男肉の事しか知らなすぎるという状態なので。そういう機会があればいいなと思っています。
チェックのトランクス
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- 今日はお話を伺えたお礼に、プレゼントを持って参りました。
- 角田
- ありがとうございます。開けていいですか?
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- もちろんです。
- 角田
- (開ける)あ、パンツですね。中々買わないので、嬉しいです。勝負下着として使います。
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- 良かったです。角田さんの事を思いっきりイメージして選びました。